仁義の墓場(1975) | Bokuと映画  Chackn'sBlog

Bokuと映画  Chackn'sBlog

おきにいり映画、 地元鹿児島のこと、 70年代、80年代のおもしろかったこと、 
趣味の話、 最近の出来事など。。

どーも。

 

 

皆皆様こんばんみ。

 

ちょいとびっくりすることがありまして、、

 

 

私のヘナチョコブログの先日の記事が映画レビュー記事の1位となっておりまして、、

 

 

 

 

・・へ??

 

 

何かの間違いやろうと何度も見返してしまいました。

 

 

 

星野源とガッキー結婚の速報にびっくりした矢先に2度びっくり(^^;

 

 

 

 

でも、ありがたいことです。

 

とても励みになります。

 

まあ、これからもよろしくです(^^)

 

 

 

そんなわけで

 

先日の田中邦衛さんのお話でも出てきました実録やくざの名作をば、

 

 

狂気の渡哲也。

 

もはや奇跡のような作品!

 

 

「仁義の墓場」

 

 

 

1975年公開 (米題: Graveyard of honor)

 

監督: 深作欣二

企画: 吉田達

原作: 藤田五郎

脚本: 鴨井達比古

製作: 東映

 

キャスト

渡哲也、梅宮辰夫、山城新伍、高月忠、ハナ肇、室田日出男、曽根晴美、田中邦衛、今井健二、汐路章、玉川伊佐男、多岐川裕美、池玲子、芹明香、三谷昇、近藤宏、伊達三郎、成田三樹夫、安藤昇他

 

戦後の混乱期、新宿を舞台に暴力と抗争に明け暮れ、野獣のように生きた若いヤクザの凄まじい生と死。戦後暴力史上、最も凶暴と恐れられた男・石川力夫の半生を描く実録アクション。

(東映ビデオから抜粋)

 

併映:「少林寺拳法」

 

東映ビデオHP

 

*****

 

 

戦後間もない日本の新宿に

 

一人のやくざ者が現れる。

 

 

 

 

それが伝説のやくざと言われる石川力夫であった。

 

 

 

 

今作は

 

実録やくざ映画ではあるが、

 

組同士の抗争を追うより、

 

石川力夫個人の狂気を描いた作品で在ります。

 

 

 

 

 

実在した人物であるが

 

映画はだいぶ脚色されているようです。

 

 

映画の冒頭では

 

実際に当時、石川を知る人に深作監督がインタビューをしている。

 

 

そこで石川は知人にこう語ったと言う。

 

「俺は風船玉みたいな男だ」と。

 

 

 

 

この作品では赤い風船を石川が見つめるシーンが多用されている。

 

 

凶暴で自堕落、

 

どうしようもない男であるが

 

 

風船のエピソードや、

 

墓石に「仁義」と入れたり、

 

辞世の句に「大笑い 三十年の バカ騒ぎ」と詠んだりと

 

 

だたのクレイジーではない

 

違う一面を覗かせる。

 

 

現に冒頭のインタビューで子供の石川を知る人からは

 

「頭のいい子だった」との証言が残されている。

 

皆を統制することの多いリーダーシップをとる子だったと。

 

 

それが身勝手な狂人でいたのは

 

戦後の混沌とした世界が生んだ

 

怪物だったのかもしれない。

 

 

 

監督も「戦後のそれがそうさしたのか」と

 

インタビューで訪ねていた。

 

 

 

彼が生きていた時代は

 

1926年から1956年の30年。

 

府中刑務所の屋上から飛び降りみずから命を絶った。

 

 

いみじくも日本の経済白書に「もはや戦後ではない」と記述されたのと同じ1956年であった。。

 

 

 

監督が撮りたかったのは敗戦直後の日本の混沌であり、

 

監督の同郷(茨城県水戸市)でもあった石川力夫の人間性であり、暴力性である。

 

 

 

 

最初はまだ無鉄砲さはあるが人間らしくとらえていた。

 

 

それが戦後の混沌、親分からの暴力、刑務所での強迫観念、

 

それから大阪でのペイ(ヘロイン)が決定的となり

 

まともな人間として生きられなくなっていく。

 

 

 

後半につれ深作監督の演出もさえにさえまくっていく。

 

 

 

 

前半はどちらかというと戦後の日本のやくざ社会を

 

ダイナミックに描いていくが

 

 

 

 

 

 

後半につれ恐怖の力夫伝説が描かれていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有名な自殺した恋人の遺骨をヴォリヴォリと噛む力夫。

 

 

もう強烈の一言だ。

 

 

 

それからセピア色のモノクロシーンが非常に印象に残る。

 

 

 

他に手持ちカメラの乱闘シーンや

 

斜めを通り越し、横になった縦長アングル!

 

 

もう冴えに冴えまくる深作演出だが

 

 

 

私的に忘れられないのが・・

 

 

兄弟分の今井(梅宮辰夫)にとどめを刺し、妻(池玲子)の腕を負傷させたときの、

 

恐怖に慄き階段からあわてて滑り落ちる子分!

 

 

 

 

「ワーーーー!!!」っと、

 

 

この姿でそのまま階段から滑り落ちてくるのだ!!

 

本当に怖かったのだろうと、、

 

非常に同情するシーンだ(^^;

 

 

 

そんな狂人石川を演じるのはこれが東映の初出演作となる渡哲也さん。

 

日活時代から「無頼」シリーズや「関東」シリーズの日活やくざ映画で主役を務めていたこともあったことでしょう。

 

また当時、長期入院からの復帰作であったこともあり

 

気合の入った作品となったと思われる力演でありました。

 

また後半は深作監督の深夜まで及ぶ撮影に疲労困憊になりながらの演技だったと聞きます。

 

 

そのおかけもあり、

 

この役は渡さんのほかは考えられないほどのインパクトを残しました。

 

 

そして、大阪の個性的な芹明香と田中邦衛に、

 

 

悲劇のヒロインの多岐川裕美

 

 

最初の頃のおさげの髪がとてもかわいいです。

 

 

そして親分のハナ肇

池袋のやくざ梶木に成田三樹夫が顔を出す。

 

 

 

 

 

で、今回はノンクレジットでしたが、

 

またまた五万回斬られた男、福本清三さん発見(^^)

 

 

池袋親和会の若衆にお姿がありました。

 

髪をおろし、若く見えますが

 

輪郭とお鼻の形で福本清三さんに間違いないかと思われます(違ったらすみません(汗)

 

 

渡の翌年の東映主演作「やくざの墓場 くちなしの花」では

 

役名もセリフもクレジットも一応あり、

 

 

見つけやすくなっておりますよ(^^

 

 

この渡哲也東映作品第2弾は

 

完全フィクションで大阪が舞台となり幾分か明るくなっておりますが、

 

こちらはこちらで悲劇の物語ではあります。

 

 

 

次回は此方にしますかね。

 

 

または

 

 

「新・仁義の墓場」も

 

 

 

三池監督のオリジナルへのリスペクトが非常に出ている作品で在りましたね。

 

 

こちらもやりましょう。

 

 

 

このオリジナルの「仁義の墓場」ですが、

 

いつか「書きたいな」を思っていた作品で、

 

このタイミングで上げれたことはうれしく思えます(^^)

 

 

 

 

ちょいとまた

 

 

 

次回は間が空くかもしれませんが(来週かな)

 

 

よろしゅうに(^^)