ホワイトカラー・エグゼンプション制度導入検討の記事を見て | ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

大手自動車会社での30年の人事総務経験を経て,2014年にIC・行政書士として独立しました。グローバル化進展の中、業務のアウトソーシング化など荒波にさらされつつある人事総務部ですが、企業活動を支える総務系業務の重要性・専門性など日頃思うところを語ります

独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。

当方個人自営主ですので、労働基準法の適用はもちろん対象外で当然決まった休日もないのですが、先週は自主休日を設定し、久しぶりに宮城へ帰省してきました。

期間中は、秋田秋の宮温泉郷(湯沢)にある鷹の湯温泉で一泊してきました。
鷹の湯温泉は、日本秘湯を守る会会員の宿で宮城古川から車で1時間40分かかる山奥の秘湯です。
写真の野趣あふれる露天風呂も楽しんできました。
(写真は宿の露天風呂です)

仙台では大学卒業以来30年ぶりに旧友にも会うことが出来、なかなか充実した休みになりました。

今日から仕事開始という方も多いかと思いますが、実際の出社により昨晩の休み前の憂鬱も吹っ切れ、無事勤務されていることと思います。

閑話休題

本日の日経朝刊に「労働時間規制の緩和制度導入 伊藤忠・富士フィルム検討」という記事が一面に出ていました。

年収1000万円以上(これから審議会で制度設計について論議されていますが)を対象とする検制度ですので、導入を検討している企業はやはり大手企業が中心のようです。

以前も書きましたが、世間的に言うと”年収1000万円以上の非管理職という社員”像自体が中小企業ではあまりイメージ湧かないのでは?と思います。

現行想定の基準では対象層も限られていますので、使用者側は今後さらに基準の緩和を求める意見を強めていくこlとになるかと思いますが、現時点では今回の法改正は、労働時間法制に風穴を開ける象徴的な制度導入といった感じでしょうか。

伊藤忠さんのように20時以降の残業禁止・早朝勤務の励行など思い切った施策も合わせて導入するのであればいいですが、長時間残業が常態化している企業にこの制度だけを導入することはリスクがあります。

それにしてもホワイトカラー・エグゼンプションの年収基準も重要ですが、現在の時間管理非対象の管理監督者の「相応しい処遇」の年収基準がないこと自体が今回の論議を聞いていると不思議な気がします。

管理監督者の場合は、もちろん年収の絶対額ではなく、非管理職との格差や自らの勤務についての裁量権や経営者との一体性など総合的に判断しての話になりますが、世の中の時間管理非対象の管理監督者と今回のホワイトカラー・エグゼンプション層の乖離のようなものをどうしても感じてしまいます。

以上、ホワイトカラー・エグゼンプション制度導入検討開始のニュースを見て感じた次第です。