やっぱり、毎日使ってナンボのもんやね | 脳卒中で右半身麻痺、失語症を宣告された夫と支えた妻のリハビリ記録

脳卒中で右半身麻痺、失語症を宣告された夫と支えた妻のリハビリ記録

心理カウンセラー・天命カウンセリングを行っている夫。
そんな夫が56歳で脳卒中で倒れ、右半身麻痺と失語症を告げられましたが、社会復帰するために行ったリハビリと、自主トレのお話。
そして、家族ができる事をお話します。

夫さんが、平成まほろば病院を退院して一ヶ月が経過しました。


病院では、毎日「川平法」でのリハビリを受け、同室の方々からは毎日話しかけられ…を繰り返していると、失語症による話づらさも以前に比べて改善されてきた様に感じます。


それは、夫さん自身も感じていることです。


毎日いろんな方々から話しかけられる環境にいると、「話をしなきゃ」「もっと会話がしたい」という気持ちになるのかもしれません。
ゆっくり話して良いのであれば、言葉も出てきやすくなってきた様子です。


やっぱり、毎日続けるって大切なんだよね。
で、日常生活で使ってみるって重要なのよね。


「話す」に関して私は、夫さんが急性期病院に入院してる頃から、めちゃ話しかけていました。
病院に行くまでの間にみた景色。
前日にあった出来事。
食べたご飯の話。
天気のことなどなど…

どんなことでもいいから、ひたすら話しかけていました。


その頃の様子を夫さんもうっすら覚えているようで、「何を話しているのかは全く理解できなかったけど、毎日ずっと何かを言ってる女の人がいた」という記憶として残っているそうな。


夫さんは、回復期病院に転院するまでの約3週間、私のことも誰だか分かってなかったらしく、私が話している内容も理解できないくらいの高次脳機能障害でした。


でもね、毎日話しかける。
そして、夫さんが話そうとするコトを最後まで黙って聴き続ける。
たまに助け船を出してみる。

なんてコトを繰り返して、夫さんは言葉を取り戻していったのですよ。
毎日毎日、夫さんは「話すこと」と「聞くこと」を続けたのです。

もちろん、今でも失語症の症状はあります。
でも、急性期&回復期病院にいた頃の夫さんに比べたら、随分と変わったと思います。


麻痺手・麻痺足に関しても、日常生活で使う機会が増えたら動かしやすくなってくるようです。
動かしづらくて、もどかしい思いはしているようですが、それでも時間をかけて麻痺足と麻痺手を使うように心がけているのです。
 

これって、私はとても分かるのよね。
方向音痴な私は、ナビがないとどこにも行けない。
ナビを見てるにも関わらず、何度も道を間違えたりして、スンナリと目的地まで辿り着けないのだけど…
何度も何度も失敗してるうちに、道を少しずつ覚えられるようになってきて。
とうとうナビなしで辿り着ける様になっていくもんね。


私も、夫さんと大して変わりないのです。
だって、私も毎日繰り返さなきゃ覚えられないことが山ほどあるのです。
毎日繰り返さなきゃ会得できない技も、山ほどあります。
しかも、「何年同じことやってんだ?」って言われながらも未だに出来てないコトもワンサカです…さすがに反省ですがアセアセ


ってことで、失語症に限らず、麻痺手も麻痺足も、リハビリ以外に使う機会を作ることが良いのかなぁと思う今日この頃。




だって、リハビリではある一定パターンの動きしか練習しないじゃないですか。
日常生活では、そのパターンを組み合わせて応用させなきゃできない動きばかりだと思います。
夫さんも、今の麻痺手で何ができるかは気づかないことばかりだから、一緒に確認しながら生活に動作を取り入れる工夫をしておりますよ。

どんなことでも、麻痺手も活躍できる場があると嬉しいですよね。