[ワン・ナイト・スタンド] | 力道の映画ブログ&小説・シナリオ

力道の映画ブログ&小説・シナリオ

映画ブログです。特に70年代の映画をテーマで特集しています。また自作の小説、シナリオもアップしています。

マイク・フィギス監督・脚本・音楽。ジョー・エスターハス脚本。デクラン・クイン撮影。97年、アメリカ映画。

DVDにて鑑賞。ノレンさんから送って頂いた。[りービング・ラスベガス]のマイク・フィギス監督作品だが、こちらの方がデンジャラスで遥かに面白い。

主人公は売れっ子のCMディレクターマックス(ウェズナリー・スナイプス)。ポイントはかつて彼が親友として付き合ったチャーリー(ロバート・ダウニー,jr)の存在。仕事でニューヨークを訪れたマックスは五年前に喧嘩別れしたままのチャーリーと再会する。彼はゲイをカミングアウトして、HIVに感染したのだ。
チャーリーはおまえもゲイだろうと聞くが、マックスは否定。いまは妻ミミ(ミン・ナ)がいて、息子に彼の名前を付けたと告げる。チャーリーは最初拒否した治療費の援助を受ける気になる。
 これだけでも重く辛い作品になりそうだが、国連の催事の混雑で空港に行けないマックスにドイツ系の女性カレン(ナスターシャ・キンスキー)はペンのインクの汚れを指摘、ホテルの部屋を貸して着替えさせたことをきっかけに、通り魔に狙われたカレンを救ったマックスはやがてタイトルである[ワン・ナイト・スタンド]に落ちる。
 一年後余命いくばくもないチャーリーを見舞ったマックスは彼の兄ヴァーノン(カイル・マクラクラン}と結婚していたカレンと再会するのだが…。

罪作りなことにチャーリーの枕元で危険な再会の上、恋を再燃させるマックスとカレンだが、それを見てしまったチャーリーは喧嘩をしだ理由としてらマックスに嫉妬したことを告白する。ここまででも目の当たりに体験するゲイの友人の死、浮き彫りにされる男女の罪、友人が望んだパーティー、ドラッグ。さらに映画は驚くべき罰を提示して終わる。

常識を逸脱したような危うい結末。だからこそ、観る側が受けるインパクトは衝撃であり、脳裏に刻み込まれる映画だ。