http://biz.yahoo.co.jp/column/company/ead/celebrated/person4/060825_person4.html
食事と運動に気をつけなければいけないことはほとんどの人が理解しているように、投資をしなければならないことは大半の人がわかっている。それにもかかわらず、何百万という人々は……全アメリカ市民の80%から85%に達すると私は見ているが……まったく投資をしていない。これは、彼らが積極的な投資家ではないことを意味している。
積極的な投資家は、仕事の賃金ではなく投資からの収入で実際に生活している人たちだ。私の投資は毎月キャッシュフローを生み出しているので、私も他のプロの投資家と同じく仕事をする必要がない。
それは、アマチュアゴルファーとプロゴルファーとの違いに似ている。アマチュアでも非常にうまいプレーヤーになれるかもしれないが、だからといって試合の賞金で食べていけるだろうか。プロは、激しい戦いに耐えて収入の流れを生み出せるような強い精神力と身体的スキルを備えている。
65歳にして多くのアマチュア投資家が、好むと好まざるにかかわらず「プロに転向している」。ぞっとする話だ。
人々はなぜ投資をしないのか、そのユーモラスな理由と真面目な理由を挙げてみよう。まず、ノーステキサス大学のジョン・S・バエン不動産学教授が作成した、投資が必要だとわかっているのに投資をしない理由のリストを、同教授に感謝の意を表しつつ紹介する。
なぜ人々は投資をしないのか:その面白おかしい12の理由
- すでに社会保障制度に加入して年金保険税を支払っているから。
- 毎週20ドルを宝くじを買うのに充てており、もうじき当選するから。
- インフレになれば自分のお金も増えると信じているから。
- 老人は食費もあまりかからなくなるから。
- (年金の)小切手が配達されるのをただ待っていればいいから。
- 裏庭の安全な場所にお金を埋めてあるから。
- 資産家のおばさんがもうじき亡くなるから。
- かわいいわが子がハリウッドで大成功するのは間違いないから。
- 引退するときに自分のコレクターズアイテムを売り払えばお金が入るから。
- 塩漬けしていたIT企業株が再び値上がりするから。
- 本を書けば印税で生活できるから。
- 60歳になったら若い人と結婚して、相手の稼ぎで生活するつもりだから。
なぜ私たちは投資しなければならないかという真剣な話題でも、ときには軽いジョークで笑うことも必要だ……身につまされる人もいるかもしれないが。不幸なことに、この面白おかしいリストには多くの真実が含まれている。
キャッシュフローを得るために投資する
悲しいことに、投資をしていないのに、自分は投資をしていると思い込んでいる人がいる。株式、債券、投資信託などに投資する確定拠出型年金の401(k)やIRAを投資だと思っている人が大勢いるが、私は、これは退職金貯蓄制度だと思っている。このような退職金プランに加入している人を、私は消極的投資家と呼んでいる。彼らは、退職金を「貯蓄」しているにすぎない。
同様に、家を所有して自分で住んでいる場合も、私に言わせれば投資ではない。毎月現金が入ってこない限り、持ち家は負債であって資産ではない。住宅ローンの支払いや光熱水費、固定資産税、保険、維持費をまかなうお金は毎月出て行く。ただし、持ち家が資産に変わることもある。家を貸し出して費用を上回る収入が毎月入ってくる場合、あるいは家を売却してキャピタルゲイン収入を得る場合だ。
ほとんどのプロの投資家は、まずキャッシュフローを得るために投資し、キャピタルゲインを第二の目的としている。そして理想は、その両方を得ることだ(バックナンバー「今日リターンが得られる投資……そして明日も 」を参照していただきたい)。金持ち父さんは私に何度もこう言っていた。「キャピタルゲイン狙いの投資はギャンブルであって投資ではない」
そして次のことを覚えておいてほしい。お金を得るのにお金は要らない。投資をしない人の多くは次のように言う。「私には投資するお金がないんです」
OPM(他人のお金)はどこにでもある。訓練によって、自分の周りにあるチャンスが見えるようになりさえすればいいのだ。そうなるにはどうすればよいのだろうか。そのためにはまず、あなたのファイナンシャル教育に投資することだ。良い投資の機会を見つける方法や、売主の問題をあなたの利益に変える方法を学ぼう。
OPMの最も良い例は、おそらく不動産投資のパートナーとしての銀行だろう。銀行は、必要なお金の大部分を貸し付けてくれるし、あなたはすべての税制上の優遇、減価償却のメリット、キャピタルゲインを手にすることができる。
人々がなぜ投資しないのかについてのお気楽な理由はさておき、そこには次のような深刻な理由がある。
1.「もらって当然」という考え方
「もらって当然」という言葉を聞くと、人々は貧困者や福祉に依存している人々に非難のまなざしを向ける。しかし、実は多くの人が、もらって当然という意識を持っている。米国大統領をはじめとして何百万もの人々が、政府や企業が自分たちの引退後の生活の面倒を見てくれるものと期待している。社会保障制度や高齢者医療保険制度の基礎がぐらぐらになっているにもかかわらずだ。
金持ち父さんは、私たちは皆、自分の面倒は自分で見ることを学ぶべきだと考えていた。私も同感だし、そろそろ学校も、政府の世話になって当然という考え方ではなく、自分の面倒は自分で見ることを教え始めるべきだと思う。
2.将来のビジョンが欠けている
明日のこともわからない人が非常に多い。トルストイはこう言っている。「『老い』は、人々が最も予期しない出来事だ」今年、ベビーブーマーの第一陣が60歳になる。
私はベビーブーマーとしては早く生まれたほうだが、「老後の心配はないんだ。働き続けるから」などと言う同世代の友人は多い。彼らには、いずれ働けなくなる体になることが見えていない……そこまで長生きできればの話だが。
長期の介護にかかる費用は、ほとんどの人が現在稼いでいる収入をも超えている。例えば、ある友人は、母親をさして立派でもない介護施設に入れておくのに毎月6000ドル以上支払っている。この金額は一般家庭の収入を上回っている。7500万人ものベビーブーマーがいっせいに長期介護を必要とし始めたら、いったいどうなるのだ。
また、若者たちがのんきに「僕はまだ若いからね」と言っているのも耳にする。私は機会あるごとに、ベビーブーマー世代のお金を支払うのは君たち若い世代なんだよと話してきかせている。
3.学校ではお金について教えてくれない
「仕事に就けるように学校に行きなさい」というのはお決まりのアドバイスだ。しかし、これは「もらって当然」的な考えに基づいており、仕事に就きさえすれば、企業や政府が将来の面倒を見てくれると期待するものだ。これはまた、長期的なビジョンの欠如という問題も映し出している。今の時代、ただ「仕事にありつく」以上に、お金について教育を受けることが重要だ。引退後の生活のために教育を受ける必要があるのだ。
「もらって当然」という考え方と近視眼的な物の見方は、どこから生じるのだろうか。それは、学校ではお金について教えてくれないからだ。学校も、21世紀という時代に合わせて、人々が実社会で生きていく備えになるような教育を行う時期に来ている。