ミュージカル”この世界の片隅に” 日生劇場 | 私と日記。観劇とかワインとか。。

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ミュージカル”この世界の片隅に”

 

音楽 アンジェラ・アキコメント
脚本・演出 上田一豪
 
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原作も読まず、TBSのドラマは途中で挫折してしまったけど、
基礎知識が無くても全く問題の無い、、第二次世界大戦中の話。
主人公の”すず”を取り巻く人々と戦争に翻弄される人々の生活を舞台の上でイキイキと再現されていたように思います。
アンジェラ・アキさんのストーリー性のある過去の楽曲にNYで学ばれたミュージカル楽曲のセオリーなのかな、、が合わさって、、
プリンシバルのソロを歌い上げるような最近のミュージカルから、ちょっと違う、合唱で語られるミュージカルでした。
プリンシバルさんとアンサンブルさん全体が舞台を創り上げ、歌い上げながら、原爆から終戦へと向かうあの時代。
演出的にはぴったりだったと思います。
前半は、少し単調進んでいきますが、2幕になると、1幕の人々の関係性がより強調されて、すずさんと哲さんの関係性、周作さんとリンさんの淡い恋。径子さんには最初は疎まれるけど、娘の晴美ちゃんと仲良くなることで距離を縮めていたけど、時限爆弾に気づかず、、晴美ちゃんと片腕を亡くす。
径子さんににべも無く責められて、自分が死ねば良かったと泣くすず。
広島の実家に帰るすずを径子さん(音月桂)が引き留めるシーンは熱く悲しく、、「あなたの居場所は此処なの」と、涙が出て来た。
広島に戻らなかったすずは、原爆の被害を免れる事にはなったけど、
家族を亡くし、妹も被爆してしまう。
妹を励まし、迎えに来てくれた周作と、そこで出会った戦争孤児の女の子と家に帰るシーンで終わる。
 
哀しい過去とは知りながら、切り取られた世界には愛も笑もささやかな生活があって、、それが、その明るさが悲しい。
トンからリンの隣組の3人衆も、、消えていくリンさんも、、戦争で亡くなった哲さんも。
 
舞台全体で歌と合唱でその凄惨な物語を包み込んでいく、、そんな優しい舞台だなぁと、、ストプレだと、強いイメージも歌によってかなら変わります。
 
舞台演出は、両サイドの地下から出て、階段のような作りになっていて、アンサンブルさんは其処でも歌ってた。ナイツテイルもそんな感じだったような、、、
なので、グランドサークルのセンターで観たら、もっと世界観が広がる気がします。
とは言え、押しはやはり前方で観たい、、のよね。