晩春の三ノ峠山ハイキング(4)下山 | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

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昨年4月下旬にエルサルバドルから帰国しました。
エルサルバドルの記事は10月で終了、
その後は帰国後の記事や読書ノートを載せています。

なおヘッダー画像は新潟県長岡市にて2020年11月に撮影。

では山を下ります。今度はブナ平コースを歩くことにしました。昨年歩いたルートと反対回りになります(下の方は歩いたコースが多少違っていますが)。

 

 

尾根の、ブナ平コースと長岡市営スキー場方面のコース(閉鎖)との分岐点にはベンチがあり、ご覧の鋸山(のこぎりやま)が良く見えます。

 

 

ヒロハテンナンショウと思しき花がたくさん咲いています。この、仏炎苞(ぶつえんほう)が肉穂花序を包む独特の花の形はサトイモ科の特徴です。

 

 

オオイワカガミの花がこちらのコースにもたくさん見られます。

 

 

 

アズキナシの白い花も美しい。似た木にカマツカがありますが葉の鋸歯(きょし)(ギザギザ)が違っていて、カマツカは小さく規則的なのに対し、アズキナシは荒く不規則なのだそうで、これは後者です。

 

 

見覚えはあるんだけれども何だったかなあ、と思ってグーグルの画像検索にかけたら、クロモジでした。そうそう、高級爪楊枝(つまようじ)に使われる木です。

すると、たまたま折れている小枝がそこにあった――本当に折れていたんですよ、私が折ったわけではありません――ので、持ち帰ってカッターナイフで爪楊枝を数本作成。

 

 

ブナ平の周辺にはユズリハがたくさん生えていました。ウィキペディアによると、この名は「春に枝先に若葉が出たあと、前年の葉がそれに譲るように落葉することに由来する」のだそうです。確かに若葉はてっぺんから勢いよく突き出していて、下の葉は下向きに、やや元気なさそうに延びていますね。

「新しい葉が古い葉と入れ替わるように出てくる性質から『親が子を育てて家が代々続いていく』ことを連想させる縁起木とされ、正月の鏡餅飾りや庭木に使われる」とのこと。写真のユズリハなら、もう親の役目は終わりつつある、ということですかね。

 

 

若葉の下に花が咲きます。これは雄花。

 

 

こちらは雌花。

 

 

中間地点のブナ平

 

 

モワモワというか、フサフサと咲いている白い花はアオダモ。野鳥の森でも見ました。

 

 

 

花序の房が規則的な間隔で小枝から垂れ下がっているのが面白いウリハダカエデ

 

 

似たような花序の木にキブシがありますが、それは花弁が開かずに鐘形をしているのに対して、こちらはご覧のように、パッと開いています。

 

 

グーグルの画像検索ではブラックマジックというツバキの園芸品種と出て来ましたが、そんなのがこの山に自生しているとは思えません。誰かが植えたのでしょうか。あるいは違う種なのか。

 

 

色は緑で地味ですが、花序の形が花火のようで面白いタチシオデ。特にこの雄花は6本の雄蕊(おしべ)が突出しているので、それぞれの花が花火の「星」のようです。

この花の周辺の葉はツツジか何かのようで、どうも違う。調べたら、タチシオデは蔓(つる)性の植物で、他の木に絡みついているようです。

 

 

妻が、ある木の新芽の付け根に面白い色をした瘤(こぶ)を見つけました。これは虫癭(ちゅうえい)、つまり虫が寄生したり卵を生んだりして出来た虫瘤(むしこぶ)だな、と私は直感しましたが、グーグルの画像検索にかけたら、果たしてクリタマバチがクリの枝先に作ったクリメコブズイフシという虫癭でした。中に卵があるようです。

そう思うと気持ち悪いかもしれませんが、少なくとも見た目は綺麗ですよね。

綺麗な虫癭で思い出すのは、秋のノブドウ。同じ房でも青、青紫、紫、赤紫、緑といった色の実が付き、様々なパワーストーンのようで目を愉しませてくれますが、あれもブドウタマバエやブドウトガリバチの幼虫が寄生して出来た虫癭だそうです。

 

 

 

赤道(あかみち)コースにたくさん咲くはずのツツジの花を全く見かけなかったのは、時季がやや早すぎたためのようです。しかし代わりに、このブナ平コースにユキグニミツバツツジがポツンと咲いていました。赤道コースのツツジはヤマツツジで朱色の花ですが、こちらは薄い紅紫色。また雄蕊(おしべ)の数が10本と多いのが特徴です。

 

 

ドウダンツツジのようですが、分布域は関東以西なので恐らく新潟県は入っていないようです。地球温暖化で分布域が広がったのでしょうか。

 

 

園芸品種で八重の白い花の咲くユキツバキもありますが、そんなのがこの山の中に自生しているのか。上のブラックマジックらしいツバキと同様、疑問符が付きます。

山道を下りて行ったら、東山ファミリーランドのキャンプ場に出ました。家族連れを中心に何組も来ていました。

 

 

隣には長岡市営スキー場が。かつてはサマーボブスレーをやっていましたが、2022年をもって営業を終了。現在はスキー場のコースやリフトは夏季休業です。

 

 

山道を歩いていると小鳥の囀(さえず)りが色々と聞こえて来て、特にウグイスはかなり近い所でも鳴いていましたが、撮影できませんでした。スキー場の下でこのヤマガラを撮れたのがせいぜい。

 

 

最後は、自宅の近くでは終わりつつあるムラサキケマン。有毒とのことですが、観賞用には良さそうです。

最初の記事に書いたように、帰りは悠久山経由で自宅まで歩きましたので、相当の距離になりました。トータルで15キロ近く歩いたのではないかと思います。

ハイキングに最適の日は一年間のうちにさほど多くはありません。冬は雪がありますし、寒い。夏は暑すぎて、更に蚊や毛虫も多い。道は整備されていないと草が延びて荒れています。また、年間を通して雨の日もあります。

本日は、貴重な日和を利用することができました。