国家試験対策_「時間が足りない」克服法 | ペーパー社会福祉士のうたかた日記

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社会福祉士資格をとるまでと、とったあと+α。浮世のつれづれ、吹く風まかせの日々。

試験屋になってこの第26回目で、
仕事で触れる国家試験は3回目。

不思議な傾向だなあと思うのは、
学習方法についてのお問い合わせは、
学習開始期の4月だけじゃなくて、
この追い込み時期も末端になって、
けっこうな量いただくことである。

法律や制度が多すぎて困っている、
どうしたら覚えられますか系や、

地域福祉理論でどれが一番大事か、
岡村重夫から右田紀久恵から、
永田幹夫、真田是、牧里毎治、
ピンポイントで教えてくれ系、

>どこの誰が重要かなんて全部です!
>多すぎて困ってるのはこっちもです!

…とはいえないので、弊社刊行物、
及びお手持ちの教科書等の重要点を、
と、カスタマーサービス嬢ともども、
お答えいただく手筈なんだけど、

残2週間足らずで答えに窮するのが、
方法論の究極のお問い合わせである。

>選択肢が長すぎて時間内に読めない

これは…。
残酷なことを言うようだが致命的で、
【更生保護】150問選択肢5まで読み、
正解を選んで問題用紙にチェック、
マークシートを塗り潰した時点で、
残り2分とか3分とかになるのが理想。

そうとう急いで読んで急いで解いて、
そんで時間が余ればモウケモンだが、
気になる何問か見直すのが精一杯。

今テキトーに選んどいて戻ろうとか、
推奨しているムキもあるようだが、
いや、それできたらいいんだけども、

劣等受験生のイチ感想としては、
予備時間をアテにはしない方が無難。

長難文を早く読む訓練を始めるなら、
昨年秋くらいに始めとくべきでした。
今から始めたら月末に間に合わない。

でも今さらそれを言っても仕方ない。

時間短縮の方法として考えられるのは、
1つはできる問題は瞬時に正解を出す。

単純計算では1問あたり約90秒だけど、
これを5秒くらいで解く問題を増やし、
そこで蓄積した余剰分を読解に回す。

たとえば、

事例が得意なら事例で省くとよい。
5選択肢のうち1選択肢だけを熟読し、
正しい選択肢だけ読み返してマーク。

もう1つは、できなくていい問題に、
時間をかけないで先に進む決断力。

たとえば、第25回【地域福祉】では、
下記のような事例問題が続いていた。
以前も掲載した問題だが再掲ご容赦。
-------------
問題37事例を読んで,
社会福祉協議会のB福祉活動専門員の
取組に関する次の記述のうち,
より適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕震災後に設営された
Z町の仮設住宅では,住民の多くが
高齢者だということもあり,
Z町社会福祉協議会では行政とも相談し,
外部からのボランティアによる
高齢者を対象とした訪問活動や
会食会を通じて,住民が交流できる
場づくりを行ってきた。

半年ほど経過したある日,
B福祉活動専門員が会食会に訪れたところ,
複数の住民から「次はどのような
サービスを提供してくれるのか」
と尋ねられた。B福祉活動専門員は,
これまでの支援が住民を受動的に
させているのではないかと思った。

1住民の生の声を尊重して,
新たなサービスメニューに
ついて検討する。

2住民懇談会を開催し,
受動的な生活はよくない
ということを説明する。

3住民懇談会を開催し,
これからどのような生活をして
いきたいのか住民自身に
話し合ってもらう機会をもつようにする。

4ボランティアだけでなく,
仮設住宅の住民自身が
孤立しがちな住民を訪ねることが
できるように活動の組織化を図っていく。

5外部からボランティア活動を
受入れることが住民を受動的に
させていると判断し,ボランティアに
よる活動を減らすことにする。
-------------
問題38 事例を読んで,
社会福祉協議会の日常生活自立支援事業の
C専門員の取組に関する次の記述のうち,
より適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕日常生活自立支援事業の
C専門員のところに民生委員のDさんより,
70歳代の一人暮らしのEさん(女性)の
生活についての相談があった。

