《「身辺自立①」の続き》

 

【着脱(服・靴下・靴)】

学校では、登下校時に、着脱の時間がたっぷり取られていて、少しずつ息子はできることを増やしていきました。

家でも、学校へ行く時や帰ってきた時など、同じ動線で移動させて、その中で、着替えやトイレ(定時排泄)とかをさせるといったことを繰り返しさせていました。

自閉症の息子には、決まったことを繰り返すことは性にあったようで、直に積極的に動いてくれるようになって、家でも一人でできる部分が増えていきました。

時には、こちらの都合で、急がないといけない時や、省略したいなと思った時でも、頑固じいちゃんのように、決まったことをきっちりしたがる息子でもありました。

 

 

  
  

 

 

【歯磨き・洗顔・入浴】

歯磨き・洗顔・入浴(頭や体を洗う)は、まねごと程度ですが、自分からわりとやってくれる真面目な息子でした。

ただ、ちゃんとはできないので、私が全体的に付き添って介助していました。

ちゃんとを目指さないとと思った頃もありましたが、直に喧嘩になって、ちゃんとからはほど遠い状態になることを痛感したので、できるだけ無理せず楽しくをモットーに、日々過ごしていました。

 

 

   

 

 

【爪切り】【耳掃除】【散髪】【髭剃り】

 

この4つはとにかく大嫌いで大変でした。

耳掃除は、垢を取る時に嫌な感じがあったのかなと思ったりしますが、結局のところよくわかりません。

あとの3つは、ハサミやカミソリとか使うので、勝手に痛いと思い込んで、怖いみたいでした。

とにかく楽しく、イライラしても笑顔で、を心がけて、爪切りはなんとか家でクリア。

お風呂上がりの柔らかい爪を、大好きな♪おはなしゆびさん♪の曲で、切っていました。

嫌だから動くことも多く、笑顔はなかなか大変でしたが、なんとか爪を切ることができていました。

 

 耳掃除と散髪は、前にブログで書いたことがあるので、良ければそちらを読んでみてください。

 

 

散髪は、小さい頃はパパがカットしていましたが、いつまでも親がカットというわけにはいかないので、外でカットできるように早めに慣れさせた方がいいよ、と先輩お母さんに聞いたので、障がい者も通っている散髪屋さんを教えてもらい、通いだしたのが始まりです。

苦節6年通って、やっと5分間だけカットできるようになりましたあせる

歩けなくなってきてからは、訪問カットを利用していたわけです。

 

髭剃りも、刃物を使うので、絶対無理だと思って、最初は見て見ぬふりな感じでした。

ちなみに、電動ものは、あのモーター音がどんなことをしてもとにかくダメだったので、はなからあきらめておりました。散髪のバリカンもしかりです。

でも、ある時、夜の歯磨きのついでに、見えないようにして、眉そり用ナイフで剃ってみたら、剃れたのです。

最初の髭は柔らかいと言っても、おっさん化に輪をかけていたので、粗く剃ったとは言え、可愛さがよみがえって、すごく嬉しかったことを覚えています。

その後、T字の髭剃り用カミソリを使うようになり、なんとかこれも家でクリアできたのでした。

 

 

身辺自立のことを思い出して書いてみると、他のことも含めて、いっぱいいっぱいで大変だったなぁと思いつつ、それでも、本当にかげがえのない時間だったんだ…と、今改めて感じています。