@00212/The Persuaders/Best Thing That Ever Happ… | kengold light/mellow/soulful

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soul musicを中心に幅広い音楽分野でlightでmellowだと思うモノをどんどんレビューしていきたい思います。Amazonでの商品紹介も出来るモノであれば紹介していきますので是非購入してください。僕の多少の副収入になります(笑)。




★★★★
 皆さんは先日のFNS歌謡祭(フジテレビ系列)をご覧になったでしょうか?大好きな中山美穂ことミポリンがテレビで18年ぶりに唄を披露するということで、期待半分、不安半分で見ていたのですが、やはりこのブランクは大きく痛々しいモノがありました。

 「世界中の誰よりきっと」では確かに声量はガクッと落ちていたもののまだ無難に唄っていたものの、次の「ただ泣きたくなるの」では高音部分がほとんど声がかすれていて辛いモノでした。確かにこの曲は自分もカラオケでよく唄うんけど難しい歌だもんねえ。

 ミポリンもこの放送に向けて練習したのでしょうが、恐らく歌手活動から遠ざかってからほとんど唄ってなかったのでしょう、全盛期とは程遠い状態でした。多分本人も今回特別に出演しただけで歌手活動再開は考えてないのでしょうが、ファンとしてはボイス・トレーニングをして以前のような歌唱を取り戻して、再び唄う姿を見ていたいものです。それくらいミポリンは名曲、名唱が多くこのまま終わってしまうのは実にもったいないのであります。ちなみにミポリンのベスト盤を今年の5月頃にこのブログでレビューしていますので、そちらもご覧になっていただけると幸いです。頑張って!ミポリン!

 さて、「師走だ!鬱だ!ソウル・ヴォーカル・グループ特集だ!(←なんだ、そりゃ)も3回目、今回はN.Y出身パースエイダースのフィラデルフィア録音による1974年作の3rdアルバムです。

 パースエイダースに関してはもうめっちゃ大好きで全盛期に残す4枚のアルバムはレコード、CDとも揃えている自分ですが(全てCD化されているのは奇跡的!)、4枚のアルバム全てがレビューする価値のある名盤揃いなのであります。一般的にはポインデクスター兄弟の制作による1stが決定的名盤とされていますが、特に好きなのがお馴染みフィラデルフィア詣でをしたこの3rdなのであります。パースエイダースの魅力といえば、パースエイダース=ダグラス・スコットと言える程、ダグラスのなんとも深みのあるソウルフルなヴォーカルに尽きるのでありまして、他のメンバーは入れ替わりが激しいもののそんなのは全然気にならないのです。それでは曲紹介へ・・・。

 M1「We're Just Trying To Make It」は長尺のなんともシブいバラードで、フィラデルフィアの妙味には少し欠けますが聴き応えのある1曲です。それもやはりダグラスの素晴らしいリードに尽きるのでありまして、ほとんどコーラスはつかずダグラスの独壇場です。うん。やっぱしカッコいい!

 M2「Somebody's Got To Do Something」は一転ムードが変わり、いかにものフィリー・ダンサーでもうノリノリであります。ここではリードが代わる代わるですが、やっぱしダグラスの出番となると格が違います。まあ、他のメンバーも頑張っていて素晴らしいヴォーカル・ワークなのですが。まあ、この辺のノリは彼らの1st,2ndでは見られなかったものであります。

 M3「Some Guys Have All The Luck」は小粋なミディアム・スロウといった趣でダグラスのヴォーカルもやや控えめではありますが、曲調に合わせたものであって十分に素晴らしい喉を聴かせてくれます。こちらの曲はヒットし、1980年代にロッド・スチュワートがカヴァーし有名になり、その後もカヴァーが相次いだ名曲なのであります。こちらをYouTubeレコメンド・トラックにしております。




 M4「Once In A Lifetime Thing」は幾分地味ながらも個人的にはめっちゃ大好きなバラードで、切ないダグラスのリードにもうオヤジはソファに崩れてヨヨと咽び泣くいつものパターンの名唱で、じっくり聴き浸ることの出来る逸品です。ホントはこちらをレコメンド・トラックにしたかったのですが、YouTubeに画像ありませんでしたあ(涙)。

 M5「Hold On (Just A Little Bit Longer)」もノリノリのフィリー・ダンサーで、せっかくフィラデルフィア詣でをした甲斐もあったものです。ここでもヴォーカル・ワークが素晴らしく、別のテナーも頑張っています。

 M6「Best Thing That Ever Happened To Me」もコレ股ダグラスにピッタリな重厚感たっぷりの聴き応えのあるシブいバラードで、コーラスも控えめながらダグラスをしっかり支えてくれ、ホントに聴けば聴くほど味わいが出てくるスルメイカ的な名曲です。

 M7「That's The Way She Is」もいかにもフィリー的なミディアム・スロウで、そのバックの演奏もやはり特筆すべきであり、そこにダグラスの素晴らしいヴォーカルが乗るなんとも有り難き1曲です。

 M8「All Strung Out On You」も聴き応えタップシのスロウで、ダグラスのシブいリードにはオヤジはもう涙涙なんですわあ。

 M9「Stay With Me」は軽めの作りのフィリー味たっぷりのスピナーズ的なスロウで、なんとも気持ちのいいサウンド、ヴォーカルでフィリー好きにはもうタマラン1曲でアルバムは幕を閉じます。

と、グループ名じゃあないけどめっちゃ説得力のある1枚で聴き応えたっぷしであります。それに実に飽きのこないアルバムだと思います。その後の彼らはアトコ・レーベルからカーラへと移籍し1976年にコレ股傑作の4thアルバムを残し、活動は停止してしまいました。そしてダグラスも逝去してしまいましたが、新生パースエイダースとして近年復活し、なかなかのアルバムを残してくれるのであります。しかし、ダグラスのいた全盛期にはやっぱし届きませんでした。

 さて、こちらのアルバムはかなりCD化が遅れ、やっと2012年に破格の1,000円で発売されたものです。今は廃盤のようで、Amazonでも新品最安値で1,620円です。これでも安い!アナログをお持ちの方でもやっぱしこんな名盤はCDでも持っていましょうよお!


ベスト・シング/ザ・パースエイダーズ

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