キンちゃんの中国帰任が近づいてきた。
今回私のやりたいことリストの中からキンちゃんが選んだのは 、三鷹の森ジブリ美術館。
私の娘ふたりも一緒です。
PARUKAもAIもジブリど世代で、前々から美術館に行きたがっていました。
キンちゃんとも会いたがっていた。
三鷹駅で集合。玉川上水沿いの気持ちのよい道を15分ほどゆっくり歩く。
玉川上水といえば太宰治が入水自殺したことで有名です。
現場にはまがまがしいパネルが掲示されているのかと思いきや、うっかり通り過ぎたくらい目立たない津軽産の石がひっそりと置かれていた。
近隣の住民と太宰治本人に配慮したのかもしれません。
向こうに見える木々の下に流れるのが玉川上水。
あと戻りまでして写真に収める私を怪訝な目で見るキンちゃん。
日本は自殺する人が多い、と。
日本に来て最初に驚いたのが、列車の人身事故の多さだそうです。
「人身事故ってなに、と、思いましたよ。中国では転落事故こそたまにあるけれど、列車に飛び込んで自殺するなんて聞いたことがないです(キンちゃん調べ)」。
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ジブリ美術館は井の頭公園の一角にあります。
美術館を運営する財団には三鷹市が事業の一環として出資しており、「三鷹市立アニメーション美術館」という仮称のもと、条例も作られていました。
なるほど。
トトロが鎮座するにせもののきっぷ売り場。
トトロの横には『🍄ほんものの受付 』、と書かれた札がありましたが、そもそもほんものの切符売り場はローソンチケット一択です。
カウンターの下の丸い窓からぎっしり覗くのは、まっくろくろすけたち。
至るところに小さなしかけが隠れていて楽しい。
これはもしかしたら、いわゆる定礎的なやつでしょうか。
小さな子ども連れの家族でいっぱい。
館内ではメイとサツキみたいな姉妹を沢山見かけました。
うちの娘たちもメイとサツキみたいだったなー。
室内は撮影禁止なので画像を少しお借りしています。
ねこバス。中に入れるのは子どものみ。
けっこう大きくて、子どもが20人くらいは余裕で入れます。
いきなりバスの上に駆け上る子どももいたりして、
うー。私も遊びたい。
左側に直径1メートル弱のくぼみがあって、何かな、と思っていたけれど、
そうか、まっくろくろすけ入れだったのか(笑)。
まっくろくろすけのぬいぐるみはおめめのところが固いのでお友だちになげないで、とお姉さんが注意していたけれど、投げたくなるよね。
「映画の生まれる場所(ところ)」は、5つの小部屋で構成されている。
私たちの前には背中に大きく「アニメージュ」と書かれたTシャツ姿の20代後半~30代前半の男性2人組が。
ハウルの動く城が好きで3回も見ていると話しているのを聞いて、「3回しか見ていないなんて本当のファンじゃない」と、小声で謎のマウントをとるPARUKAとAI。
ふたりはハウルの動く城がお気に入りなのですが、ハウルの声優がキムタクだったってことは知りたくなかったそうです。
ふたりともキムタクが嫌いなわけではないのですが、わからないでもない。
ハウルはハウルであってほしかったんだろう。
と、したり顔で語る私はハウルを何度見てもなぜか途中で寝てしまいまします。
面白い。
分業はどこの職場でもギスギスした空気になりがちなんだな、と、思った。
しらねえよスケジュールなんか、と、暴言を吐く左下の人物は、「怪人ジブリブリ※」が憑依していると思われる。
※怪人ジブリブリ:スタジオジブリに現れるいきもの。スタッフの冷や汗と脂汗を慕って集まる。スタッフの肩や腰に乗り、肩こり、頭痛、腰痛を引き起こし、気分をどーんと落ち込ませる。展示のあちこちに隠れていました。
屋上。外は撮影OKです。
ラピュタの世界が広がります。
外国人観光客も多かったなー。
ラピュタ文字盤。
若いお父さんがメイちゃんみたいな子どもに、「おとうさんこれよめる」と、聞かれて「読めるよ」と、はったりをかましていた。
小腹が空いたのでカフェ麦わらぼうしへ。
爽やかな新緑のなか、ちょっと食べるつもりが結構な量に。
ピクニックしているみたい。
気持ちよくて眠くなる。
カフェの外では流しのバイオリン弾きがジブリの名曲を奏でていた。
出口にある門番の建物。
さっきとまた別のメイちゃんがここに立てこもり、断固として出てこなかった。
メイちゃん、お母さんの「荷物とりにいこう」を、おやつ食べにいこう、と聞き間違えて、あえなく籠城終了。
しかしこういうことをするのは決まってメイちゃんです。
サツキは絶対やりません。
門番小屋の上のカエルのモチーフには「出口」の文字が。
帰るとカエルをかけた駄洒落だそうです(門番談)。
公園に出たところから一枚。
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外に出てみるとバス停も可愛い。
美術館からほど近いAIが絶賛するパン屋さんで更に塩パン、めんたいフランス、カレーパンをシェアして食べた。
PARUKAは深夜からホーチミンへのフライトがあり、ここで帰宅しました。
キンちゃんと会わせることができてよかった。
キンちゃんはPARUKAの良き理解者です。
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井の頭公園を抜けて吉祥寺駅に
さきほどのバイオリン弾きは客のリクエストに応じてジブリの曲を演奏していたらしい。
そのすぐ側で、ちょいワル風の初老の男性がエレキギターをぎゅいーんと弾き始めた。
吉野家の前に松屋が出来たときのようないたたまれなさを感じました。
この先のボート池ほとりのベンチでちょっとお昼寝する。
池には佃煮のようにボートが浮かんでいました。
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AIの婚約者イクちゃんが手伝う世田谷のレストランへ。
お腹いっぱいでもう何も入らない、って思っていたのにどれも美味しくて
店主のご夫婦がワインをどんどん開けてくださり、キンちゃんものすごく饒舌に。
夫婦喧嘩を解決する極意をイクちゃんに熱く伝授。
自分が悪くなくてもまずは謝れと(笑)。
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キンちゃんは娘ふたりをとても褒めてくれ、私もこんな娘がいたらいいな、と思いました、と言ってくれた。
本当に思ったことしか言わないキンちゃんの言葉は嬉しかった。
あと何回遊べるかな。
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