君はMBOP | 柚子プリンナーへの道




続きはありません。


このブログ中学生みたいな内容しか書いてない。











 










異変には、目が覚めてすぐに気がついた。





「ん?居ない・・・?」






朝起きれば元気に挨拶してくれる筈で、いつも居る筈の君が傍に居ない。





そういえば昨晩、


「誰かとお別れをする。」


そんな内容の夢を見た気がした。








不思議と慌てることをしなかった。


と言っても、落ち着いていられるわけでもなく、


寝起きの頭をポリポリと掻きながら家中をウロウロしていた。





君と僕がふとした瞬間や、大切な時間を共有したこの空間、今は一人だ。





ふと、ひとつの家具に目が留まった。


PCデスク用の、使い古された小さな椅子だ。


いつも二人で手を繋ぎながらここに座っていたのも思い出の一つだ。





その椅子の上に手紙が置いてあるのが見える。


きっと君からのメッセージなのだろうと、椅子に座って手紙を優しく広げた。








【S君へ、





突然いなくなってビックリしたよね。悲しんでいるかな。





でもね、僕も悲しくて悲しくて、もう耐えられなかったんだ。





S君はいつになっても僕を本当の意味で満足させてくれない。





いつも偽りの愛で僕との関係を確かめようとしていたけど、僕にはもう何も感じられなかった。





だから、出て行きます。


僕は、『本物』を感じに行きます。探さないでください。





今までありがとう。


一時期だけだけど、S君と居る時間もとても楽しかったよ・・・





Tより】







そうか、こんなに大切な君が居なくなったのにやけに落ち着いていられたのは、


君を失うということがあまりにも悲しすぎて、


僕は実感する事ができなかったんだ。





でも、今、分かったよ。











深呼吸をすると手の力が緩み、持っていた手紙を落としてしまった。





パサリ。


手紙が床に落ちると同時に叫んでしまっていた。

















「どうしてだ!僕と居るだけで、それだけで良いと言ってくれたのに!」





そう、





「僕は君がいないとナニもできないんだぞ!!」





君は、





「これから毎日・・・」








世界でたった一人の・・・








「どうやってオナニーしていけばいいんだよ!!!








マイベストオナニーパートナー。





―――この日、僕のちんこが家出した。











「絶対に君を取り戻してみせる」














完。