9/4 福島県立医科大学医学部救急医療学講座 主催
福島救急医療シンポジウムに行ってきました。
http://www.minyu-net.com/news/topic/0905/topic2.html
福島民友ニュース
始めに断っておきますが。私は医療関係者ではなく、福島市の一般市民ですので。医学について専門知識があるわけではありません。
偏った見方になるかもしれませんので、読む前にご了承ください。
9/10に福島救急医療シンポジウム1の日記を書いたっきり。
続く書きながら忙しかったのと体調を崩してしまったのとで続いていませんでした。
まあ。期待していた人もいないでしょうが。
一応自分が気になっていたので。自分のために続きを書いておきましょう。
シンポジウム 東日本大震災を経験して
~福島県救急医療の現場から~
2、救急医から見た原子力災害~福島医大の取組み~
長谷川有史(福島県立医科大学救急医療学講座助教)
震災直後福島医大のある県北地方は建物倒壊などの被害が少なく。結果的に軽傷者を含め4日間で180件くらいの診療で、ほぼ通常と変わり無いレベルだったそうです。
とは前回の日記にも書きましたが。実際福島市周辺は震災直後激しい揺れに見舞われたもののまだ落ち着いていました。停電・断水はあったもののけが人などは少なく。私も震災で怪我をした人には1人も会っていません。
その辺が阪神大震災と非常に異なるところらしい。
今回の震災と阪神大震災とでは死者数の比較で約3倍。
でも量だけでなく質についても見るとまったく状況が異なる。
つまり阪神大震災では建物の倒壊による重軽傷者が多かった。
一方で今回の震災は津波での死者が大部分のため(次に多かったのが山崩れ土砂崩れに巻き込まれた死者)生きるか死ぬか。死者に比べて怪我人が少なかった。
福島の場合大変だったのは15日以降。急激に上昇した放射線量に医大の先生方でさえ状況がわからず。順番に泣き崩れたと・・・。
・・・・素人の私でも16日の県のホームページで県内7方部の放射線量を確認して「あ~風向きで放射能汚染物質がこっちに来たか・・・」と思ったくらいだから医大の医師たちならもう少し冷静に状況分析できたと思っていたのですが・・・。実際は違ったようです。
また、医大にもテレビで報道されている以上の情報は入らなかったそうです。
この辺の話は長崎大学からきた山下俊一教授の話からもうかがえます。まったく浮き足立っていた。とコメントされてましたがその通りだったらしい。
どうも福島医大は福島原発で事故が起こるって想定をあまりしていなかったのでは?と思えてならない。
また。福島医大にはホールボディカウンターが1台あるものの県民の調査はしていなかった。このことについては、福島原発で放射線被曝した患者を受け入れホールボディカウンターで検査したため、ホールボディカウンター自体が軽度ながら汚染されているので、ほとんど被曝していない福島市周辺の住民を検査すると正確な数値が出ない。との説明がありました。
そして。福島医大の医師たちが双相地区へ向かったのは5月に入ってからだったそうです。そこであった人達からは「遅すぎる」と非難されたそうです。双相地区では消防・警察・自衛隊員など20km圏内へ避難誘導のために入った人達が「ばい菌扱いされた」と。差別された話を聞かされたそうです。
3.災害時におけるドクターヘリの実際。
塚田 泰彦(福島県立医科大学救急医療学講座助教)
震災時全国のドクターヘリ21台中16台が東日本大震災の被災3県に回されたそうで。内8台が福島県立医大を拠点に活動したそうです。(残りは岩手県似派遣されたそうです。)
このドクターへりが双相地区から医大へそこで治療できない患者を県外へ搬送していたそうです。
(確かに1月くらいは毎日ヘリの音は響いていた・・・。)
ただ原発から30km圏については飛行禁止区域されたため入れなかったと。
4月になってこのことが報道されてからだと思いますが。厚生労働省からドクターヘリについては例外と通知が来たそうです。これを受けて20kmから30kmについてもドクターヘリを飛行させるようになったのは5月に入ってから。また20km圏内については厚生労働省からの指示があるそうですが。医大の方で9月現在入らないとしているそうです。これについてはドクターヘリは県民の財産であり、放射能に汚染されてしまうとそれ以降使用ができなくなるため。と説明していました。
・・・・20km圏内は住民が避難しているためドクターヘリの要請があるとすれば原発作業員か一時帰宅した住民と言うことになりますが。
万が一原発作業員が被曝等緊急でドクターヘリを呼んだとしても救急車で20km県外に出ないとドクターヘリにも乗れないと・・・。
4・原発事故における救急医学会の活動
森村 尚登(横浜市立大学病院高度救命救急センター教授)
救急医学会の活動について各大学病院との連携についての説明がありましたが専門的過ぎて私にはついていけませんでした。すみません。
ただ救急医療の問題について。
今回の震災では通信が途絶してしまったために。
津波で大きな被害が出た双相地区でどれだけ通じなかった救急の依頼があったのか。それについては9月時点でまだまったくわかっていないとのことでした。
最後に今後の課題について。シンポジウムで発表した先生からコメントがありました。
9月現在でなおSPEEDIについてどこが責任を持って発表するかまだ決まっていない。
またヨウ素剤の配布についてもどのような手順で行うかまたどの時点で誰がヨウ素剤を飲む指示をするかまだ決まっていない。
と説明していました。
ヨウ素剤については私が知っている限りいわき市と三春町が配布したと聞いています。
原発から20km圏内の市町村住民については原発事故前に避難しているはずなので健康被害が出る確率は低い。むしろ20km圏外の浪江町西部。南相馬市の西部・葛尾村あたりで屋内退避していた人の方が健康被害が出る確率は高いはずですが。浪江町ではヨウ素剤の配布はなかった。
この件について三春町の町長は町議会との連携がうまくいったため迅速に配布できたとコメントしていました。
浪江町の場合震災直後に避難指示が出て20km圏内の人はばらばらに避難していたためにヨウ素剤配布まで手が回らなかったのか。詳しい状況はまだ公表されていません。
ただ原発事故の更なる拡大の危険性は小さくなったもののまだ完全に終息していない段階。早急に決めるべきことがまだ決まっていないところに政府の混乱が垣間見えます。復興計画以前の問題じゃないのか・・・・?
全体的な感想として。医大の先生は頑張って震災直後の医療活動をしました。って言ってるような。
それを否定するつもりも無いし。あの混乱の中で出来なかったことを批判するのは酷だとも思う。
けれど一方で何が足りなかったのか。それを検証する姿勢がなければ次の震災でも同じことが起こるそう思えてならない。