ケレタロ紀行 ⑤ 出会った人々ーⅠ | アブエリータの備忘録

アブエリータの備忘録

Yesterday is history,
Tomorrow is a mystery,
Today is a gift.
That's why it is called "present".

ケレタロでの知り合いは、若い同級生のJちゃんだけだった。


ケレタロ到着後すぐJちゃんと会い、メキシコ料理のランチをご馳走になり、ケレタロの中心街を歩いて、美味しいお店や大丈夫な(?)お店を教えてもらった。Jちゃんがお腹を壊した店をきっちりチェック。


そして別の日にはJちゃんのメキシコ人のダンナさんに会い、車でショッピングモールへ連れて行ってもらった。ダンナさんとは初対面だが、Facebookで写真を見ていたので、街中で出会ってもすぐわかったと思う。写真よりずっとハンサムな好青年だった。


まるで免税店のようなモールは富裕層が利用しているようで、客層はケレタロ市内の人々とは全く違う雰囲気。高級ブランドの買物バッグを持った、いかにも金持ちのアホぼんやアホむすめらしき横柄な態度の若者をよく見かけた。「なんでそんなエラそうなん?」


街中では4,5歳の子供がガムや手作りの物を売っている。市から許された屋根のある場所で野宿しているようで、何日もお風呂に入っていないのがわかる。自分の孫たちより小さい子もいて切なくなる。メキシコの貧富の差を見るにつけ、日本がいかに中流社会であるかを実感する。


連泊しているホテルは6室だけの小さなホテルなので、従業員も女主人を含めて5人だけだと思う。朝晩交代しているフロント嬢が2人、あと、泊まり要員の若者と料理人兼掃除人の女性。たまに知らない顔を見るが、繁忙時のヘルプ要員のようだ。


若者は25歳だそうだが、何かと気を使って声をかけてくれるので、朝食時には電子辞書を持って行って、お互いの聞きたいことを会話する。最初の1週間位の宿泊客は私1人だったので…。


朝食を作ってくれるオバサン(Rosa)ともだんだん親しくなって、いろいろ話すようになった。朝食の卵をどうするか聞かれた時、《目玉焼き》をそのままスペイン語に《目玉の卵》と言ったらかなりウケて、以後、毎回「今日も目玉?いくつ?」と笑いながら聞いてくる。


ある日、Rosaが私の部屋を掃除していて、このホテルでは仕事を皆で分担していることがわかった。フロント嬢が部屋の掃除もするらしい。女主人は私と同年代の外観で、ちょっとがめつそうなオバサンという印象だったが、皆をこき使っているのだろうか。


ある日、外から帰ると、ちょうどRosaが部屋の掃除をしていた。毎日枕元にチップと日本製のアメちゃんを置いているのだが、Rosaが「息子が甘いモノ好きで」とチップと飴を取り、スマホに撮った家族の写真を見せてくれた。


息子が20歳で嫁さんが19歳で1歳になる孫がいる。Rosaの歳を聞くと、なんと39歳!恰幅がいいオバサンの風情だったので50歳くらいかと思っていた!


ホテルの女主人は62歳だそうだが、まあ見た目通りの年令。ところが彼女には14歳の息子がいるのだ!「40歳の間違いでは?」とRosaに何度も確かめたが、離婚して14歳の息子と二人暮らしなのだそうだ。


Rosaは、「39歳の私に20歳の息子がいて、1歳の孫がいるのに、女主人は62歳で14歳の息子。孫ができる頃には何歳になっていることか!」と言いながら,ダンナと一緒の写真や家族全員の写真を喜々として見せ、勝ち誇ったように高らかに笑っていた。


注 : ブログの投稿日時が、どうやら日本でのリアルタイムではなく、15時間遅れの日本時間でアップされているようだ。