夢というのは奇妙なものだが,仕事に疲れ、食後の間もなく、いっぱいの焼酎の炭酸割りを飲めば、起きがけには別の世界から目が覚める。どこかの地方の田舎。戦時中なのか、暗い巨大な円形ドームのような中に、いろんなおもちゃや駄菓子が周り一面に置かれている。子供たちも幾人かいるには居るのだろうが、声だけが聞こえる。地面はむき出しでじめじめしていた。戦後すぐなのか、戦時中なのか威張り腐った民間の憲兵もどきのオッサンが道端を大声で怒鳴り散らしている。ああ、やはりあの時代はそんな時代だったのだとドキュメンタリ―を見ているようだった。そこは、暗い大きな墓が円形状に並べられた墓場だったのか、場所は一変して、どこかの川沿いの町なのか道なのか、顔なじみのオッサンたちに、ここからお前はどうやって帰るのだと聞かれたので、僕は船で帰るつもりだというと、それなら、すぐそばに見える、いかにも急流で深そうな川を指さす。いくら何でもそこに私の船は浮かべられないだろうと思っていると、そこで場面が変わり、緩やかで川底の浅く見える、子供たちが遊ぶ川に出た。もう少しで帰ることのできる見覚えのある道すがらの川のようだったが、持っている船というのが布製のボートと思っていたのは、それはどうもファスナ―のついたワニの被り物だったようで、少し小さいが足の先から入って伸ばせばやっと入ることが出来た。その川の土手の下に立っているワニの僕をを見て子供たちが笑っている。ワニ、あそこが盛り上がってるぞ!キャッキャ明るい声で囃し立てている。で、私はそのワニになって泳ぐまでもなく、目が覚めた。