悩んだり、迷ったり、苦しんだり・・・・・、
人生の葛藤の場面で、そんな想いを救ってくれるのは1件のバーである。
バーでは、オールドファッションドグラスを右手で軽くふれながら、
バーカウンターに視線を落としている。
そこにいろんな複雑な想いを投影しながら、バーテンダーと話をする。
おいしい酒と会話がイイ時間を生み、
店を後にする頃には何かしら吹っ切れていることが多いものだ。
家では安くて飲みやすい酒が常に無造作にキッチンに置かれている。
バランタインファイネストや角瓶、そしてホワイトホース。
ワイフとよく飲むのはホワイトホース。
バーでの時間は少なからず距離感があり一種の大人の時間でもある。
しかし家でのワイフとの時間は世の中で最も優しい時間じゃないかな。
ぼくが最も辛いときは、夜ワイフが横で黙って一緒に飲んでくれてるだけで、
すべてが癒される感覚になる。
そんなホワイトホースのキーモルトであるラガヴーリンは、
更にぼくの心の奥底を和らげてくれる最高のシングルモルトのひとつだ。
アイラ特有のスモーキーさに甘味あるエレガントさが相まって、
大人の男の味がする。
人生に少し疲れたとき、ぼくはワイフと時間を作る。
ワイフはホワイトホースの水割りを、ぼくはラガヴーリンのロックを。
同じピートの香りに包まれながら、優しい時間が過ぎてゆく。
