プムラニ・ロッジ | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

エルサルバドルに単身赴任中。
気候が良く日本より健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意すべきは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

2年前までマラウイにいた日本人の知り合いが、マラウイを去る時に言いました。この国の観光地のベスト3は、ニイカ、サテムワ・ティー・エステート、そして、マラウイ湖畔、ケープマクリアからほど近いところにあるプムラニ・ロッジ (Pumulani Lodge)。これは日本からマラウイ観光でやって来る人――そんな人はほとんどいないでしょうが――向けのおススメというより、この国に在住しているからこそ絶賛する場所だと言えそうです。言い換えると、マラウイ観光の上級編です。

 

あるいは別の言い方をすると、リロングウェでの仕事生活から少し離れて、オトナの贅沢なリフレッシュメントをしてみたい、そういう目的のために最適な場所だとでも言いましょうか。

 

その証言をもとに、ウェブサイトで画像を確認して、やはりここにしようと思いました。恐らくは最後になるであろう家族と一緒のマラウイ旅行で、自宅のあるリロングウェに戻る前の最後の夕べはここで過ごそう、と。

 

と言いつつ、実は、第一候補はもう少し南にあるマココラ・リトリート (Makokola Retreat) だったんですが、満室だったので……。

 

とにかく、リッチでアダルトな雰囲気、しかも子供にも喜んでもらえそうな、そんな数少ない雰囲気の場所の一つとして、このプムラニを選んだわけです。先の訪問地であるマジェテから330キロ。お父さん、今回の旅行では、長距離運転しまくりです。

 

イメージ 1

マジェテからブランタイアを経て、ザレワ経由でバラカ付近を通過、ゴロモチからモンキーベイ方面に向かってルートをとり(それが上記の330キロの内訳)、宿のあるマンゴチ県 (Mangochi District) に入った直後、チャントゥーロ (Chantulo) という村の手前の小さな湿地で見かけたアオサギ (Grey Heron)。ハンドルを握っていても、やはり道中の鳥が気になります。安全運転ですが、ね。

 

イメージ 2

これです、噂の光景は。サイトでも確認しましたし、この宿に決めてから旅のイメージトレーニングに使ってきた「絵」そのものです。プールの長さは15メートルくらいで、私が日頃リロングウェでやっているようなエクセサイズ用にはやや短いですが、少なくとも娘にとっては大満足でしょう。実際、2日目に宿を出る前、何と3時間もこのプールで泳いでいました。

 

お父さんは、泳ぎはほどほど。長時間の運転で疲れたことでもあるし、やはり、プールサイドでビール、といきたいところです。

 

イメージ 3
 
イメージ 4

しかしビールの前に、到着した私たちを待っていたのは、想定していなかった昼食。日本のきしめんみたいな、平べったいパスタです。何と呼ぶんでしたっけ。

 

到着は3時近くだったので、この日は宿での昼食は「なし」のつもりでいました。だから道中のルンズでクッキーを買って食べたわけですが、そのクッキーの十倍も二十倍も高価であろうパスタが出てきたわけです(因みにクッキーはココナツクッキーで、一箱約60円。宿の昼食は宿泊費に込みでしたが、恐らく一人前10ドルか15ドル程度、つまり1,000円か1,500円程度ではないかと思われます)。

 

イメージ 5

いきなり「お腹パンパチ、体重気になる」状態になった私ですが、デザートも出てきましたよ。バニラアイスにナッツをまぶしてあるものが、マカダミアナッツ入りのケーキに乗っています。

 

こういった旅行をした後の体重がどうなるか、それは、リロングウェに戻った後で確認しました。

 

イメージ 6

部屋はファミリー・コテージである"Villa 3"。なるほどベッドも広くていい感じ。ここに家族3人、「川」の字です。

 

イメージ 7

そのリビングはこんな感じ。本当に、湖畔の「別荘」として、絵に描いたような部屋の造りです。娘も喜んで、踊ってみせます。

 

イメージ 8

実は本当に感動したのは浴室です。バスタブ、これは、私は2日目の朝にお湯を溜めてマラウイでは久し振りの湯に浸かったわけですが、それよりも、右手を見てください。シャワーが2つありますよ。これって、夫婦で裸体を見せ合いながら同時に浴びてください、という意味なのでしょうか?

