ビダーマイヤー、時代を映しだす家具。
とんでもない猛暑の名古屋。
梅雨明け宣言の必要もなくTHE太陽!THE夏!な7月7日七夕です
毎朝保育園への送りは私がちゃりんちゃりんと自転車通園していますが、今日は七夕ということで、娘ちゃんは保育園の七夕衣装を着て写真を撮るそうです。
きっとかわいすぎる1枚となるはず!早く焼き増しして下さいよ先生!
さて、「娘の彦星はイケメンに限る」と短冊に願いを綴るバカなお父さんが紹介しますのは・・・
ロンドンのRCAから依頼されたビダーマイヤー時代のアンティークセクレテールです。
Biedermeierとはドイツやオーストリアを中心にもっと身近で日常的なモノに目を向けようとして生まれた市民文化の総称です。
特に家具では1815年から30年頃のウィーン作品にビダーマイヤーと呼びますが、今回の品はスウェーデンの邸宅からでた作品です。
写真は既に全体の剥離作業が終わり、サンドペーパーで下地処理をした後の物です。
バーチ材特有の美しい木目と淡い黄金色が無垢な状態でも気品を感じますね。
BEFORE
化粧板の破損がひどい大きな箇所は周囲の木目に合わせ化粧板を張替えたり、細かな箇所はウッドフィラ(補修材)を使ってひとつづつ埋めていきます。
埋めたヵ所や周囲と違和感がある部分は色合いを整えたり、木目を描いたりして周囲と同化させます。
破損個所の修理が終われば家具全体の塗装に入ります。今回はプリカットラッカを使ったスプレー吹き付け塗装で仕上げていきます。
手入れを施した個所は塗膜を重ねる事に馴染み、目立たなくなってしまいます。
左の箱はセクレテール上段の外枠です。右がその中に収められている抽斗の部分になります。
その抽斗の部分を取り出すと、下の写真の状態になるのですが… このセクッションだけで15個も抽斗があるんですよ。
スプレーでの吹き付け塗装が一通り終われば、家具全体と細かなパーツをひとつひとつ流れるようにプルオーバーしていきます。
プルオーバーはフレンチポリッシュのようにタンポを使い、溶剤を染み込ませて表面を補正していく作業です。
この作業を行う事で、スプレー塗装特有の微細な粒や吹き溜まりを消すことができ、表面の滑らかさは吹きっぱなしの塗装に比べ、極めて美しく仕上がります。
AFTER
全てのパーツを収納し、上段、下段を重ねれば、ようやく完成です。
セクレテール
secrétaire事務机と化粧だんすを兼ねた家具。 18世紀に発達した。初め椅子つきの読書机で引出しの多いものを意味したが,18世紀後半になって,机の板が戸棚の扉として上に折りたためるものになった。下部にも戸棚があるものが多いが,脚だけのものもある。
本文は出典元の記述の一部を掲載しています。ブリタニカ国際大百科事典より
工房にて撮影
依頼元のアンティークギャラリーに展示、販売しております。
工房での写真とは随分違う、落ち着いた雰囲気で長き時代を生き抜いたアンティーク家具の品格を感じさせます。
なかなかお目にかからないジャンルのアンティーク家具でしたが、いかがでしたでしょうか。
日本では語られることが少ないビダーマイヤー様式、生活をそつなく送ってきた時代の中で生まれたシンプルで飾り気の少ないフォルムデザインは当時のウィーンブルジョワ達の心情を表しているんですね。
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いつもありがとうございます!
昨日、ここまで書いて倒れてしまいました。そう、熱中症です。
工房でクーラーも付けずに作業していたのがいけなかったのでしょう。熱が40度まででてしまい、インフル以来の超高熱、夜間救急で病院いきまして、点滴・・・あわや死にかけました。
現在も38度と頭がぼーっとすます。します。
みなさん、熱中症対策!絶対水分!クーラー必須!ですよ!あーポカリがおいしぃー
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