修道院内のルールは理不尽に感じますし、少し前の時代までは世界中でこのようなことが実際に起こっていたんだなと感じます。

また、いまでもいくつかの国では似たようなことが起こっているんだなとも感じさせられる映画でした。

アメリカの黒人奴隷に関する歴史を映画化されたもので、奴隷にされた人の理不尽な思いが伝わってくる映画です。


予告編を観ればわかると思いますが、楽しい映画ではないです。


しかし、事実をもとにした映画だけに重みがある映画です。


主人公の境遇が生まれた時から奴隷なのではなく、幸せな家庭を築いていたにも関わらず、誘拐されて奴隷として売られてしまう境遇は精神的にも非常に耐えがたい状況であったことがうかがえます。

主人公がエイズにかかり、有効なクスリがないか調べていくうちに、アメリカの病院で処方される薬は副作用の割りに効果がないことを知ります。


その後は、有効なクスリを手に入れようとするけれどもアメリカの認可が得られないために入手が困難なことに気付かされ、悪戦苦闘が始まります。


観ていてすがすがしいとか感動とかを期待すると、がっかりするかと思いますが、良い映画だと思います。

良くも悪くも、インセンティブに突き動かされての行動は腑に落ちるし、興味深いです。

オタク系アニメっぽいところは否めませんが、普通の人が観ても楽しめる映画だと思います。


ストーリーもなかなかしっかりしているし、感情移入のさせ方や感動できるシーンの入れ方も良く出来ています。


難を言えば、知能犯的な悪事のスキームについて詳細説明がなく、自殺者や他にも多くの被害者がいるといったざっくりとした説明で終わってしまっているところでしょうか。

ただ、ここまで要求するのは、われながら酷な気もします。

映画館で楽しみたい映画だと思います。


ストーリーは予告編を観たひとなら、概ね想像どおりの展開ではないかと思います。


レースシーンの映像と音の迫力は映画館で楽しむのが良いと感じました。