G列センター端
作・演出 野田秀樹 音楽 QUEEN
<CAST>
松たか子 上川隆也
広瀬すず 志尊淳
橋本さとし 羽野晶紀
野田秀樹 竹中直人
再演を楽しみしていました。
劇場は立ち見迄満席。相変わらずの人気です。
今回は、いろんな意味で刺さりました。
2019年の初演後に、、コロナが発症して、生活が激変して、、
そして、ロシアとウクライナの紛争に、お隣の国の挑発的な行動等々、、、
今までの安定した生活が、今は、無くて、、劇場も
今日、幕が開くのか と、不安定な状況。
前回公演からこれほど変わってしまった。私たちの毎日。
だからこそ、ロミオ&ジュリエットの話から源平の戦いへ発祥して、最後はスベリアへ強制労働へと繋がっていく、、この残酷な話は、最後迄、救いが無い。
スベリアから日本への帰還が許された名簿の中に名を捨てたローミオの名前は当然無くて、、
最後は、ローミオと当時過剰労働と極寒と食糧不足で、亡くなってしまった方々が、死体となって、波に揺られてる場面で終わる。
前回より、強烈にココロに刺さるラストでした。
他山の石のように思える争いに対しての不安と憤り。
野田さんの今、この舞台を上演する意味は大きい。
前半の、ジュリエとローミオの台詞。
あの、戯曲ロミオとジュリエットの有名な台詞
”何故、貴方はロミオなの(敵方の家)、ならば、お名前をお捨てになって、、名前にどんな意味があるというの? バラという花にどんな名前をつけようとも、その香りに変わりはないはずよ”
それが、この舞台では最後は仇になってしまう。
約束していた手紙は届かず、、帰還した竹中直人さんが語る手紙の内容は
”私はもうあなたを愛してはいません。極寒の地で、毎日を生き延びている自分に、あなたを愛しているのかも思い出せません。あなたを思う自分がもう居ません。”そして”もう名前をすてろなんて言わないで下さい”みたいな手紙だったと思うのだけど、そのシーンでは、もうローミオは息絶えてるように見えました。
その時の松たかちゃんは、薄く涙を浮かべて
”これはラブレターです”という。
もっと深い深い意味のある舞台だと思うのだけど、、
私の理解力はこの程度、、
そして、、、やはりQueenの「A Night At The Kabuki」の曲が、、
この話の中でイキイキと、、響いてくるんです。
前回もでしたけど、、、暫く
「Love of My Life」 を聴いてしまう。