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 はじめに

 

 こんにちは。こんばんは。おはようございますの方もいらっしゃると思います。理系の達人です。

 現在、私の著書(参考書・問題集)が発売中です。私がどのような指導をしてるのかのご参考になると思いますので、一度手に取って頂ければ幸いです。内容は小6の9月以降を想定した内容になっておりますが、最難関校を目標とする1学期の小6生でも解ける内容になっています。実際の入試の落とせない問題の難易度を知っておくには最適だと自負しております。一度手に取ってみて頂ければ幸いです。

 

 

 全国の超難関校で繰り返し出題されてる平面図形の問題の考え方を自ら使いこなせることを目的とした問題集です。超難関校対策とありますが、あらゆる受験生に必要な考え方が掲載されており全ての受験生が必要とする問題や情報が書かれた問題集となっております。解説部分は無機質な解説でなく、講師が前に立って授業をしているかのような感覚になることを目指して作成しているので、その問題の取り組み方や問題の背景、そして解説の際にしゃべることなども書かれております。一問一問を深く掘り下げて解説をしていますので、類題が出題された場合でも対応することが可能になります。

 

 今日は3月5日に実施されたサピックス『小6 3月組分けテスト』の算数の全問解説になります。配布された解説とは異なる独自の切り口で入試を突破するのに必要な解法を用いて問題を解いております。必見の内容になります。

 問題に関してはお手元の問題を参照して下さい

 

 

2023年度 SAPIX 小6 3月組分けテスト 算数 所感 

 

 まずはザックリと今回の組分けテストの所感を述べさせて頂きます。入試とは異なり一定の形式であるのは今までの通りです。しかし、マンスリーテストとは違い何が出題されるのかがわからないテストになります。現段階での実力がそのまま出るようなテストになりました。どちらにしても大切なのは、

 

 点数で一喜一憂せずに課題を的確に分析・把握した上で、その克服に努めること

 

となります。この軌道修正を春期講習明けの4月マンスリーテストや第1回志望校判定サピックスオープンなどに修正出来ていれば、今回の組分けテストの意義は十分発揮出来ているといえます。どちらにしても、今回の組分けテストで今後の方針が変わってくる重要なテストであったと言えます。

 

 出題された問題ですが、現段階での小6のテストということもあり、やや易しめのテストであったというのが率直な感想です。経験上、難関校に合格する受験生は125点以上は取れるテストです。到達していない場合は何か原因があります。それを早急に探すことが必要になります。

 

 

大問1 計算問題

 計算問題はどこの学校でも出題されることはわかりきっていることです。正しい解法で確実に正解しければなりません。日頃から計算間違えが多いとのご相談を良く受けますが、やり方に問題があることがほとんどです。計算量をこなすよりもやり方を変えていかなければなりません。

 

 今後注意しなければならないのは、2024絡みの計算問題になります。今年は社会で新紙幣の問題がいろいろな学校で出題されると思いますが、算数でも時事問題としての扱いになります。ちなみに素因数分解をすると、

 2024=2×2×2×11×23

となります。頭の片隅に今から入れておくべきでしょう。

 

 

大問2 数量分野の独立小問集合

 (6)、(7)を除いては基本問題です。間違えていた場合は基礎が疎かになっている可能性が高いです。どれもテキストに出ている基本的な問題です。ある程度算数が完成している場合は、単元のない基礎的な問題の演習を繰り返し行った方が良いです。特に、土特で配られるSプリントは非常に役に立ちます。

 

 (6)は場合の数の問題で、積に分解するというものでした。これは目の和を聞いてきていますが、全部の場合の数を聞いても良かったのかなと思える問題です。まだ、手加減しているのがわかります。

 

 (7)は速さに関する問題ですが、ここでは『ダイヤグラム』を用いる形ではないことにすぐ気付いて欲しいところです。1回目に出会うまに進んだ道のりと2回目の出会うまでに進んだ道のりは等しくなることを知っていれば、式を立てられたでしょう。ただ、このような割合計算にまだ慣れていない可能性が高く正答率は低い問題だと予想します。

