佐藤究の短編集。
ホラー寄りのミステリーかな?
SF小説でもあるし、サスペンス小説でもある。
「爆発物処理班の遭遇したスピン」
理系な内容でほとんど意味がわからないけどなんとなく面白い。
SFって難解だよね。たいてい意味わからん。
大掛かりな大ボラが楽しい。
「ジェリーウォーカー」
派手だ。
映画にしたら映えそう。
B級クリーチャー洋画ぽい。
「シヴィル・ライツ」
暴力団も大変だよね。っていう話。
任侠というファンタジー。
みんなヤクザがすきなんだ。(創作のなかでなら)
「猿人マグラ」
手に取ったこともないカストリ本…を彷彿とさせる。
土着の都市伝説。仄暗い路地。
『ドグラマグラ』知ってると楽しいかも。
「スマイルヘッズ」
すごく好きな短編。
蒐集家の闇っていいよね。なんかね。悪趣味だけどね。
ラストもすき。一貫してる。すがすがしい。
「ボイルド・オクトパス」
これもすごく好き。
秀逸なサスペンスミステリー。
ハリウッド映画で観たい。差し障りがありそうだけど。
「九三式」
野犬狩り。
食い詰めた復員兵が狩ったのは…?
善悪の天秤と金銭の天秤。
世知辛い。
「くぎ」
釘。痛い。
読んでいて痛い。
細い光が最終話にふさわしい。