「障害者就労発表会」益城/熊本
~7年間メール便配達、「ご苦労様」が励みに~
毎日新聞 2013年11月19日地方版記事参照
益城町福富の障害者就労施設「そよかぜ福祉作業所」で
就労体験の発表会があり、メール便配達を7年間続けて
いる障害者4人が日々のやりがいや苦労を語った。
配達先などの温かい言葉を励みに働く毎日を一生懸命
発表する姿に近隣住民約50人が拍手を送った。
作業所は、同町のNPO法人「九州ラーメン党」が
2000年に開所。
現在は知的障害や精神障害がある20人が登録している。
主にパンの製造と販売をしているが、06年からヤマト
運輸のメール便配達を請け負っている。
1通当たり25円が作業所に入り、障害者たちの工賃に
充てられる。
配達は、作業所から約1キロ圏内を担当地域とし、年中
無休で4人で1日30~100通前後を配る。4人とも
発表会で「雨の日はぬらさないよう気を使う」と口をそろえた。
このうち1人はメール便をぬらし破ったこともあったが、
配達先の人に「気にせんでよかよ」と慰められたという。
最近は近隣住民も4人の顔を覚えて「ご苦労様」とねぎらいの
言葉をかけてくれることが4人のやりがいになっているという。
作業所を運営する「九州ラーメン党」の濱田龍郎理事長
(69)は「彼らの働く姿を多くの人に見てもらいたくて
メール便の仕事を引き受けたので、大変ありがたい。
彼らがどんな思いで働いているか知ってもらうためにも
今回のような発表の場を増やしたい」と話した。
【コメント】
運営している法人の名称はとてもインパクトがありますが(笑)、
配達の請負で地域に密着していく手法はなかなか無いことかと
思います。
こういった経験のなかで配達の仕事で一般就労に就きたいと
いう方も出てくるかも知れません。
職域を広げる意味でもいい取り組みかと思います。