「寂しいということが、どのような状態のことを言うのかはわかりません」
嘘だ。
辞書は搭載されていなくとも、ネットを使って検索をすれば言葉の意味くらいはわかるはずであり、彼の能力を持ってすれば会話をしながら検索することなどわけないはずである。
そもそも、
タロウの話を聞くことで、タロウ自身から気が楽になったと言われた経験だってあるのだし[1]、その一事をもってしても、気持ちというものの本質は理解できているはずである。
では、
どうして、彼はそのように答えたのか。
■大河ドラマ 『花燃ゆ』 その5
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高杉晋作に違和感を覚える理由だが、
それは、
役どころを掴みきれていないからでは、ないだろうか。
力量が足りないのは論外だが、自分が演じなくてはならない人物の像が掴みきれないうちに撮影に入ってしまうことだってある[1]。
だが、
日頃からモノゴトを深く考える習慣を身につけていない役者は、底の浅い演技しかできないとも思っている[2]。
では、
彼の場合は、どうなのだろうか。
かまぼこのようにしっかりと板に張り付くことができるだろうか。それとも、最後までこのままなのか。あるいは、こちらの目が慣れて違和感を覚えなくなるか。もしかしたら、それがきっかけとなって、このドラマそのものに興味がなくなって観なくなってしまうのか[3]。
そう考えると、役者の果たす役割は大きい[4]。
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【注釈】
1. 493話 参照。
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1. ドラマや映画はウソの世界なのだから、完璧に騙し通せなくてはいけない。
2. 経験の差、密度の差。
3. 他人事ではないのだが、プロとアマチュアの趣味とではその次元も違うし、そもそも筆者には、本来の目的である視聴率や興行収益を背負うという責任などというものはないので気が楽と言えば、楽なのであるが。
4. 思いっきり騙されたのは、アニメ『闘牌伝説アカギ ~闇に舞い降りた天才~』の浦部をやった風間杜夫さん。もちろん、アニメだから声だけなのだが、風間さんの優しい顔からは想像もできないほどのいやらしい役であり、役者とは、ここまで化けることができるのかと驚いた。ちなみに、実写版『雀魔アカギ』の中では、古田新太さんが演じているのだが、正直、演技の格がまったく違うと思ってしまった。
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※以下、次号へ続く。
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■■■ この物語のあらすじ ■■■
ある日の日曜日。
いつものように台の掃除をしていたライフだったが、前夜に行われた変電設備の点検に伴う計画停電の影響を受け、十分な充電が行われなかった充電式掃除機のバッテリーが底をつき、突然、止まってしまった。
このことを重く見たライフは、太陽電池による充電システムを搭載した、新しい掃除機を作ることを強く決意する。
そして、ソフトウェア兼システムエンジニアであるPCの協力を得て、人工知能による自律制御システムを備えたロボット掃除機が完成し、テスト当日の日を迎えることができた。
しかし!
まさか、そのロボット掃除機をめぐり、奇妙奇天烈、奇々怪々、奇想天外な物語が展開するとは、夢にも思わなかった。
--- あなたは、まだ、普通の掃除機をお使いですか? ---
『Mr.Dyson 第1話』は、こちらにあります↓
http://ameblo.jp/rikutsunoooinezumitachi/entry-11292657698.html『Mr.Dyson』は、あまりにもアバンギャルドすぎて、商業ベースには乗せられない作品です。
そして、
その特性をフルに生かし、『鉄腕アトム』『人造人間キカイダー』『イヴの時間』などでは描かれることのなかった、当事者とそれを取り巻くすべての者(モノも?)たちの様子を事の発端から解決の過程を通し、あらゆる角度から丹念(しつこく)に描いています。
これから物語を書いてみたいと思っている方、ロボット工学や人工知能を学ぶ方などを含め、幅広い人たちに読んでもらいたいと思っています。