そして
1回の教室で
息子は
1枚ずつ
絵を描いていった
それは
最初
先生が
テーマの写真を
用意してくれたり
絵の具の色を
何色か指定したり
していたが
その後
それもなくなり
息子は
どんどん
自由に表現して
いった
そして
息子は
何の躊躇も
迷いもなく
表現していき
絵の具の出し方
絵の具の量
木の棒の使い方
など
いつも
自発的に学び
進化し
それは
赤ちゃんが
寝返りをし
四つん這いになり
後ろに這ったり
前に這ったり
たまたま
手が口に入ったら
それからは
手をわざと
口に入れるようになる
など
日に日に
進化をしていくのと
同じ歩みの
ようだった
そして
それは
リハビリの
脳が傷つき
本来の機能を
表現できなくなった
子どもに
外からの刺激で
眠っている脳を
動かし
赤ちゃんからの
歩みを
もう一度やり直し
成長のスピードを
加速させる
という原理を
思い出させた
ただ
違うのは
わたしは
何もしない
ということだった
あの時は
わたしの肉体も
思考も
最大限に使い
息子を
サポートしていたが
今回は
いかに
何もしないか
で
わたしは
息子から
どんな絵が
生みだされるのか
想像することも
期待することも
手放していた