夜中、ふと目が覚めました。
今何時だろう・・・?

時計を見ると、
午後10時。
え~、まだ寝てから1時間しか経ってない~。

こんな調子で、ウトウトしては目が覚めて、の繰り返し。
理由は、体が痛いのもあるけど、やっぱり・・・
寒い!
6枚も重ね着して、3シーズン用だけどシュラフを2枚重ねて、
そして背中と腰に3つのカイロを貼っていても、寒い!
シュラフから出るのが嫌で、暫く寒さと格闘していましたが、
寝ぼけた頭をリセットして、対策を考えました。
ん~、なんで寒いんだろう・・・
冷静になって考えてみると、
胸からお腹にかけて寒いのに気が付きました。
そういえば、背中にはカイロを入れてるけど、胸やお腹にはカイロがありません。
それだ・・・
意を決してシュラフから這い出し、
予備のカイロを取り出し、モミモミすること数分。
あ~・・・暖かい・・・

胸やお腹にも貼って、再びシュラフに入ると、明らかに先ほどとは違います。
しまった・・・最初からこうすればよかった。
今度こそ、寝るぞ~!
再び眠りに落ちました。
(この時点で12:30頃)

(この時点で12:30頃)
再び目が覚めた時、まだ真っ暗。
恐る恐る時計を確認すると、
4:30
う~ん、ちょっと早いけど、もう起きるか!
明かりをつけ、シュラフを畳み、着替えます。
そして朝ごはん。
お湯を沸かし、コーンスープを作ってすすります。
それと前の晩の余りの焼きジャガイモ。
ん~、冷えた焼きジャガイモはいまいち・・・。
そうこうしているうちに外が明るくなり始めます。
外は、霜で一面真っ白・・・。
テントも、

バイクも、

分厚い霜で覆われてました。
ほんとは、霜で濡れたテントを御日様で乾かしたいところですが、
でも両側を山に囲まれた谷合なので、なかなか御日様は出てこない。
霜を払いのけ、強引に畳んで収納。

出発の頃、ようやく向かいの山肌に日が差し込むようになりました。
紅葉の色が鮮やかです。
一晩明かしたこの地にお礼を言って、出発したのが7:30。
さて、これだけの冷え込み。
怖いのは路面の凍結です。
前日、路面の濡れ具合を確認しておいたので、濡れている個所は分かっていました。
1か所、道路を湧水が横断している個所があり、そこは用心のためバイクを停止。
歩いて凍結状態を確認しました。
案の定、部分的に凍っていて、歩くだけで滑ります。
凍っていないところを選びながら、慎重に通過しました。

再び走り始めて、2~3分で、最初の目的地に到着。
昨日は通過した「分杭峠」です。
朝の早い時間、しかも平日ならば、来ている人もいないだろうってことで、
峠にバイクを止め、峠からの景色を楽しみました。

そして、この峠から歩いて5分ぐらいのところにある湧水。
波動水と言われる奇跡の水?です。
前回は小さい500mlペットボトルしかなかったですが、
今回は3リットルの水タンクを持って行ってみると・・・
既に人がいました。
しかも、でっかいポリタンクや2リットルペットボトルを何十本も持った人たちが。
がーん!

これ、自分の順番が来るまで、いったい何分、いや、何時間かかるんだろう~。
と思っていると、
「お兄ちゃん、それだけかい?」

と、水を汲んでいるおじさんが、私に話しかけました。
「えぇ、この水タンクだけです」
と言うと、
「じゃ、先に汲みなよ。待ってたら日が暮れるよ!」
と、有難いお言葉。
有難く、先に汲みさせて頂きました。
一瞬、諦めかけたので感謝感激です。
しかし、そのあとも人が来る来る。
恐るべし!分杭峠!
峠を後にし、R152から県道49に入ります。
ここから駒ヶ根市街地へ走り、伊那谷の真ん中に出てきました。
目の前には中央アルプスが、でん!とそびえます。
ここの人たちは、こんな素晴らしい景色を毎日見てるんだな~って羨ましく思いました。
R153ではなく平行する広域農道を北上し、伊那市方面に向かいます。
途中、農産物市場でリンゴを購入。

そしてR361を西に曲がりました。
この先は、権兵衛トンネルです。
伊那谷と木曽谷を結ぶトンネルで、このお陰で木曽方面へのツーリングも楽になりました~。

権兵衛トンネルまでの道は、ほとんど直線で、まるで北海道みたいな快適路でした。
長いトンネルも、あっというまに通過して、あっという間に木曽谷のR19へ。
木曽谷は、やっぱり谷が深いせいか、伊那谷より冷えます。
道端の温度計も、「現在、2度」という表示ばかりでした。
木曽福島でR19からR361に入ります。
目指すは開田高原方面です。
以前、2回ほど来たことがありましたが、開田高原って日本じゃないような雰囲気ですよね。
なんだかとても高原らしさを感じさせます。

そして徐々に、御嶽山がチラチラと見え始めました。
さすが御嶽山。もう見事な冠雪です。
(つづく)