夕方、仕事中…。
突然、
ひろとから電話があった。
私の仕事中に電話してくるなんて、
初めての事だ。
いきなり…、
100万円貸して欲しいと言われた…
理由を聞くと、
働いているホストグラブで、
他のお客の飲み代の付けを回収出来なかったらしい…。
回収出来なかったお金は、
給料から天引きになる。
その月、
ひろとはNo.1を争っていた。
未収分が回収出来ないと、
その分の売上も無効だ。
「お願い、理緒さん。俺の周りで、こんな事お願いできるのは、理緒さんぐらいしかいないんだ…。」
ひろとは泣いていた。
複雑だった…。
昼、夜働いて、必死で生きようとしているひろとの、
助けにはなりたかった。
でも、金額が大きすぎた。
100万円だ。
おこつかいが足りないから貸してほしい・・。
ぐらいの金額ではないだろう。
悩んだ末、
断って、
私は電話を切った。