暗がりにいてもよく見える
怯えているのがよく判る

再び廻り始める日々の
歯車の音が耳元でする

軋むその音に合わせる様に
後ろで誰かの足音がする

名も無き誰かの無数の足音
水面に拡がる波紋の様に
重なり合って僕まで届く


怯えているのがよく解る
眠れずに居るのが何よりの証拠


壁の星にただ目を凝らす
歪んで消えるまで目を凝らす


心配ないよと言って欲しい
眠りの場所を与えて欲しい


既に見つけた筈なのに
僕は知ってる筈なのに


足音はまだ鳴り止まない
深い眠りは訪れない


何も変わっていやしない






全てを吐き出したら

喉の渇きで目が覚める

空の体を持ち上げる


壁の星などもう見つからない


何も変わらない朝が来る。
灯す火の色を
交わす言の葉を

それに名前を付けるとするのなら

在りふれた日々も
悪くはないなと

そんな風にあなたが言うのなら

僕は黙って
願ってみるよ

今日の続きが
明日である様に

ささくれた心も
ほどけた繋ぎ目も

全部が明日には 元通り


それを魔法とあなたが呼ぶのなら

日々は少しずつ
温もりを増すよ

世界は 魔法の繰り返し
見ている僕らにはわからない。
この生地はサクサクなのか、それともシットリしてるのか。

かじってみないことにはわからない。


味なんて見た目じゃわからない。

舌の上にのっけてみないことにはわからない。


そう、わからないだ。


好奇心というスパイスが掻き立てないかぎり。



そろそろではないかな。

秋がくる。食欲の秋。



少し冒険に出かけようかと思います。
他人の事をどうのこうの言いたくないのは

自分の事をどうのこうの言われたくないから


けれど
立ち入らずに
築いていくのはとても難しい。





僕は今

何を知るべきで

何に応えるべきなんだろう。
公園のある街に暮らしたい

季節の過ぎる音が
確かに 近くで判る位の

変わっていく毎日が
すぐ傍に 感じられる様な
そんな暮らしができたなら


陽射しの注ぐ窓があったらいい

小さな猫が
日向ぼっこができる位の

そんな部屋で暮らせたら




週末は何処かへ出掛けよう

昼過ぎの光に
目を細めながら歩こう

くだらない話をして
くだらない物を見て

日が暮れる頃に
夕飯の買い物をして

過ぎて去く日を見送ろう

明日もそうやって

新しい毎日に 塗り替えていこう


また始まるために

僕等はそうやって
歩いていこう




例えば

そんな暮らしができたなら。