 

日本人の常識としては、多少、理解に苦しむ、贅沢な「シャワー2つ」です。

 

イメージ 9

いいでしょ、このテラスの感じも。この椅子に腰掛けるだけで、ハイソな気がしてきます。

 

イメージ 10

夕方には、ダウ (dhow) と呼ばれる帆掛け船でクルージングです(実際には、なぜか帆を上げませんでしたが)。乗客は、私たちのほかに6人。みな白人系です。私たちの前に腰かけた二人の男の人はブラジルから来たと言っていました。

 

船上ではいつものビール、カールスバーグのグリーンラベルを一本。写真は舟から見たロッジの母屋(山の中腹)。母屋からビーチまで木製の階段が下りており、なかなか森のアスレチック設備のような雰囲気があります。

 

イメージ 11

カモメの仲間でしょうか。青空を大群が飛んでいきます。

 

イメージ 12

陽がだいぶ落ちてきました。漁師でしょうか、せっせとボートを漕いでいく姿がシルエットになって、美しいです。

 

イメージ 13

雲が微妙な感じで途切れ途切れに薄くかかっているので、こんなように虹が見えました。
 

イメージ 14


陽が対岸に隠れた直後、グラデーションと、薄い雲のベール(こういうのを巻雲というのでしょうか、巻層雲というのでしょうか)を斜めに大きく走る雲の影の筋が、これまた美しい。ビールも美味しい。

 

イメージ 15

ビーチに戻ったところで娘が撮った写真。夕焼けの赤とパラソルのシルエットが気に入ったようです。

 

イメージ 16

夕食はバーベキュー。サラダ(マカロニサラダ、ポテトサラダ)や肉をビュッフェ形式で大皿に盛っていきます。たらふく食べてしまった。脳裏をかすめるは、再び体重計。

 

夕食が終わるころ、背の高いお兄さんがテーブルにやってきて、望遠鏡があるので天体観測をしないか、と。妻と娘は早速、それが据え付けてある100メートルくらいのところの岩場に行きましたが、私はテーブルでワインを飲み続けます。

 

暫くして戻ってきた二人、私に、凄いからぜひ見てみよ、と。重い腰を上げて望遠鏡の所に行きました。

 

それは口径30センチくらい、高さ2,3メートル、長さは人の身長くらいか、そんな、個人の天体望遠鏡としてはバカでかいものでした。後日、私の紹介で同じ宿に泊まった日本人の同僚の話では、オランダだったかどこかから調達したものとのこと。リモコンでウィ~ンと筒を動かしてもらい、私の見たのは木星。おお、衛星も幾つか見えるし、筋が2,3本見えるではないか!

 

もう一つ、三日月のクレーターも見せてもらいました。それならば、太陽系外の星で何かきれいなのを見られないかと思ってオリオン大星雲をリクエストしたのですが、適当にごまかされて断られてしまいました。

 

お洒落で素敵な家族旅行の最後の晩でした。

 

上に書いたように、翌日、娘は3時間もプールに入っていました。昼を過ぎても泳いでいたので、ぼちぼちリロングウェ帰らないと日が暮れてしまう、と急かすとようやく上がりました。帰りの車の中で彼女が爆睡していたことは、言うまでもありません。

 

充実した旅行でした。記事にして完結させるまで一か月以上かかってしまうほど、盛りだくさんでした。企画した私も大満足。

 

家族は私のマラウイ滞在中に3回ほど、いずれも春休みに来てくれました。その3回の訪マで私が彼女たちを連れて行った場所は、マラウイ湖畔の南部方面ではケープマクリアとプムラニ、北部方面ではサンギロとチンテチェ、ほかにリウォンデ国立公園、ルワワは2回、チョロのゲームヘイヴンとサテムワ茶園、デッザとチョンゴニ岩絵群、ニイカ国立公園、リビングストニア、リコマ島、そしてマジェテ野生保護区。道中ではブランタイアでも一休み。

 

もう、思い残すことはありません。