価格の安さを重視したが為に、製品のクオリティが低く、買い替えサイクルも早くなり、
結果的にコストや手間がかさむ、という現象である。
ワタクシはその安物買いの銭失いというものを、
解っておきながら、なかなかやめることが出来ない。
加えて、慢性貧乏性のワタクシのケチケチぶりは、その買い替えサイクルでさえも極限にまで引き延ばすなどして、
もはやドケチを通り越して、ある意味〝神〟の領域にまで達している。
神は神でも、貧乏神。
それは、所有している釣り具にも顕著に表れている。
これは以前の記事にも掲載した、釣り具屋で一番安かった超地味なタコジグ。
アドレナリン全開でイジくり回して改造を施した結果、カスタマイズ完了直後に破損。
これはワゴンセールで480円で購入した三段伸縮の三脚。
初めて使用した日に脚を伸ばして以来、1ミリも縮まなくなった。
しかもその脚が異常に短く、竿を乗せる意味が全くもって、無い。
その他、持っている竿はその大半が折れており、ボンドでくっつけて無理やり使い続けている。
ああ、涙が出てくる…。
しかしまぁ、こんな釣り人に釣られる魚は、さぞや不本意であろう…
さらにこの度、究極の安物買いで手に入れたのがこの万能竿だ。
退職した先輩が会社の倉庫に放置して、ホコリまみれになっていたものを譲ってもらったのだ。
つまり、0円の竿なのである。
今回は、この万能竿でまず小魚を釣り、
その小魚をエサにして「泳がせ仕掛け」でさらに大型の魚を釣り上げるのが目標だ。
0円の竿から始める〝ドケチわらしべ長者計画〟である。
幸先よく小アジが釣れたので…
投げ竿に切り替えて泳がせの仕掛けに小アジを掛け、沖目に放り込む。
仕掛けは組んだものの「ウキは?」「オモリは?」「捨て糸って何よ?」など疑問が次々と湧いたが、
ワタクシのファミリーコンピュータ並みの頭脳では処理しきれず、
とりあえず軽めのナスオモリを仕掛けの一番下に付けて投げておいた。
アタリを待つ間は、サヨリを釣りながらのんびりと。
竿先が大きく揺れたかと思うと、いきなりドラグが〝ジリリリリ〜!〟と鳴り響いたのである。
慌てて竿を握りしめ、慎重に聞き合わせ。
よし、食いついた。
しかも根掛かりのようなズドーンとした重量感と、ドスン、ドスンとした引き。
今まで相手にしてきた雑魚とは明らかに違う、未体験の手応え。
しかし、何が食いついたかまでは見当も付かない。
ラインが引き出されては巻き、また引き出されては巻きの繰り返し。
そんなやり取りも、針がかりしてから7,8分が経った頃にようやく相手が海面へと浮上してきたのである。
あ、あれは…
なんと巨大なアカエイであった。
間違いなく引き上げられないので、波止の根元にあるスロープまで、竿で引っ張ってエイを曳航。
エイだけに。
すると常連のオッチャンが「おお、要らんのじゃったら、くれい。食べちゃるけー」というので、プレゼントすることに。
その場でエイの解体ショーが始まった。
そして、エイをプレゼントした見返りに、そのオッチャンが釣っていたサヨリをゴッソリと頂いた。
結局、0円万能竿から始まったドケチわらしべ長者計画は、小アジ→アカエイ→サヨリとなったのであった。



















