「うつ病について考える②」
今回は“うつ病について②症状について”を
お送りいたします。
前回申し上げましたが、うつ病の原因も未だ
解明されていません。
症状も、軽度の落ち込みから希死念慮(死にたいと
願うこと)がでてしまうほど重篤なものまで、と様々
です。
以下の項目は、一般的な症状としてネットなどに
記載されているものです。
・強いうつ気分
・興味や喜びの喪失
・食欲の障害
・睡眠の障害
・精神運動の障害(制止または焦燥)
・疲れやすさ、気力の減退
・強い罪責感
・思考力や集中力の低下
・死への思い
うつ病の厄介なところは、自分も自覚しにくく、
周りにも気づかれにくい病気であるということです。
「最近食欲がないな…疲れてるのかな…」と感じる
程度で終わってしまい、気づいた頃には虚無感や罪業感に
襲われ死にたくなってしまう…というケースがよくある
そうです。
欧米の研究では、『入院が必要なほどのうつ病にかかった
人の15%が自殺で命を落としている』ということが明らかに
なっているそうです。
また、症状が一番重い時ではなく、少し良くなったときの
ほうが自殺の危険性が高くなるといわれています。
なぜなら、症状がひどい時は死ぬ気力さえもないからです。
しかも、こうしたときには本人の気持ちとまわりの人の
考えが食い違いやすくなっています。
症状が良くなってくると、外見上は元気に見えるように
なるのでまわりの人は安心してしまうのですが、
症状がひどかったときの辛い記憶は簡単には消えない
ために、本人は良くなったという自覚をもてないことが
多いからです。
こうした食い違いがあると、本人は誰にもわかって
もらえないと絶望的になり、自殺を考えやすくなります。
ではなぜうつ病になってしまうのか、きっかけをいくつか
提示いたします。
<うつ病を起こすきっかけ>
・職場環境・内容の変化、栄転、昇進
・社内のいじめ、不当な評価、仕事上の失敗
・失業や退職、出向、転勤、定年
・家の新築、引っ越し
・結婚、離婚、出産
・子供の養育、子供の自立、子供の進学、合格、就職、
結婚、独立
・家庭内のトラブル
・更年期障害、病気、近親者の死別
不思議なのは嬉しいこと、喜ばしいことがきっかけに
なってしまうということです。
たとえ喜ばしいことであっても、これまでの生活環境が
変わってしまう「日常生活上の変化」があると、
それがストレスとなり、うつ病のきっかけとなってしまう
こともあるのです。