花をご所望(42)・・・最後の愛犬・・・ | 小さな暮らしはミルフィーユのように・・・

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先日、

やや?高齢の女性のお客様がご来店になりました。

 

『明日、友達のわんちゃんの命日でね、

可愛らしいお花、作ってあげて!』

 

『かしこまりました。男の子?女の子?』

 

『男の子!』

 

ご予算を伺い、花材のご提案をさせていただき、

明日午後一番にご来店の旨を確認させていただきました。

 

そしてその後、お客様はこんな話をされました。

 

『もう、高齢でね。

私より一回りくらいね。

だから、この子が最後の子って、ずっと言うてられたの(仰ってた)。

わんちゃんを看取ってからでないと、死ねない。言うのが口癖でね。

だから、よかったんやけど、寂しそうでね。

もし、友達になにかあったら、私がわんちゃんのお世話をすることになってたの。

ご主人が先立たれて、それから、気がかりはわんちゃんのこと。

でも、わんちゃん、去年、死んじゃって。

それから、ずっと落ち込んでるの。

一周忌やからね。

お花、お供えさせて貰おうって、思って。

一緒に傍に居てあげよう〜思って。

 

歳行って(高齢になって)、こんな時こそ

わんちゃんが傍にいてくれたら、慰められるのにね。

皮肉なもんやね。

一人で孤独と闘わなあかんなんてね。

どう言うんやろう〜。

人間やったら、親が先に死んで、それが順番。

犬や猫は、親が先に死んだらあかんねん。

いのちのお仕舞いに順番つけるて、誰にもできひんよね。

神様、仏様にしか分からへん。

 

歳行ったら(高齢になったら)、おいそれと犬や猫は飼われへん(飼うことができない)のよ。

後を引き受けてくれる家族が居らんとあかんねん。

分かってるけど、何か、切ないね。

子や孫が居らんかったら、犬も猫も飼うたらあかんの!?

 

歳行ったら、死ぬ前にいろんなものとお別れしとかな(しておかないと)あかんねんよ。

周りに迷惑掛けない様に、死ななあかん。

そればっかり考えるの、

この歳になったら。

 

人の世話にならなあかん老人は犬も猫も飼うことままならん!

言うことやね。

嗚呼〜ほんまに悲しいわ!

 

あなたに、罪ないのに、ごめんね、

沢山愚痴ってしもたわ。

ごめんなさいね。』

 

『いえ、私も同じこと、感じていますし、思っています。

両親もよく申しておりました。

お友達の方、一周忌が賑やかになって、喜ばれますね。

可愛らしいお花、お作りしますね。』

 

 

お気をつけて〜。

 

 

 

店先で

カウンターを挟んでの、

お客様との会話。

でも、社会の問題や歪みを映し出したようなお話であることが多いです。

 

アレンジメント作成の為の詳細は、

当日の担当者に伝えるべく、引き継ぎノートに書き残しました。

 

 

家に帰ると、紫陽花が!