10列18番 My楽でした。
本当はかねカジと川口フロローで観たかったけどね。
でもこの作品自体が好きなので観れて良かったです。
この作品の好きなところは、やはり”クワイヤ(聖歌隊)”による合唱による宗教観と言いますか、、
どうしても日本人(特に私)は宗教観が希薄で、祈り勤めるという観念が無いので、こう、崇め従い慕う気持ちに対してある種の羨望があるのかもしれない。
なので、、田中彰孝さんがステージに現われてから、カジモドに扮する衣装を身に着けてから、顔に黒い彩りを付ける所に、異端を感じさせて、ラストにはカジモドの顔は元に戻り、周りの人々が次々と顔に黒い色をつける、、
”世界は残酷だ 時には人も残酷になるわ
それでもかけがえのない世界。 光と闇を、、、 世界、、、、、”
エスメラルダは、ジプシーの奔放で機知に富んだ美しい娘、でもノートルダムのフロロー大司祭に一方的な愛を寄せられ、、そしてフロロー大司祭も真面目に宗教一筋だった自分に芽生えた愛を、相手を独占するという事で成就する術しか知らなかった可哀想な人間。
”地獄の炎”にあるあの情念は自分でも持て余す自分の強欲さを正当化する為に火あぶりにしてしまう事しかできない愚かで、悲しい。
そしてカジモド。
彼は、その異型から、フロロー大司祭からは最低限の扱いを受け、、彼の仲間は石の聖人とガーゴイル達。そんな彼に
最初はその外見に驚いたけど、カジモドを受け入れるエスメラルダ。初めて他人から受け入れられて優しくされたカジモド。崇拝に近い愛を抱き、一筋に彼女の為に尽くす。
フロロー大司祭に利用されるけど、石の聖人とガーゴイルに気持ちを押されて自分も変わる。
エスメラルダを処刑して、、憑き物が落ちたフロロー大司祭が元の生活に戻れるという言葉に、強く反発して、、
そして、フロロー大司祭に罰を与える時に、グンっと背を伸ばし、フロロー大司祭より大きくなるカジモドはとても痛ましくもみえる。
” いつか愛に満ち 暖かな時代が来る
そんな明るい未来がこの先に来ると祈ろう
いつか もうすぐに、、、”
"パリの朝鐘が鳴り響くよノートルダム
さぁ、この物語りの終わりがきた
あなたのココロに何かが響いていますように"
"答えて欲しい謎がある、人間と怪物 どこに違いがあるのだろう、、、、さぁ高らかに鳴り響け、彼らの為”
とメッセージを残す。
私は、映像でこの物語を見てませんが、、
この舞台のクワイヤ(聖歌隊)の清らかで高らかな歌声は何時もまでも
何時までもココロに響くのです。
高らかに、、いつまでも
今日が、横浜公演の千秋楽です。 今、開演しました。