やくざの墓場 くちなしの花(1976) | Bokuと映画  Chackn'sBlog

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雨でスねえ。。

 

 

今年の梅雨は長いらしいね。

 

非常事態も長引くようですし、雨の日は家にいて映画でも見ましょう。

 

 

感染リスクを少しでも抑えないとね。

 

 

もう待ったなしのとこまできてると思うけど

 

危機感のかけらも感じられないのは何だろうねえ。。

 

 

 

まあ、そんなゆーても始まりませんので、

 

前回予告していた記事のほうやっていきたいと思います。

 

 

 

渡哲也さんの東映やくざ映画の第2弾。

 

70年代臭のぷんぷんするこの作品です。

 

「やくざの墓場 くちなしの花」

 

 

 

 

1976年公開 (米題: Yakuza graveyard)

 

監督: 深作欣二
脚本: 笠原和夫
企画: 松平乗道/杉本直幸/奈村協

制作会社: 東映京都

 

キャスト

渡哲也/梶芽衣子/矢吹二朗/川谷拓三/室田日出男/藤岡重慶/吉田義夫/菅井きん/小林稔侍/成田三樹夫/織本順吉/大島渚(特別出演)/佐藤慶/金子信雄/藤岡琢也/梅宮辰夫他

 

「仁義の墓場」で数々の話題を巻き起こした渡哲也・深作欣二監督の名コンビが放つ戦慄のアクション巨編。 抗争事件を追い続け、十年のキャリアを誇る敏腕刑事“黒岩竜”。だが彼は、警察と暴力団の黒い癒着を知り、正義と狂気入り混じる異常なまでの暴力と愛に、自ら身を落としてゆく――。 暴力戦争から政略戦争へと政策転換する現代やくざ社会とそれを取り締まる警察官僚機構――その狭間ではみ出していく一匹刑事の凄絶な生きざまを、冷酷かつハードなタッチで描く衝撃作!

(東映ビデオHPより抜粋)

 

併映: 『世界最強の格闘技 殺人空手』!

 

 

東映ビデオHP:

 

*****

 

第2弾となりますが、前回の「仁義の墓場」の強烈さはなりを潜めており、

 

舞台が大阪となり軽快な雰囲気で始まります。

 

 

 

 

前作の石川力夫は実に強烈なキャラクターでしたが

 

この黒岩竜というキャラクターもなかなか魅力的でした。

 

 

 

 

これで刑事ですからね(^^;

 

 

破天荒な刑事ではありますが

 

今回は情にもろい面もあり

 

 

よいでございます。

 

 

 

 

このシーン、

 

もしこの当時一人暮らししていたならマネしたくなるシーンですねえ(^^)

 

足の指先をど真ん中に撮るこの構図も素晴らしい。

 

 

 

監督は前回と同じく深作欣二。

 

脚本は今回は「仁義なき戦い」シリーズ、「県警対組織暴力」の笠原和夫。

 

笠原氏の最後の東映やくざ映画の脚本になります。

 

軽快さもありつつも

 

やくざと警察の癒着や、在日問題が大きなテーマとして作品に組み込まれていて

 

さらには後半にはまたクスリも自白剤として打たれたり、梶芽衣子との愛憎ロマンスもあり、

 

ストーリー的に目まぐるしくまとまりがないようにも感じますが

 

ここは梶さんの美貌に免じて(^^;

 

 

 

 

 

よいのではないでしょうか!

 

 

東映は渡哲也の主演作をこの後もとる予定で

 

タイトルにもおわかりの通り「墓場」でシリーズ化を狙っていたかもしれません。

 

人気シリーズの「仁義なき戦い」がこの年(1976)、シリーズ終了。

 

徐々にやくざ映画にマンネリが漂う頃に突入したころで、新機軸にロマンス要素の配分を多くした作品に感じます。

 

 

 

またこの二人、

 

日活の同期であります。

 

 

梶さんのほうが早くに東映に出演していて

 

後にやってきた渡と、

 

作中の刑事だが後からやくざ界に足を突っ込む渡のお目付け役として現れる梶さんの関係性が絶妙で在ります。

 

 

そして渡は満州生まれの引き上げで

 

梶は日韓ハーフという日本人でありながらよそもの感を感じてしまう二人としても

 

日活から東映へという二人の関係性を入れ込んでいると思います。

 

 

 

 

 

 

また梅宮辰夫さんは

 

純粋な東映の役者ながら

 

本道の任侠ものには出ず、アウトローな作品ばかり出ていたところも

 

この作品での役柄に合うキャスティングでした。

 

ちなみに梅宮さんはホンマに出生は満洲であります。

 

 

 

この風貌。

 

素晴らしい存在感。

 

 

 

絵になるお三方です。

 

 

渡と梅宮は作中意気投合し

 

盃を交わします。

 

 

 

 

実に簡素化された兄弟の儀式。

 

やくざと刑事の二人だが

 

形式にこだわらず気持ちと気持ちで交わした盃であり、

 

これもじつにアウトローらしい

 

逆に言えばやくざの様式美に対するアンチテーゼにも感じ取れる印象深いシーンであります。

 

 

その他のキャストも結構な豪華さがあり、

 

 

特別出演には大島渚監督がでておられます。

 

 

これも貴重な3ショットですねえ。

 

 

 

署長役の金子信雄さんもいい味だしとる(^^)

 

 

虎をもらって金子さんご満悦の図(^^)

 

 

 

それから当時人気のピラニア軍団も大挙出演し

 

川谷拓三さんは今回は刑事役として出演

 

 

 

それから前回も話しましたが

 

福本清三さんはセリフ、役名有で梅宮さんの子分役で登場

 

 

今回は2回から飛び降りるシーンなどもありさすがの身体能力をみせております(^^)

 

 

それからこの作品で警察からのクレームが入り、

 

とっさに文化庁の芸術祭参加作品にいれようとしたのも

 

(実際は不参加だがクレジットはつけたまま)

 

 

ようやりおりますわ(^^;

 

 

 

しかし、

 

 

渡さんは東映ではこの後が続かず、、

 

テレビのお仕事がメインとなっていきます。

 

 

体調のこともあり、

 

裕次郎さんが囲ったのかもしれませんね。

 

 

 

他の「墓場」?シリーズも観たかった気もしますが、

 

実弟の渡瀬さんがいましたからね。

 

彼がその分、東映では頑張っておられました。

 

 

結果渡瀬さんも撮影中の事故によりアクションからは遠のきますが、

 

やはり東映の現場は、

 

命の張った、テンションの高い現場であったのでしょうねえ。

 

 

 

では、

 

 

今日はこの辺で。

 

 

 

次回は三池監督のやつ、

 

 

やりましょうかね。