「あまり価値の無い本」 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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まぁどの本とは言わないのですが。



皮膚科の先生が書いたというとある本を読みました。



読んだとは言ってもかなりつまみ読みなんですけどね(^_^;)





皮膚科学の第一人者が書いたということですから

最近書店ではかなり人気の本だそうです。



皮膚科学の第一人者ですから

内容もどれだけ充実していることか!!


…と思うのが普通なんですけど、、



実は先日とある方から

「あまり価値がない本」

と言って譲り受けたものだったので、



あまり期待もせずにかるーく読んでみました。



実際の所

かなり物申したい内容が含まれていたので

ちょっとだけぼやかせてください(苦笑)




◎全体的には皮膚医学的に正論が書かれている



全体的にはこうです。


まぁ「正論」です。



「化粧品はあまり効果が無いのが基本」

「保湿を大切に」

「紫外線対策をしっかり」


くらいのことがつらつらと小難しく書いてある印象です。



確かに「正論」ですが、


面白みはほとんどありません。


ちょっと美容に詳しければみんな知っているみたいな内容が書かれています。




◎化粧品問題への考察が適当?



で一番思ったのはこれで、


昨今の化粧品問題である


「茶のしずくアレルギー事件」

「カネボウ白斑事件」



などの消費者問題を持ちだして

化粧品の正しい使い方について語っているのですが



そもそもこの方、

なぜ茶のしずくでアレルギーが発症したのかとか

なぜロドデノールが白斑の原因になったのかとか

そういう考察はほとんどしていないようです。



ロドデノールで白斑の被害がでたのだから、

化粧品でも肌に浸透してくるものもあると理解すべし



みたいな流れのコラムがあるのですが、、


これは少し言い方に問題があるように感じましたね。




◎言ってることが変わる?



で、上ではそんな事言って脅しをかけてくるわりには


「化粧品は肌表面にしか効果の無い安全なもの」


という流れのコラムも別にあります。



言っていることは間違っていなくて、


僕らなんかから言わせてみれば

確かに化粧品は基本は安全なんだけど

場合によっては危険な化粧品もあるから注意してね


ということが言いたいんだろうな、


というのはわかります。


でも一般人が見たら


さっきは「入る場合もある」って言ってたのにどっち??


と混乱してもおかしくない記述だと思います。




◎化粧品が心を豊かに?


ちょっと笑ってしまったのが、

この人のこの論調です。



「化粧品には成分による効果よりも

心を豊かにすることによる効果があります」




という・・・、、


中でも

万超えの高級コスメと数百円のプチプラコスメを比較して、

(多分ドゥ・ラ・メールとニベアかな?)

「中身がほとんど同じでも高級コスメを買うべき」

と綴っており、


その理由が

「高級なコスメを使うという『満足感』がひとつの有効成分になるから」

だというのです…。。



かずのすけはこれを読んでさすがに笑ってしまいました(笑)


なんせ

「クリーム一個が10万円もするのは

そのメーカーが研究して努力した結果に違いありません」


なんて大真面目に書いてあるのです!



これはもう、

大層な裏金を頂いたということでしょうね…(苦笑)





まぁ確かに僕もいろいろな点で

プラシーボ効果的な効果がプラスになるという話はしていますね。

薄毛なんかはその点が非常に重要ですし、

お肌もホルモン分泌による影響が出てくる器官ですから

そういうことが無いとは言いません。



しかし

高級コスメが数百円の内容とほぼ同じ

ということを知ってしまったのなら、、


高い方を買うメリットなんてどこにもありません。

消費者にとって

「できるだけ安い」

より嬉しいことはないですもんね!




そもそもさっきから

「化粧品には大きな効果が無いもの」

とか言われているのに

どこに10万の化粧品なんか買う理由があるのでしょうかね(-_-;)












なんていうか結局のところは


化粧品メーカーに書いてとせがまれて書いた


みたいな本ですね。




始まり方が始まり方なものなので

「化粧品のリスク」

を講評したという内容かと思いきや


「化粧品をしっかり使っていきましょう!」

というような化粧品推進本です。



しかも表題の

「化粧品の正しい使い方」

についてはほとんど書かれておらず、


医学に基づく専門書?かと言われれば

内容はかなり著者の好き好みに左右されている気がします。




「あなたの肌が生まれ変わる化粧品の選び方」

なんてサブタイトルがむしろ寒い・・・



美容本として読むには本当に、

あまり価値も無い本

と言われても仕方ないのかなぁ…


なんて思ってしまったのでした。










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