【映画】ガス人間第一号(1960):東宝特撮 変身人間シリーズの人気作 八千草薫の美貌も必見 | Bokuと映画  Chackn'sBlog

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東宝特撮の変身人間シリーズ第3弾

 

人間ドラマとしても非常に完成度の高い作品

 

 

 

特種能力をオタ活に全力で使った『漢(おとこ)』の悲哀の物語

 

 

「ガス人間第一号」!

 

 

 

 

1960年公開 / 91分 / 日本 (米題:THE HUMAN VAPOR)

 

監督: 本多猪四郎
特技監督: 円谷英二
脚本: 木村武
原作: ジョン・メレディス・ルーカス『ガス人間』
製作: 田中友幸
音楽: 宮内國郎
撮影: 小泉一(本編)/有川貞昌(特撮)
編集: 平一二
製作会社/配給: 東宝

キャスト
三橋達也/八千草薫/佐多契子/土屋嘉男/左卜全/野村浩三/伊藤久哉/佐々木孝丸/田島義文/三島耕/小杉義男/坪野鎌之/権藤幸彦/中村哲/緒方燐作/山田巳之助他
 

生体実験の犠牲で、身体をガス化できる特殊能力を持ってしまった男と、彼の愛する美しい女、春日流家元・藤千代との悲恋を描いたSFスリラー。強盗殺人を捜査する岡本警部補たちは、容疑者として日本舞踊の家元・藤千代に目を付けた。だが、彼女は無実であると主張する男が現れる。彼・水野こそ、自在に身体を気体化できる能力を以て、強盗を働いていた真犯人だった……。
 通称“東宝変身人間シリーズ”第3作。ポスターには「悪魔か 宇宙の落し子か 完全犯罪にかけるガスマン!」と書いてあり、一見すると犯罪映画のような感があるが、中身はメロドラマという印象が強い。変身人間になってしまった男、水野を演じたのは東宝特撮映画にはお馴染みの土屋嘉男。彼が愛した女・藤千代を演じた八千草薫の美しさもこの悲恋物語に華を添えている。ラスト爆発炎上する劇場のシーンのミニチュア・ワークや、水野がガス化していくシーンなどが特撮的な見所。本作のBGMは『ウルトラQ』にも使用された。

(allcinemaより抜粋)

 

Wikipedia:ガス人間第一号

 

●スチール

 

 

 

 

*****

 

 

本日は海外からも人気の高い此方の作品です。

 

こちらも以前書き込み済ではあるのですが、

 

大好きな作品なんですが全く不満足な記事で在りましたので

 

今回また深くやってこうと思っております。

 

 

それでは早速参りましょう

 

 

 

 

 

 

まずは1発の銃声から物語は始まる

 

クライムサスペンスとして冒頭は始まっていく

 

 

 

クレジットとともにストーリーが展開

 

姿のない犯人により銀行の金庫が開けられる

 

 

 

 

警察がやってきて

 

 

 

 

車で犯人を追う

 

 

崖から車は堕ちるも犯人は乗っていなかった

 

 

 

 

追っていたのは岡本警部補=三橋達也

 

 

近くの屋敷に捜査に行くと

 

 

そこは日本舞踊の家元の家だった

 

 

舞台の稽古としているのを庭から覗く岡本

 

 

 

 

 

 

般若の面をつけている

 

 

 

 

 

皷は爺やの左ト全が敲いている

 

 

 

 

 

 

 

面を取る家元の藤千代=八千草薫

 

 

お美しい。。

 

 

 

そして2度目の犯行が起き

 

またもや逃げられる

 

 

 

 

 

すると落ち目と言われていた春日流の藤千代が急に羽振りが良くなり

 

公演も打とうとする

 

 

 

 

 

絽の着物も実にハレがする

 

 

 

後ろ姿

 

 

藤千代はと図書館に立ち寄り

 

 

 

 

他の家元に挨拶に行く

 

 

 

奥様に塩沢トキさん

 

 

 

一方、新聞社に犯人から犯行予告がくる

 

 

 

 

 

捕まる犯人

 

 

 

 

 

 

 

しかし、前の2つの犯行は別にいて

 

 

俺が犯人だとのこのこ警察署の記者クラブに犯人が現れる

 

 

 

 

水野=土屋嘉男

 

 

図書館の職員の男だ

 

 

 

 

 

