独立人事総務業務請負人(人事総務IC)の木村勝です。
前回・前々回と「65歳までの雇用継続時代にあたって企業側にのぞむ制度変更」について書かせて頂きましたが、今回は働く側の意識改革に関して思うところ記したいと思います。
社会の制度として65歳までの雇用継続が義務化されたことは、ビジネスパーソンにとっては”一度立ち止まって自らの人生を振り返り今後の人生の方向性を検討する定年退職”の時期が5年後ろ倒しになったことを意味します。
この影響なかなか大きいと思います。
当方1980年代バブル前入社世代ですが、昨年ICとして独立する前までは、”自らの意思での転職経験ゼロ”というごく一般的なサラリーマンとして会社生活を送ってきました。
簡単に歩みを記すと---
①大学卒業後大手自動車メーカーに就職、主として人事畑で勤務(途中で販売会社での営業職出向や業界団体出向有り)
②その後、(その自動車メーカー及び関連会社の)人事オペレーションを担うメーカー資本100%シェアードサービス関連会社に出向後、転籍
③今度はその会社が外資BPO企業(BPO=ビジネス・プロセス・アウトソーシング)に100%資本譲渡⇒外資企業に看板のかわったその人事オペレーション会社で人事責任者として勤務
④53歳で独立、ICとしての働き方を開始
④の最後の独立だけが自らの意思で決めたことで、残りのキャリア変換は会社都合?による異動です。
入社時点では、何となく”入社した企業に定年までいるんだろうな~”と思っていましたが、実際の歩みは上記の通りで、なかなか変化あるサラリーマン生活になりました。
2014年4月15日号の日経ビジネスで「1983年には30年だった会社の寿命が最新調査では18年なった」という特集が組まれていました。
バブル前入社世代で自ら転職しようとも思っていなかった当方でさえ、上記の通り”j結果としては何社か会社を渡り歩いた”ことになります(その意識はまったくないですが、履歴書的に書くと会社は変わっています)
当方より下の世代の方々は、今は転職するつもりはまったくない方でも(当方のように)会社の資本譲渡あるいは事業部売却などM&A等により、かなりの割合で”結果的転職”(妙な言い方ですが)される方がまずます増えてくると思います。
そうした大きなキャリアの転換が否応なく求められる雇用環境下、今後ますます重要だと思うのが「一度どこかの時点で立ち止まってじっくり自らのキャリアを考えるタイミング」を設けることです。
65歳継続雇用義務化時代を迎え、60歳という節目がその役割を果たさなくなった昨今、自律的にその機会を設けることはビジネスパーソンのサバイバル術としてMUSTだと思います。
<長くなりましたので、次回自らのキャリア振り返りに関して思うところ書いてみたいと思います。>