今回ご紹介するドラマ、
前回の記事で、
「GW中の完走」を宣言しておりましたが
私にしては珍しく
有言実行にて、
最終回の放送日に完走しましたよ
いつもの通り、あらすじも、人物相関図も、
ネタバレも一切なしでお届けします
ヴィンチェンツォ
【こんな人にオススメ!】
アクション法廷ものサスペンスも様々なジャンルが入り混じった、今までにない、新しい韓国ドラマを見てみたい人
ことごとく予想と期待を裏切るストーリー展開、やってやり返す派手な復讐劇に、ハラハラドキドキしたい人
閉塞感が漂う昨今の情勢下、せめてドラマの中では、スカッとした気持ちになりたい人
イタリアンスーツが超絶似合う、スマートなマフィアのソン・ジュンギに、ハートを射抜かれたい人
※ちなみに、
私とこのドラマの出会いは、
こちらで書きましたが
本当に幸運な
偶然の
運命の出会いでした。
いずれにしても、私にとっては、
「愛の不時着ロス・アゲイン」から救ってくれた、
大変有難いドラマです(笑)
【ざっくり言うと、
こんなドラマ!?】
一体何ジャンルのドラマなのか
断定できない
イタリアンマフィアが出てくる韓国ドラマって
「マフィアが、韓国の巨悪に立ち向かう」
という、わかりやす~いテーマでありながら、
韓国社会のダークサイドが、
いくつも垣間見えたりもする、
意外と深~いドラマです。
痛快なアクションドラマでもあり、
本格的な法廷ものクライムドラマでもあり、
割と残酷なサスペンスドラマでもあり、
パロディもコメディもありのドラマでもあり
まぁ、つまり、
何でもアリの
エンターテイメント性の高い
ドラマ
ですね。
華麗なるイタリアンな
ファッションも音楽も
女子の心をわしづかみ
「悪と闘う」という意味では、
「梨泰院クラス」と似ていますが、
主人公のヴィンチェンツォの
ファッションはもちろんのこと、
白戦も、銃撃戦も、頭脳戦も、
華麗でスマートなのは、
間違いなくコチラのドラマ。
特に女性(一部の男性にも)
力強くオススメします~
そして、恐らくですが、
日本のヤクザではなく
(多分、情に訴えかけ過ぎてダサい)
アメリカのギャングでもなく
(多分、マッチョ過ぎて暑苦しい)
イタリアのマフィアっていうのが、
ちょうどいいクールさなんでしょうね。
一体何人が生き残れるのか~
か~な~りの数の人が、
「始末」されるドラマ
私が今まで見た韓国ドラマの中で、
一番死人が多かったのは、
「太陽を抱く月」
だったような気がするんですが、
それを上回る数の
血しぶき
が飛ぶドラマですね
その割には、
法律で裁かれる人がほとんどいないという
内部腐敗も含めて、
法の正義は全く役に立たない
見方によっては、
非常に理不尽なドラマ
でもあります
【(超初心者による)
韓国ドラマあるある度】
韓国ドラマっぽいストーリー:
「財閥」
「異母兄弟」
「権力争い」
「騒がしい隣人たち」
「実は皆すごい過去あり」
「ええ―そんなことあり得るの」などなど、
「韓国ドラマあるある」満載のドラマです
でも、外からやって来た異質な価値観から、
それらを捉えなおすと、
人間関係も解決法も、
全く異なる展開となるのが、
このドラマの醍醐味でもありますね
【総合的評価】
(星4.6)
誤解を恐れずに言うならば、
あまりプロットを深く追わずに、
視覚・聴覚・感覚などをフル活用すれば、
最高にスリリングで楽しめるドラマです
逆に、そうしないと、
「なぜマフィアが韓国に」から始まり、
次々と登場人物が出てきて、
事件事故が続発すると、
「あれ、今、何と闘ってるんだっけ」
と、わからなくなりますので・・・
(単に、私の理解力不足ですかね)
もっと言ってしまえば、