彼は自分が犯人だと言う証拠に鍵のかかった金庫にどうやって侵入したか教えてやると

 

銀行に警察や記者らを連れていく

 

 

 

 

 

 

そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

彼は身体をガス化して侵入する

 

 

自らガスとなり人を窒息させることも可能

 

 

 

 

そのまま気体となり逃げる

 

 

 

 

次の日は新聞のトップを飾ることに

 

 

 

 

ガス人間は新聞の取材にも応じる

 

 

 

 

神出鬼没のため捕まることがない

 

 

警察が来ても余裕のよっちゃんだ

 

 

 

 

また彼の強盗をする理由が、、

 

 

藤千代さんの応援をするためなのです!

 

 

 

 

彼は藤千代の舞台を見たくて

 

親の遺産が入ったと偽り、お金を渡していたフト客?タニマチ?となったわけです。

 

しかし、強盗された金と藤千代が使った金が一致したため参考人として藤千代は逮捕されてしまう。

 

 

 

 

牢屋に現れる水野

 

 

 

 

 

 

このガス人間の合成技術の高さ

 

オプチカル効果好きの私にとってはこの変身シーンだけで満足な本作(^^)

 

それに水野の異常愛と八千草さまの美しさが加わるのですから、

 

面白くないわけがありません。

 

 

物語は佳境へと行く前には誕生の秘密も明らかになる

 

水野は佐野博士という科学者に騙され人体実験の犠牲者となっていたのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新聞社でインタビューも受け、

 

警察が来るとガスとなり消えていく

 

 

 

 

そして水野は釈放された藤千代のところに現れる

 

 

 

 

 

 

発表会をしてほしいと願い、

 

 

 

 

抱擁。。

 

 

水野、至福の瞬間w

 

 

 

そして発表会を開催するが、

 

警察はこれに乗じ、ホールを貸し切る。

 

そして水野だけにしたホールにガスを充満させ爆殺しようと計画を立てる

 

 

 

 

 

客が水野だけの発表会となるが、

 

 

 

 

本人はいたって満足w

 

 

 

 

この日本舞踊を取り入れていることも

 

海外で人気の1つではなかろうかと思います。

 

 

 

しかし野次馬はガス人間が見たくてホールに侵入してくる

 

 

 

 

 

 

警察に促され、客は出ていくが

 

 

藤千代と爺やは出ていかない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爺やの何かを決した表情

 

 

 

演目が終わり、

 

 

水野が喜び抱き着いた瞬間・・・

 

 

 

 

 

 

 

藤千代はガスが充満したホールで火をつける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は水野と道連れにし死を選ぶ

 

 

藤千代は水野に愛情があったわけではなく

 

 

自分のファンが周りに対して行った犯罪行為に対し

 

自らのけじめとしてファンとの道連れを選ぶ

 

 

 

 

大火事となるホール

 

 

 

 

そこから水野がはい出てくる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出てきたところで彼は力尽きる。

 

 

この最後のシーンも素晴らしく出来が良い

 

しっかりホラーテイストを最後に持ってきて終わらせている

 

 

この作品で気になるところでもある

 

藤千代に愛情があったのかどうか。

 

水野の異常な偏愛に対しファンとしての感謝の意はあったと思われる

 

 

なのでこれは純愛なストーリーとはちょっと違う

 

純愛なホラーとなるとクローネンバーグの「ザ・フライ」(1986)を思い出させるし

 

ラストの描写含め類似しているところも多いが

 

 

藤千代の死をもって水野との道連れを選ぶ結末は

 

非常に秀逸な脚本ではと思います。

 

 

あのライターを付ける瞬間の

 

 

死を決した表情

 

 

 

 

 

八千草さんはもちろん、

 

水野役の土屋嘉男も素晴らしく、

 

製作陣の円谷特撮も

 

サスペンスフルな本多猪四郎の演出に

 

木村武(馬淵薫)の深い脚本も

 

次回作の「マタンゴ」(1963)含め後の日本のモダンホラーの代表作といえるのではないでしょうか。

 

 

おどろおどろしい日本のホラーと違い

 

ドライなモダンホラーな印象が今観ても色あせずに面白く観れる理由でしょう

 

 

まあ、最期はあんなお姿になっちゃいましたが

 

 

 

 

水野はハッピー野郎に間違いありませんw

 

 

 

推しと心中でしたのですからね。。

 

 

 

 

では。