 

 

大問3 図形分野の独立小問集合

 日頃より、図形の訓練をしていればどれも取れる問題でした。(6)が少し苦戦するかなというレベルで、他の問題の難易度はそこまで高くありません。全ての問題を正解したいところです。今回メインとなっている平面図形はどこの学校でも出題される最重要単元になります。平面図形に苦手意識がある場合は土特の分野別補充プリントなどを早回しで全て終わらせてしまうことで一定の成果が出てきます。

 

 

大問4 和と差に関する問題

 (1)は基礎的な消去算です。ここでは、問題用紙が複雑にならないように割合に置いて解いています。このように、問題用紙を見やすく書くことも算数の力の1つといえます。

 

 (2)は(1)での答えを用いて、割合の式で強引に解いていった方が楽に答えが出ます。差集め算っぽい考え方を用いることも出来ますがしんどいだけです。

 

 

大問5 図形の求積問題

 (1)は、イ=エが与えられているので、イ+☆=エ+☆の形になる典型問題です。☆に当たる部分がアということに気付ければ楽勝でしょう。よく見る問題です。

 

 (2)も難しく見えるかもしれませんが、よく考えていくと台形相似により下底の長さを求めるだけの問題ということがわかります。このように図形問題の本質は、

 

知っている形を問題の中から探し出すこと

 

になります。図形が苦手な場合は持っている武器(新しく教わることはありません)を確認した上で、その形を探し出す訓練をしていくこと。その上、ヒントを与えずに自力で見つけ出させることで驚くほど解けるようになります。

 

 

大問6 場合の数

 思考力問題になります。難関校で好んで出題される形式の問題ですので、良く復習をしておいて欲しい一題になります。今回の目玉となる問題ではないでしょうか?しかし、この問題もより複雑にすることが出来ます。おそらくまだ無理だと判断した上での出題でしょう。

 

 (1)はそこまで難しくはありません。黒マスを5個配置するので1通りしかないことは明らかです。その上で残りのマスに青をはめ込んでいけばいいだけの問題になります。

 

 (2)は難問です。場合の数の難問を解く際に真っ先に気付いて欲しいことは、場合分けを行うことになります。すると黒マスの配置方法はA~Cの3通りになることがわかります。その上で(1)と同様に青マスを決定していけば答えが出せます。個人的には、この問題は青マスを2つにした方が面白い問題になるのではないかと感じました。

 

 

大問7 割合に関する問題

 (1)は食塩水の混合の問題ですので、『てんびん図』を用いてサクッと処理出来ます。一番最後の問題だからといって難しいとは限りません。ちなみに『てんびん図』は面積図の一部分を取り出したものになります。面積図で解くのもありです。

 

 (2)は食塩水のやり取りの問題です。小6の夏期講習のテキストに類題がありました。この手の問題はまずはフローチャート図に整理します。次に食塩の動きを追います。ここまではほぼテンプレの解法になります。このような典型問題の解法の流れがまだまだ定着していないのが実情でしょう。その上で食塩の流れを追いかけていくと、食塩水Bの食塩は一定であることがわかり、2回目の操作で半分の30g移ったことに気付くでしょう。それが食塩水Cに含まれる食塩の量となることから答えが出せます。

 

 (3)はまず1回目の操作で食塩水Cから食塩水Bに移った量を求めることが出来ればかなり答えに近づきます。そこで、それを割合において(2)の答えと結びつけることによりそれが求まります(ここまでが難しいのですが)。すると、2回目の食塩水Bの濃度と量が求まります。後は、食塩水混合となるので『てんびん図』で片づけてしまえばいいわけです。

 

 

 

  2023年度 SAPIX 小6 3月組分けテスト 算数 解答解説


 

 

  今後の対策について

 

