アイズ(1978) | Bokuと映画  Chackn'sBlog

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「スターウォーズ 帝国の逆襲」の監督アーヴィン・カーシュナーの1978年に公開されたサスペンス映画

 

脚本はジョンカーペンターが担当しており本国アメリカでは隠れたカルト映画として知られているようです。

 

 

なぜルーカスさんはカーシュナーさんを監督に起用したのかもこの作品から読み取れます

 

 

 

「アイズ」

 

 

 

 

1978年公開 / 104分 / アメリカ (原題:EYES of LAURA MARS)

 

監督    アーヴィン・カーシュナー
脚本    ジョン・カーペンター/デヴィッド・ゼラグ・グッドマン
原案    ジョン・カーペンター
製作    ジョン・ピーターズ
音楽    アーティ・ケイン
主題歌    バーブラ・ストライサンド
撮影    ヴィクター・J・ケンパー
編集    マイケル・カーン
製作会社    コロンビア ピクチャーズ
配給    コロンビア映画

 

キャスト

フェイ・ダナウェイ/トミー・リー・ジョーンズ/ブラッド・ドゥーリフ/ルネ・オーベルジョノワ/ラウル・ジュリア/フランク・アドニス/マイケル・タッカー/ダーラン・フリューゲル他

 

ニューヨークの華やかなファッション界を背景に著名な女流ファッション・カメラマンをめぐって起こる怪奇な連続殺人事件を描くサスペンス映画。製作総指揮はジャック・H・ハリス、製作は「スター誕生(1976)」のジョン・ピータース、監督は「サウス・ダコタの戦い」のアーヴィン・カーシュナー、脚本はジョン・カーペンターの原案を基に彼とデイビッド・ツェラグ・グッドマンが担当。撮影はビクター・J・ケンパー、音楽はアーティ・ケーン、テーマ・ソングを歌うのはバーブラ・ストライサンド。編集はマイケル・カーン、衣裳はセオニ・V・アルドレッジ、製作デザインはジーン・キャラハンが各々担当。出演は「さすらいの航海」のフェイ・ダナウェイ、トミー・リー・ジョーンズ、ブラッド・ダリフ、ルネ・オーベルジョノワ、ポール・ジュリア、フランク・アドニス、リサ・テイラー、ダーレーン・フリューゲル、ローズ・グレゴリオ、ビル・ボッグス、スティーヴ・マラチャック、メッグ・マンディ、マリリン・メイヤースなど。

(moviewalkerより抜粋)

 

 

Wikipedia:アイズ

 

 

YouTube : Eyes Of Laura Mars (Soundtrack) 

 

 

 

*****

 

ではでは、

 

此方は以前、CS放送を録画したものがありまして

 

以前鑑賞した時はちょっと変わったサイコスリラーだなっていうくらいの印象でしたが、

 

ジョージルーカスがこの作品を見て「帝国の逆襲」の監督に抜擢したらしく、その意図を調べたく今回は久しぶりに観直した次第でございました。

 

そういうこともありまして今回のレビューは本筋と、ルーカス目線の話しもちょっと取り入れながら紹介していきたいと思っています。

 

しかしながらあくまでも私の思うルーカス目線ですので(^^;

 

そこはご了承をば。

 

 

 

まずは本筋からお話していきたいと思います。

 

主人公は過激なアート写真を撮る女流カメラマン、ローラ。

 

フェイダナウェイが演じる

 

 

 

この人もモデル並みにおみ足が美しい

 

 

 

彼女の写真は性と暴力、そして死のイメージをアートとして写真に取り入れている

 

 

 

 

この写真のピンナップを見るだけでも楽しい

 

それもそのはず写真は実際ヘルムート・ニュートンという有名な写真家の作品

 

その撮影風景や裏側の描写も楽しい

 

 

 

 

舞台となるのはアートとしてもカルチャーとしても一番過激で尖っていた頃の70年代後半のニューヨークだ。

 

ヒッピー系のサイケなカルチャーから、モード系へと移り変わるころになる。

 

ここから80年代のモードやポップカルチャーが発信される

 

 

オープニングはいきなり姿なき殺人者の犯行シーンから始まる

 

犯人の姿は見えない

 

もうここでピンとくる方はいると思うが

 

この作品はイタリアのサスペンススリラーの系統、「ジャッロ」である

 

アメリカン・ジャッロという人もいると言う

 

 

