[ダウンタウン物語] | 力道の映画ブログ&小説・シナリオ

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アランパーカー監督・脚本。マイケル・セレシン、ピーター・ビジウ撮影。ポール・ウィリアムス、ロジャー・ウィリアムス音楽。76年、英米合作。

スカパーザ・シネマの録画にて再観。アランパーカーの監督デビュー作品。禁酒法の時代ニューヨークを舞台にふたつのギャング団の抗争を子役に演じさせて再現、全編ミュージカル仕立てになっている。マシンガンの弾は漆喰弾。クラッシック・カーは自転車のペダルで漕ぐ。ブラウジー(ブロリー・ダガー)のように歌手を夢見る少女や、タルーラ(ジョディ・フォスター)妖艶な娼婦まで再現。大人たちの縮図をアイロニカルに描いている。ギャングのボス、太っちょサム(ジョン・カッシージ)の間抜けぶり、相手のボス役ダン(マーティン・レブ)のダンディさ、主人公バグジー・マローン(スコット・バイオ)の機転の利かせぶり、可愛い子供たちの演技、踊り、歌を存分に楽しめる作品。

時代は禁酒法下のニューヨーク。ここダウンタウンはリトル・イタリアに根をおろした二組のギャング団。肥っちょサム(ジョン・カッシージ)一派と新興ボスでダンディ・ダン(マーティン・レブ)一派は今決戦の時を迎えていた。ハンサムなバグジー・マローン(スコット・バイオ)が三流歌手のブラウジー(フロリー・ダガー)と出会ったのは、ダン一味がサムの秘密酒場を襲った夜だった。売り込みに失敗したブラウジーを気に入ったバグジー。さて、所変ってサムの店。手下を大量に殺られたサムは浮かない顔。情婦のタルーラ(ジョディ・フォスター)がなぐさめても彼の頭にはダンの持ってるマシンガンの事しかない。さらに密告電話にダマされ、サム一派は壊滅状態。やがてやって来たダンとの会談の日、手下一人のサムはタルーラの誘惑ですっかりブラウジーの信用を落しているバグシーを連れて会場へ。しかし敵もさるもの、ズラリ並んだマシンガン。ここで頑張ったヒーロー・バクシーの働きでサムは命びろい。ごほうび200ドルを手にしたバグシーは、愛しのブラウジーの元へ。「ハリウッドへ行こう」、優しい言葉に機嫌を直したブラウジー。でも喜びも束の間、チンピラ一味に襲われ、彼は元通りのスカンピン。警察を丸め込んだダン一派は乱暴になり、サムの密売工場は襲われ、彼の酒場は青息吐息。ブラウジーを歌手に採用しても、痛手は隠しきれない。残るサムの頼みの網はバグジー唯一人。400ドルの大金を積まれ、彼はダンのマシンガン強奪を企てる。チビをおとりに人海戦術は大勝利。さてダン一派の復讐に準備万端のサムは上機嫌、新米ギャングを手下に忙しい。やがて大決戦の時が来て…。

自分はこの映画ロードショーで観たが、スバル座で地味に公開したことを思い出す。ポール・ウィリアムスのサントラは抜群によくて、再発された際に即買いしてある。それぞれの子供たちに見せ場があり、楽しい一作だ。