 今回の組分けテストでは、主に基礎~典型問題を中心の構成となっていました。これが9月以降だとした場合、140点以上はマストになります。しかし、まだ小6になって1カ月です。取れないのは当たり前です。地道に力を付けていくしかありません。安定して点数が取れるようになるのはまだ先のことです。

 

 特に今回は典型問題での失点が目立ったケースが多いのではないかと思います。どのような受験生でも典型問題は1回解いただけでは解けるようにはなりません。今は典型問題を解けるようにすることが最優先になります。繰り返し解くような環境を作って下さい。それからではないと思考力問題には手が出ません。何故なら、典型問題をベースに思考力問題は作成されているからに他なりません。それらは、サピックスのテキストにも掲載されていますが、サピックスで始めて教わるというのは避けるべきです。どんどんしんどくなってきて周らなくなります。余裕を持って今から取り組んでいくべきでしょう。目安としては夏期講習で学習する内容を夏期講習開始の段階で1通りマスターすることが理想です。毎年、最難関校に合格する受験生はそれをしています。そこまでやらないと、典型問題が定着しないからです。それだけ典型問題の習得は困難を極めます。今は基礎力を蓄える時期です。入試問題レベルは時期が来れば解けるようになります。

 

 また、今回の組分けテストの反省を次の試験に活かせるかがテストの結果よりも大事なのはいうまでもありません。修正するべき部分はしっかり修正して次のマンスリーテストやサピックスオープンに向けて学習をしていって下さい。特に次回のマンスリーは春期講習の内容も入るますので受験算数の全範囲に近いです。逆算して、学習計画を立てるべきです。全ては中学受験で成功をするためです。

 

 小6であれば今からならばやる気次第で十分間に合います。やる気のある受験生とその保護者の方からのお問い合わせをお待ちしております。やる気があり、かつやり方を間違えなければどこの学校にも入れます。また、非受験学年のうちからしっかりと基礎固めをしておけば、小6のこの時期に典型問題を全て1通り網羅させられます。先取り学習で大きく差をつけていくなら今です。お問い合わせやご相談なども随時対応しております。お気軽にお問合せ下さい。

 

 最後に、入試を塾だけでは乗り切れるのはごく一部の超優秀生だけです。つまり、塾任せにするのではなく、必ず 保護者の方がサポートをする必要があるというのが中学受験で成功するための秘訣です。もちろん、間違った方向導かないことも保護者の大きな役目になります。

 

 そして、合格する御家庭は必ず何かしらの手を打っています。これは絶対に他人には漏らしません。保護者の方自身で模索するしかないのです。御子様が頑張っている中で保護者の方も裏方に徹しないといけません。御子様以上に保護者の方も頑張らなくてはなりません。つまり、合格するのは塾の力などではなく、御家庭の力なのです。私などはただのきっかけにしか過ぎません。

 

 今後も2023年度の入試問題の所感と解説は随時アップしていく予定です。ご期待下さい。

 

 今後は難関中の算数や理科の出題傾向や過去問の解説(これはアメンバー限定にすると思います)やおすすめの参考書や問題集などの記事も出していこうと考えております。無言申請は受け付けませんのでご了承下さい。

 

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著者紹介

 

 中学受験専門のプロ家庭教師(算数・理科)。大手進学塾時代は高い合格率を残しておりその合格率は85%を超える高い合格率を残してきた。合格率1位になることもあり、講師アンケートにおいても1位を獲得するなど高い評価を得る。その傍らで、志望校別コースの算数科目責任者を歴任し、テキスト作成や模試作成なども行っていた。高校入試においても大手塾在籍時には早慶高校附属の合格率が92%という高い数字を残している。算数、理科どちらの科目でも優秀な結果を出していた。

 

 家庭教師においては90%以上の高い志望校合格率を誇り、どこの学校にも対応出来る講師。難関校入試に特に強く筑駒、開成、麻布、駒東、聖光、栄光、桜蔭、女子学院、雙葉、フェリスなどに関しては極めて高い成績を残している。勿論、それ以外の学校の対策も万全に行う自信と経験を持っている。

 

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