ローラは突如、知人の殺人現場がリアルタイムで目に見えるようになる

 

遠視能力というのか、この能力に関しては後程述べよう

 

 

そして序盤、ソーホーで出版記念のパーティが行われる

 

このパーティでほとんどの登場人物が顔を出している

 

この流れは黒澤明監督の「悪い奴ほどよく眠る」や「ゴッドファーザー」と流れと一緒

 

ここで一人、ローラに皮肉を言う謎の男が現れる

 

 

 

トミーリージョーンズ扮する1刑事、ネビル。

 

2人目の知人が殺されるのを遠視してしまったローラは警察に行くとネビルがいた。

 

ネビルは犯行現場の写真を見せ、ローラの撮影した作品の配置と犯行現場の配置が酷使していることを告げる。

 

 

ローラの周りで起きるこの連続殺人についてネビルは護衛しながら二人は恋仲になる・・

 

 

 

 

 

ローラの周りにはちょっと怪しい男たちがいて、

 

 

仕事仲間のドナルド=ルネ・オーベルジョノワ

 

 

 

その運転手のトミー=ブラッド・ドゥーリフ

 

 

 

元旦那のマイケル=ラウル・ジュリア

 

かなりクセの強い名優が脇を固めている

 

このキャストらの人間模様もなかなか見応えあり。

 

 

 

 

終盤になり犯人が現れる。

 

 

 

犯人までは明かしませんが、

 

犯人は二重人格者であったわけだが

 

この犯人には犯行を犯したい自分と、阻止したい自分がいるわけで、

 

だがこの犯行自体、ローラの周りで起きていることも考えると

 

ローラに気を引きたいが為の犯行と思われる

 

そうしてもう一人の自分はそれを阻止したいために、

 

ローラに遠隔で見えるテレパシーを送り、

 

どうにか阻止させたかったのではないだろうか

 

 

つまりはローラに突如生まれた遠視の能力はローラの能力では無く

 

犯人のテレパシー能力だったのだ

 

 

そうなるとこの物語は俄然辻褄があってくるのだ。

 

 

この作品の原作と脚本にはジョンカーペンターが名を連ねているが、

 

脚本は改稿を重ね、出来上がった作品は最初とずいぶんと違った作品になったという

 

最初はカーペンター自身が監督する話もあったが、脚本が激変したことで降りたといううわさもある

 

そしてこの78年同年にカーペンターはモダンホラーの古典ともいわれる「ハロウィン」を世に放つことに

 

「ハロウィン」が低予算で撮ってあのクオリティを保ったカーペンター版の「アイズ」も観たい気もするが

 

「アイズ」を撮っていたら「ハロウィン」はまた違うものになったかもしれませんね

 

 

はい。

 

 

てなわけでここからがアーヴィン・カーシュナー監督の話しである

 

この作品では監督が宙ぶらりんになったところ、声がかかり監督しており

 

職業監督といわれる手腕を放っている

 

 

演出面で言うと、彼はもともと撮影カメラマンから監督へとなっており

 

カメラワークが実に秀逸である。

 

 

意味のある横スクロールや、フレームイン、フレームアウト、

 

奥行きのある撮り方や人物や車の動き

 

まるで撮影の教科書のような映画でもある

 

 

それはちょっとエキセントリックなヒッチコックやデパルマチックなカメラワークではなく

 

クロサワやキューブリックのような動きのあるカメラワーク

 

そこまでの巨匠感はないにしろw

 

所々にその教科書的な演出がなされている

 

 

この作品をルーカスの目線でみると

 

クロサワ好きのルーカスが無視するわけはない

 

しかもアーヴィン・カーシュナー氏は、南カルフォルニア大学時代のジョージルーカスの映画講師だった人だ

 

 

この映画で奥から車がカメラに近づくシーン

 

これはルーカスの目には宇宙空間のカメラに近づくスターデストロイヤーに見えたであろう

 

 

今回はね

 

ルーカスのことも念頭にいれ鑑賞したのが良かったのか

 

大変面白く観れました。

 

まあ、普通に観れば

 

イタリアのジャッロ映画と変わらないと思いますので

 

それ系のサスペンスがお好きな方には未見でしたらお勧めします(^^)

 

それとちょっとカルトっぽいのでそういうのがお好きな方も楽しめるかもですね。

 

 

そんなところで今回は終わります。

 

次回はまた僕らのスターウォーズの最期の祭りに行きますか(^^)

 

 

では。