ドミニカ共和国旅行(12)ソスア | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

エルサルバドルに単身赴任中。
気候が良く日本より健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意すべきは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

サントドミンゴからサンチアゴまではバスで2時間15分でしたが、そこからプエルト・プラタ (Puerto Plata) 経由でソスア (Sosúa) までは、距離は前者よりもはるかに短いものの(前者は約150キロ、後者は約95キロ)、山がちの道なので意外とかかって3時間でした。ただし運賃は距離に応じて設定されているようで、サントドミンゴーサンチアゴ間は450ペソ(1,150円)であるのに対し、サンチアゴーソスア間は250ペソ(約640円)。

 

 

途中、プエルト・プラタのアンバー・コーヴ港 (Puerto Amber Cove) に停泊していた大型クルーズ。ヴァージン・クルーゼズ (Virgin Voyages) の船です。同社のサイトによると、4隻所有しているうちの3隻がこの方面を航行しているようですが、そのどれであるかは分かりませんでした。

プエルト・プラタのバスターミナルにしばらく停まり、そこから更に40分でソスアに到着。現地の携帯電話のSIMカードを持っていない私としては、WiFi のない所では実質的にインターネットが使えません。しかし、そんな場所でもなぜかグーグルマップは制約付き(行き先までのナビは使えないし、地図も粗雑)で見ることができました。なので、自分がどこにいるかはある程度分かります。

 

 

そしてバス停留所から徒歩4分、本日と明日泊まるホテル、アントン・リーフ (Anton Reef) には難なく到着。B&B(朝食付き)で1泊当たり74ドルは、観光地のこの手のホテルとしては決して高くありません。むしろ安い方です。しかし円安が物を言って、11,000円となるとかなり高く感じられる……。

 

 

通りに面した部屋はロールスクリーンを上げると外から丸見えで、下に書くように、時よりかなり騒がしいのですが、とにかく新しくて清潔そうなのがよろしい。

 

 

バスルームも「てかって」います。

チェックインを済ませて荷物を部屋に置いた私は、まずは旅行代理店を探しました。というのも、実はこの北海岸に来た目的の一つはダマハグア (Damajagua) の27の滝を巡ることだったのです。しかし前もって交通手段を調達することができずにこの町で現地調達しようとしたところ、アクセスが良くなく、日帰りツアーも手配しにくいことが分かり、結局諦めました。滝に行くなら、そもそもこの町に泊るべきではなかったようです。

翌日はプエルト・プラタを探索することにして、この日の夕方はソスアの町を散策しました。

 

 

ホテル、レストラン、バーが所狭しと並んでいます。やや俗な感じがする町で、歩いていると店頭に立っている若い女性に「マッサージは如何?」と声をかけられたり、あるいは何をするでもなく店先に佇(たたず)んでいる複数の若い女性もいたりして、風俗も多そう。

なるほど、宿に戻ってウィキペディア(英語版)を見てみたら、かつてはセックス・ツーリズム(つまり買春旅行ですな)が盛んであり、今でもかなり行われているようです。

知らなかった、いや、ホントに。断っておきますが、ウィキペディアの記事を知ったのはソスアに来てからですよ。

何? いちいち断っているあたりが怪しいって?

ウィキペディアの記事を読んでからあらためて考えると、アメリカからの中高年のグループが目立ちます。男性だけのグループも見かけます。逆に家族連れはあまり見ません。

 

そういうことだったのか。ホント、知らなかった。

ホテルの朝食時間が8時から11時までと他の場所よりやや遅いのも、そのためかもしれません。

私のような男性一人客は怪しいわけです。ホテルの男性受付の愛想が今一つだったのも、そういうことなのかもしれません。

なんか、沢木耕太郎『深夜特急』の行き先の一つみたいな感じです。

 

 

町のすぐ海に出たところにあるアリシア・ビーチ (Playa Alicia)。空模様がちょっと怪しいですが、天気が良ければ、燦々(さんさん)と照りつける太陽が、さぞ眩(まぶ)しいことでしょう。いいように焼けそうです。

 

 

夕食は宿のすぐそばの所にあるドルチ・エ・サポリ (Dulci & Sapori) にて。この時のグーグルマップでは星4.7と高評価です。

アメリカ英語を喋る客が多いです。また、従業員には久し振りに「あなた (usted)」ではなく「君 (tú)」扱いされました。動詞も「あなた」と「君」では形が違います。エルサルバドルではほとんど私に際して使われなかった「『君』呼ばわり (tutear)」です。つまり「タメ口」です。

アメリカ人の多いことも、トゥテアールも、私を落ち着かなくさせます。ただ一つ落ち着くのは、ボサノバ風女性ボーカルが静かに流れていること。

まずはビール。この国の代表的な銘柄、プレシデンテ (Presidente) を注文。1本220ペソ(約560円)。

ぷふぅ~~っ! いいねえ、この爽やかさ。

すいません、写真を撮っていません。サントドミンゴで撮った写真をご覧ください。

 

 

 

グーグルマップのクチコミに、「エビのクリームソースパスタを注文しました。それは今までに食べた中で最高のパスタ料理の一つでした」というコメントがあったので、私もクリームとエビのタリアテッレ (Tagliatelle Crema & Camarones) を注文。ブルスケッタ付きで800ペソ(約2,000円)。

おお、これは噂通りの、舌が蕩(とろ)けるような味!

そして何気にブルスケッタがスッキリしていて、これも美味しい。

 

 

パスタが美味しくビールも進んできたので、私の悪い癖で、追加で注文してしまいました。マグロのタルタルソース (Tuna Tartar)、フライドポテト付きで650ペソ(約1,660円)。メニューにはアボカドとワカメが乗っていると書いてありましたが、出てきた物には胡麻とニンジン・キュウリの千切りが乗っていました。タルタルにはチリが入っていてピリッとします。

ポテトとツナの間にあるのはポテトのディップで、サウザンドアイランドか何かです。

結局ビールを3本飲み、これだけの量の食事でしたので、腹十二分目、いや十五分目くらいか、はち切れそうになってしまいました(汗)。

夜、私は疲れと満腹で眠たくなったので9時には床に就きましたが、その後、エンジンを吹かして轟音を立てて走るバイクが何度も往来。更には大声で喋るのが街路から聞こえて来ます。しばらくの間、睡眠を邪魔されてしまいました。ホテルの前を行ったり来たり歩いて、電話で「知らないって、ホントに知らないって! (I don't know. I just don't know!)」と英語で怒鳴っている、恐らく現地の人もいました。何かのトラブルが生じているみたいです。

しかしいつの間にか寝入り、翌朝は6時にスッキリと目覚めることができました。この時刻、空は夜が明ける直前で、まだ真っ暗です。

 

 

その3月26日(火)。朝食は4つの選択肢の中からホットケーキ (Pancakes) を選びました。ベーコン、玉子焼き、ポテト付き。

それにしても、宿にしてもレストランにしても、英語が蔓延しているのは私としては落ち着かないんですけど。国際的な観光地であるということなんでしょうが。

では、プエルト・プラタへ。