Dさんによれば,Eさん宅の隣のFさんは
ふるくからの友人で,外出が困難に
なったEさんの買物を手伝っているが,
Eさんのお金で自分の買物もしている
らしいとのことである。

1日常生活自立支援事業の利用の
必要があると考えられるので,
民生委員のDさんにEさん本人が
相談に来るべきであることを伝える。

2近隣住民間の問題であり,
しかもふるくからの友人関係で
あることから, Dさんに2人のことを
もう少し信頼してもよいのでは
ないかと助言する。

3Eさんは外出が困難なので,
介護保険制度の利用も考えられるため,
制度利用も視野に入れて,
介護保険制度の案内を持って
訪問してみることにする。

4Dさんの話の信憑性はとても高いと
判断して,直ちにFさん宅を訪問し,
その行為が金銭搾取にあたる
可能性があるのでやめるよう指導する。

5Eさんの生活状況を把握するため
Eさん宅を訪問し, Fさんとは
どのような関係なのかということも含めて,
アセスメントをていねいに
してみることにする。
-------------
いつも単独で紹介しているのだが、
国家試験問題は序列も懸案事項で、
どっからどうみたってこの上の2題は、
落とす方が難しいwelcomeな得点源。

だが、この2題の前にあったのが、
地域社会を支えてきたナンチャラの
モヤイや頼母子講、寄合の出題で、

私は毎回制限時間内に解く係だが、
別室個室で思わず口から飛び出た。

>クイズ番組じゃねーんだぞテメーむかっ

国家試験に限らず試験中の思考は、
考えるか思い出すか2通りしかなく、

で、社会福祉士国家試験に限れば、
事例問題の一部を"考えて"得点し、
残りは"覚えたことをすぐ思い出す"。

モヤイwはこのどっちにも属さない。

ここで動揺して時間を食うなかれ。
ごちそうさん的事例問題の読解なのに、
眼球が文字の上を滑ってく風になる。

問題37に関していえば、
地域住民が受動的でどこが問題か、
→地域福祉は住民主体の自発性ありき。

問題38は【地域福祉】で出すトコか?
日常生活自立支援事業なんか、
持ち出すまでもないことであって、

事実が1っつもわかんない話に、
相談援助のとっかかりはないんで、
まず事実確認とアセスメント。

基本さえやっとけば得点できる、
いい見本市みたいな2問題である。

なので、現時点で時間が足りない、
"時間内に全力で解き切れない"お悩み、
書店めぐって速読力how-to本とか、
ネットサーフィンなんて時間の浪費。

速読力がない悩みに対する回答は、
速読力をつけましょう、しかない。

不眠症の治療とまったく同じ脈絡で、
"眠れないことを気にしない"ってアレ。
気になるのも含めて不眠症なのに、
そこ気にスンナって言われてもねえ。

なので、

速読力のなさは他の速度でカバーする。

出てくる速度は脊髄反射で出るように、
+知らないことは考えてもわかんない、
ほどほどに付き合って推測で解答し、
後ろは見ないで先に進む度胸あるのみ。

あ、そうだ。
上記2問共通点として正解は2つ

これは単に注意力の問題なんで、
問題の指示は確実に読んでね。

もしかしたら正解3つだとか、
適切でないものを2つ選ぶとか、
いろんなことやってくるからね。

自分で想像する意地の悪さとか、
見聞したことのある嗜好趣味、
そういうの遥か斜め上に超越して、
いろんな手で失点を誘ってきます。

フンと嘲笑してまたいでください。
全問を全力で解けないと後悔する。

>あれさえちゃんとできていれば
>ちゃんと読めていれば合格したかも

こういう類の失敗した感覚って、
試験後の後味として最も良くない。
受験生は全力を尽くせというけど、
全力の中には"捨てる"ことも含む。

何かの参考になれば、嬉しアルヨ。

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社会福祉士、国家試験対策。
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第25回国家試験問題37正解:3・4
第25回国家試験問題38正解:3・5

※すんません、up時点誤記載でした。
文中問題紹介部分×第26回→○第25回
※現時点では修正済です※