[ヘルハウス] | 力道の映画ブログ&小説・シナリオ

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  ジョン・ハフ監督。リチャード・マシスン原作・脚本。アラン・ヒューム撮影。ブライアン・ホッジソン、デライア・ダービーシャー。 74、イギリス映画。

  [エクソシスト]によるオカルト・ブームの中。リチャード・マシスンの[地獄の家]を原作に、リアルな描写で心理現象を描き通した正統的なホラー作品であり、きちんと現象に対する原因と解決をつけるあたり、好感が持てる。ジョン・ハフ監督は、のホラー作品をただ奇をてらったシャッキング作品に終わらせないあたりが 凄い。

 18世紀、27人もの惨殺死体を残して姿を消したと言われるエメリッヒル・タラスコの屋敷。“地獄邸ヘルハウス”と呼ばれる古い大邸宅。過去に二度の調査は失敗。屋敷を買い取ったルドルフ・ドイチェ(ローランド・カルウ゛ァー)という億万長者の依頼で、物理学者パレット博士(クライブ・レビル)は妻アン(ゲイル・ハニカット)と二人の霊媒士、 フローレンス・タナー(パメラ・フランクリン)と前回の調査隊の唯一の生き残り、ベン・F・フィッシャー(ロディ・マクドウォール)を連れて、一週間の期限つきで、館の調査に乗り出した。
 だが一行をポルター・ガイスト現象が襲い始めるが、バレットは科学力で解明しようとする。礼拝堂に霊の存在を感じるフローレンスは交霊するが、バレットは彼女にあらゆる機械を付けて、科学力で霊を解放しようとする。
 やがて妻アンは淫靡な力に支配されフィッシャーを口説き、フローレンスもベラスコの息子ダニエルに取り憑かれ、やがて身体を捧げていく。
 遂に死者が出るに至り、バレットは自らの機械で、屋敷の磁場を払う計画に自信満々だったが、生き残りのフィッシャーは事件を解決に導いていく……。

 霊との心理的な駆け引きを中心に理詰めに描いていくためにショッキング・ホラーのような恐さはないが、スリリングなサスペンス映画タッチの味わいがあり楽しめる。
 そこが大作主義のアメリカ映画とは違うイギリス映画の味わいかも知れない。

 DVDはレンタルにあります。

 ジョン・ハフ。[ダーティメリー・クレイジーラリー][小さな目撃者]等。