前回の続きです。
まずは地味な鳥から。ハイガシラスズメ (Northern grey-headed sparrow) です。先日の記事でもお見せしました。
ミミグロハタオリ (Baglafecht weaver) もよく飛んでいます。
同定もできなければそれほど鮮明な写真でもなく、目立たない鳥でもあったので、掲載するのをどうしようか迷いましたが、次の鳥と同種でなければ恐らく唯一の写真なので載せることにしました。
何かのハタオリドリのメスか、あるいは英語で canary とか seedeater と呼ばれるカナリア、ヒワの仲間かもしれません。
こちらは目が赤いことから、ズグロウロコハタオリ (Village weaver) のメスではないかと思われますが、あまり自信がありません。
マラウイでもよく見かけたチャイロネズミドリ (Speckled mousebird) という、名前からしてあまり美しくなさそうなこの尾長の鳥が、隣の野原の中木をしょっちゅう行き来しています。
木の実が好物のようで、この前はシダノキの実を一心不乱に啄(ついば)んでいました。
以前の記事でもお見せしましたが、メジロハイビタキ (White-eyed slaty flycatcher) です。地味な灰色の小鳥ですが、目の周りの白が「おめめぱっちり」感を強調していて、じっくり見ていると可愛いものです。
しかし英名「flycatcher」からも分かるように、下の方の写真のようにしばしば羽虫を咥(くわ)えているところを見ます。可愛い顔をして、昆虫からすると恐怖の存在というわけです。
これもマラウイでよく見かけたハジロハクセキレイ (African pied wagtail)。こちらでもしばしば見かけます。我が住居の入った棟の屋根の端に留まったところ。
こちらは同じコンパウンド内の隣の棟、使用人住居の屋根の上を歩いているハジロハクセキレイの幼鳥。全体が茶色ですが、柄は上の成鳥と同じですよね。
こちらもマラウイでしばしば見かけたハゴロモシッポウ (Bronze mannikin)。ベランダの前の木に留まったところを撮影。
では、最後に目玉を。今回の一連の野鳥観察で最大の収穫はこれです。
4月26日。いつものように在宅で作業をしていて、掃除が入ったのでベランダに出て続きをやり始めると、しばらくしてコンパウンド脇の大木に、おおーーっ、私が待ち望んでいた鳥がやって来たではないか!
やはり推測通りオウカンエボシドリ (Hartlaub's turaco) でした。レンズから20~30mの遠距離にいるので、望遠レンズ250mmのエントリー用一眼レフだとこのくらいの鮮明度が限界でしょうかね。オートフォーカスだったので、完全にピントが合っているとは限りませんが。これでも明度を上げ、輪郭を強調する「シャープ」の補正をした結果です。
少なくとも明確に同定できる写真が撮れて、私は非常に嬉しい。
ちなみに、「グウォッー、グウォッー」を繰り返して、猿が吠えているような、あまり心地が良いとは言えない鳴き声を出します。
それと、この鳥は松江フォーゲルパークや掛川花鳥園、久留米市鳥類センターなど、日本でも幾つかのバードパークで見られるようです。そればかりか、商取引しているサイトも見つけました。価格は214,500円也。
もちろん、私は見るだけです。自然を愛でることには大いに興味があっても、捕獲して飼う気は毛頭ありません。その時点で自然ではなくなりますし。また、野鳥を捕獲するのは恐らく一般には禁止されているでしょう。
このように、自然の姿のエボシドリを見つけると、ワクワクしてきますよね。
ついでながら、マラウイではシャローエボシドリ (Schalow's Turaco) というのを当時の自宅近所で見ています。こちらはトサカが立派です。
以上、先日の記事にてご紹介した鳥も含めて、これらはすべてコンパウンドの中で、もしくはコンパウンドの中から隣家や隣の野原に留まっているのを観察した野鳥です。同定できたと思われるもので16種。まだ見つかっていない鳥もいそうですし、隣の野原をタクシーで通っている時にはハダダトキやアフリカクロトキも見ましたし、近くの別の野原には何かの白鷺もいました。どちらのトキか、一日のうちに何度も「カアー、カアー」と(カラスよりもトーンが高い)大声を上げて飛んでいるのが聞こえます。なお、ハダダトキはケニアに来た直後にホテルの庭で撮影しています(写真はこの記事にアップしました)。
新しく撮影できた種を追加し、既に撮影している鳥についてもより鮮明で美しい写真を撮って、「野鳥観察」の続編を作りたいものです。