メキシコでは【死者の日】を盛大に祝う。
2003年に「死者に捧げる先住民の祭礼行事」として、ユネスコの無形文化遺産に登録されるのが、メキシコのお盆にあたる「死者の日」(Dia de muertos)です。毎年10月31日~11月2日の3日間に、故人の魂がこの世に戻ってくるとされ、各家庭に祭壇が設けられたり、先祖の墓を飾り付けたりします。この時期は町じゅうがカラフルな切り紙の旗、楽しく笑うガイコツの人形や、鮮やかなオレンジのマリーゴールドで彩られます。
【死者の日】は日本のお盆と似たような部分もあるが、メキシコではあくまでカラフルで陽気に死者と過ごすという祝祭である。この日が休日になる職場や学校もある。
ホテルでは、到着した日にもすでに【死者の日】グッズを出し始めていた。
(右手の格子戸が私の部屋。部屋を出るとそこは露天!フロントは手前の方向)
上の二つのソファにはそれぞれこんなガイコツのクッションが置かれていた
パティオにある大きなオレンジの木にも死者の人形が
飾り付けが済んだホテル玄関の祭壇 オレンジが売りのこのホテルではオレンジの果実で十字架が作られている。
メキシコ行きの日程は病院での点滴の日を基準に決めたので、この【死者の日】のことは頭になかった。たまたま滞在中にこの行事を経験できることがわかって楽しみにしていた。
ケレタロ市内のあちこちにこのような祭壇が飾られていた。
これはスペイン征服以前のアステカ族の祭壇を再現したものらしい 中心には穀類で十字架が作られている。シンプルな祭壇だが遠い昔の人々の素朴な想いが表わされているように思った。
【死者の日】については、学校でもホテルでも話題になって、「どう思うか?」とか「日本にはこんな風習はあるか?」とよく聞かれた。
似た行事である「お盆」について説明をしたものだが、メキシコ人も他の国の人々も日本の「お盆」については全く知らなかった。
特にメキシコ人は、日本人が同じように死者(の魂)を迎えて、お墓参りをしたり、仏壇に食事のお供えをしたりする風習を知って驚いていた。
ホテルの仕事が終わったRosaが、「孫の衣裳を作るので、これから生地屋さんへ行く」というので、「死者の日のための?」って聞くと、「いやいや、ハロウィンの衣裳だよ」って アータ、メキシコ人でしょ