色白で、細マッチョなのに、
次々と悪人を、素手やらピストルやらで仕留めていくヴィンチェンツォに、
そんなのあり得ないでしょ
と思いつつも、魅了されてしまうわけですが・・・
実は、
小さな巨人(=社会的弱者)が
巨悪(=搾取者)と闘う
という、このドラマのテーマを体現するのが、
ヴィンチェンツォそのものであり、
だからこそ、見ている側からすると、
爽快感がアップするのだと思います。
ちなみに、
「弱者と強者の闘い」
「男性でも楽しめる」
という点では、
「梨泰院クラス」と重なる部分がありますが・・・
「梨泰院クラス」
あくまで正義を貫くことで、悪と戦う戦術
「ヴィンチェンツォ」
あくまで悪に勝つことが目的なので、戦術は問わない
・・・と、目的手段が全く逆転してますので~
パク・セロイの正義=正当法で悪に勝つには、
けっこう時間がかかりますゆえ
見ている側としても、けっこう堪えますよね
その点、ヴィンチェンツォの正義は、
とにかく、やられたらやりかえす
何が何でも懲らしめる
みたいな報復合戦の繰り返しなので、
暴力シーンのエグさとか残酷さは、
遥かに上のはずなんですけど、
感覚的には、スカっとするんですよねー
また、「梨泰院クラス」だけでなく、
例えば、「愛の不時着」の
オマージュのようなエピソードとか、
出演者のパロディとか、
ちょいちょい出てきますので、
中級者以上の方が、
より楽しめるのかもしれません。
(韓国ドラマ超初心者の私が、
気づいてないこともたくさんあるはず~)
ソン・ジュンギは、
「太陽の末裔」のエリート軍人役からして、
クレバーさが光るなぁと思っていましたが・・・
「ヴィンチェンツォ」を見て、
ソン・ジュンギ自身が
クレバーなんだな
と確信しました
空前絶後のクールなカッコよさと、
おちゃめな部分とのさじ加減が
最高ですね
個人的には、
ホン・チャヨン(チョン・ヨビン)の
典型的ヒロイン像にはないような、
男前な性格なのに、
妙に繊細で、美しいところとか・・・
(2人の初対決シーンの時は、
まさか、この人がヒロインとは思わなかったよ)
チャン・ハンソ(クァク・ドンヨン)の、
内的葛藤を秘めつつも、
サバイブしようと、必死にもがく姿とか・・・
(個人的には、このドラマの中で、一番好みの顔
「サイコだけど大丈夫」の熱演も印象的でした)
チェ・ミョンヒ(キム・ヨジン)のふてぶてしさとか・・・
(「雲が描いた月明かり」「梨泰院クラス」など、
母親の印象が強かったのですが、
ここまで化けるものですかー)
この他のバイプレーヤーも、
とにかく存在感が、
すごすぎる~
それでも、
マイナスの理由は・・・
「ヴィンチェンツォ・ロス」
を覚悟しつつ、最終話を見たものの、
「アレ、意外と、そうでもないな」
と拍子抜けだったもので・・・
その理由、それは、
クムガ・プラザの人々とか、
オ・ギョンジャとか、
何ならチャヨンも
つまり、家族同然の人々との関係について、
ヴィンチェンツォは、
巨悪との闘いの末に、
何かしらの境地に達したのか
個人的には、もうちょっと心理描写が欲しかったかな~
だって、ねぇ、
イタリアンマフィアって、
ファミリーを大事にするんじゃないの~
と心の中で叫ぶのは、
私だけでしょうか・・・・・
まあ、「画を見て心情をお察し下さい」
という方針が、このドラマの特徴ともいえるし、
ウェット過ぎないのが良いのかもしれませんが
いずれにしても、
コロナ禍だからこそのヒット作
だとも感じます。
というわけで
まだまだ閉塞感のある日々が続きますが、
ウィットに富んだ知恵と華麗な作戦で、
シビアな闘いを生き抜く、
ヴィンチェンツォと
その仲間たちに、
心弾ませてみるのは
いかがでしょうか~