「障害者工賃未払い」
~大阪・箕面の福祉法人が780万円
市、改善通知へ~
毎日新聞 2013年11月13日 大阪朝刊記事参照
大阪府箕面市で障害者の就労支援事業をしている
社会福祉法人「あかつき福祉会」(同市瀬川)が、
2012年度までの3年間に障害者に支払うべき
工賃約780万円を繰越金などとして処理していた
ことが分かった。
市は不適切だとして、13日にも同法人に是正
措置をとるよう改善通知を出す。
同福祉会の臨時職員の労働組合が今年8月、
「事業収支が大幅な黒字になっている」と指摘。
市民の通報を受けた市が調査していた。
障害者に働く機会などを提供する就労支援事業を
行う法人は、国などから公的助成を受けられる。
厚生労働省は「会計処理の基準」を設け、物品
生産などによる収入から、材料費など必要経費を
除いた分は工賃として支払うよう定めている。
市によると、同福祉会は市内の施設で市指定
ごみ袋を製造している。
就労支援事業の収支は3年連続黒字で、10年度
約15万円▽11年度約345万円▽12年度
約416万円--に上った。
利用者は年平均約70人。
12年度は比較的自立度の高い10人に対し、
平均約36万円を追加支給する必要があった。
他に材料費など3項目で不適切な処理が見つかり、
改善報告書の提出を求める。
また、臨時職員労組は先月、障害者虐待防止法に
基づき「工賃未払いの経済的な虐待にあたる」と
市に通報。この点も市が調べる。
同福祉会の亀谷雅彦事務局長は取材に対し、
「国の会計処理基準に精通せず、あってはならない
処理をして反省している。
重く受け止めており、利用者におわびして未払い分
を支払いたい」と話している。
【コメント】
障害者の就労支援が進む一方、こういったニュースが
出てくることは残念でなりません。
障害をお持ちの方にとって、36万円は貴重な収入源です。
こういった事態が無くなるよう、切に願います。