私達は父の誕生日に入籍をしました。
これは主に私の希望で、
「両親のように何時迄も寄り添っていたい」
と言う想いからこの日を選びました。
私の両親は、時々喧嘩もするけど下の名前で呼び合うような仲が良い夫婦です。
今でも、父が入院をしてコロナで面会ができないので、父が一階でリハビリをする姿を窓越しに見る為に、
父のリハビリの時間にあわせて病院に荷物を届けに行く母です。
大人になって今思えば、母は父の愚痴はあまり言わず、「お父さんは、働き者で誰よりも働いてる」と言ったり
父は「自分が不器用で社交的じゃないから、社交的な母の話を聞くのが楽しい」と言ったりして
お互いを敬っていた気がします。
そんな元で育った私は、高校生になった当時に同性を好きだと気づき
他の人と同じように普通に家庭を築いて行く事ができない事にショックを感じました。
でも「婚姻は結べなくても、いつか両親のような想いやれるパートナーを見つける事はできるのかな」とボンヤリ思ってました。
それから約20年。ゲイの世界にとび込み、更に姿を変えて、色々な事があって
自分らしさを追求する毎に、パートナー探しが難しくなって諦めかけた事もあったけど、
諦めずにパートナーを探せたのは
両親を見ていて「想い会える相手が必ず現れる」と心の中にあったからだと思います。
そして今、当時は無理だと思った婚姻を結ぶ事ができました。
ここまで辿り着けたのは、両親の姿を見ていたからだと思います。
ただただ、両親の元で育った事に感謝しかありません。
多分、これからも子供や色々な問題が出てくると思います。
でも、自分らしさを追求した先にたどり着いた今だから
これからも2人なりの幸せを追求した先に幸せがあるんだと思います。
何かあったら「この両親の子だから大丈夫だと」思って
相手を敬い想いあって進みたいと思います。