の続きです。




自分に入る情報を慎重に選択し

記憶を取り戻すべく
小学生から学び直し、一歩一歩の出来た!を
積み重ねながら過ごしました。


徐々に
タイムテーブルの中に
チャレンジという項目を書き足すようになりました。

◯◯山に登る とか

電車に乗って◯◯駅へ行き
◯◯を買いに行くとか。


話そうとすると日本語が出てこないという課題もありましたので
人に話しかけるという
取り戻した日本語をアウトプットする訓練も行いました。

ただどうしても難しかったのは
道を訪ねるというコミュニケーションでした。

わたしの言葉を聞いてくれて
応えてくれている事が嬉しくて
泣いてしまう事が多々ありました。


感謝の気持ちで感情が高ぶり
前に進めないという感覚と
教えてもらっても数秒後には忘れてしまうという記憶障害がどうしても残ってしまいました。


この課題は根気強く続けました。

復唱したり
メモを取って忘れないようにする事と

感謝で溢れる涙を 自分の中で受け止めて
一期一会。あなたと会えて良かった。
と心の中で唱え

有難う御座いますの言葉の一言に込めました。



コミュニケーションと記憶の訓練には
知らない人に道を聞くというのがちょうど良かったです。



こういったチャレンジを積み重ねていくうちに
父親の仕事を手伝ったり
地域のゴミ拾いを早朝に一人で行いました。

道路にゴミがあるからわたしを社会の中に入れて頂けていると思っていました。
感謝しながら一歩一歩あゆみました。




そんなある日。
実家に歌のお誘いの電話が来ました。

市内のカラオケ大会のイベントでした。

父親に
りもちゃん やってみらんか?
と言われました。

やってみようかな、、、。
そう思い参加しました。


それ以降、声掛けを頂いたら
全てチャレンジするようになりました。

チャレンジをしていくうちに
本格的に学びたいと思い
レッスン費用を稼ぐ為にバイトを始めました。



アパレルのお仕事につくと
個人売上一位になり

販売指導をするようになりました。

リハビリの為に行っていた
チャレンジの項目に
知らない人に話しかけて
コミュニケーションを取るという事が
力になったのかもしれません。







その後、紆余曲折あり 
ここで大きく割愛します。
※また機会があれば記録します。



次のステップとして
フルタイムで働いていたバイトを辞め
都合のつきやすいバイトをしながら
就職活動をしようと考えました。

新しいバイト先の面接が終わると
社員になりませんか?
あなたのまっすぐな目と姿勢は
周囲に影響を与えると拾って頂きました。


すぐに就職ではなく
バイトとして雇って頂けませんか?
わたしが本当にお役に立てる人間かどうかを働かせて頂いている時に見て頂けませんか?
と有難い事にも正社員を一度お断りしました。

それからバイトで働かせて頂いた後に
販売トレーナーとして就職し
20歳で実家を出て、経済的にも自立しました。




そこで数年間働かせて頂く最中
あらゆるところで
引き抜きのお話を頂きました。


暖かい評価を頂いた時
何が起きたのかわかりませんでした。

学校を辞めてからのリハビリチャレンジが
味方になってくれたのかな?と思いました。



条件の良いお話を頂いても
どこにも行きませんでした。
好きな人がいたからでした。


もっというと
バイトの面接から正社員にするよう
人事に話しをとおした人は
その後、夫になる人でした。




結婚する前、わたしは思い切って中退した高校にメールを送りました。

最後の最後まで気にかけてくださった担任の先生と、保健室の先生に御礼を伝えたいという内容でした。

すると
保健室の先生からお電話を頂き
わたしが元気でいる事を
泣きながら喜んでくださいました。

あなたが 心配で心配でたまらなかった


担任の先生は退職されてから時間も経ち
連絡先がわからないという事で
連絡を取る事はできませんでした。


その日以降
高校の保健室の先生とは
今でも年賀状のやりとりをしています。



色々な事がありましたが
出会えた人や、出会えた本や、
色々な出来事が背中を押してくださって
生かされてきました。


運が良かったと思います。








ボタンを止められた日。

パジャマから着替えられた日。

陽の光を浴びられた日。

スズメの瞳に救われた日。

葉や土の香りに生きてる実感を感じた日。


そんな小さな一歩をふめた日の事を
鮮明に覚えています。




悩んでいる学生さんがこれを見ていたら
今の自分を否定せずに生きてください。

そして
ほんの少し 勇気が出せたら
その勇気の分だけ歩いてみて
自分の心地よいと思うことを
楽しんで選択して下さい。

いったりきたりのその波を 味わいながら
あなたの笑顔の原因を探す事に
集中してみてください。


そうすると
だんだんと世界が広がっていくと思います。


あなたのペースで歩めますように
心から応援しています。









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