今日は全くプライベートな話題ですが、妻が3人目の赤ちゃんを妊娠しました。
妊娠反応は既に出ていたのですが、今日始めて、胎児の心拍が確認されました。
今週になって腹痛、出血で2度もERを受診するなど、不安なスタートでしたが
やっと心拍が確認されてホッとしています。
予定日は次回の診察で、という事でした。
3歳と2歳の子供2人を育てながらの妊娠で大変だと思いますが、
家族で頑張っていこうと思っています。
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今日は全くプライベートな話題ですが、妻が3人目の赤ちゃんを妊娠しました。
妊娠反応は既に出ていたのですが、今日始めて、胎児の心拍が確認されました。
今週になって腹痛、出血で2度もERを受診するなど、不安なスタートでしたが
やっと心拍が確認されてホッとしています。
予定日は次回の診察で、という事でした。
3歳と2歳の子供2人を育てながらの妊娠で大変だと思いますが、
家族で頑張っていこうと思っています。
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腹痛を訴え、救急外来を訪れる患者さんに対して、当院の多くの医師が
腹部単純をオーダーしています。時に急性胃腸炎と考えながら検査の
指示が出ているのを見て、複雑な気持ちでいました。しかし、総合病院
はある意味最後の砦的な場所ですから、何か重大な疾患の見落としを
防ぐ意味でも、検査もありかな、と漠然と考えていました。
昨日の勉強会で面白い文献を紹介してもらいました。
Acute Nontraumatic Abdominal Pain in Ddult Patient:Abdominal Radiography
Compared with CT Evaluation
Radiology 2002;225:159-164
成人の非外傷性急性腹症において、ゴールデンスタンダードである腹部CTと比較し、
腹部単純X線はどれくらい有用なんだろう、という内容です。
CTと腹部単純合わせて1000人の患者さんにおいて検討された結果です。
腹部X線で最も診断率が高かったのは異物誤飲。例えば入れ歯を飲み込んだ、とか。
これは感度90%、特異度100%でした。腸閉塞は感度49%、特異度98%。
しかし、当然と言えば当然ですが、虫垂炎、腎盂炎、膵炎、憩室炎は感度0%との
結果でした。気になる尿管結石は何と!感度9%、特異度99%。
こんなに低いかなぁ、とも思うのですが…。
あくまでこの研究の対象であった871例のみの考察ですが、スクリーニングと
しての検査の優秀性には疑問ですね。胸部X線と比べてもかなり
被爆があるようですし…やはりまずはechoじゃないでしょうか。
もちろん、明らかに腸閉塞がありそう、穿孔がありそうという場合は行う価値は
あると思います。しかし、例えば手術歴のない、お腹の柔らかい若い女性の
腹痛などは、腹部単純X線の意味は殆どないという事ではないでしょうか。
要は、何が見たいのかしっかり考えてオーダーしなさい!って事ですね。
ちなみにCTは、と言うと、腸閉塞が感度75%、特異度99%、尿管結石が
感度68%、特異度91%。虫垂炎が感度50%、特異度100%。
膵炎が感度60%、特異度98%。憩室炎が感度25%、特異度99%との結果
でした。
この論文も、腹痛の救急診療における腹部単純X線はnot sensitiveであると結論付けて
いました。
ついでにもうひとつ面白い話題です。よく、腹痛の患者さんにペンタジンを注射すると
腹部所見がわからなくなって診断に支障が出る、とまことしやかに言われています。
虫垂炎の疑いの患者さんにペンタジンを打って、外科の先生に怒られた経験のある
レジデントの方もいらっしゃるのでは?
実は、腹痛の患者さんにペンタジンを打っても診断率は下がらない、という
文献があるようです。診断が困難になるから、と患者さんに痛みを我慢させる事ない訳ですね。
(もちろん、ペンタジンが必要な患者さんを、おさまったから、と安易に帰しては駄目ですよ。)
これで外科医や上級医に一言!…言えるわけないかぁ。
この文献もわかったらお伝えしますね。
20代の女性が自宅でマリファナを使用した後、動悸を訴え、救急車で受診されました。
私は隣でうつ病の患者さんを診察していましたが、結構暴れている様子だったので
見に行きましたが。しかし、既にたくさんのドクターが集まっていたので自分の診察に戻りました。
気になったので後でカルテを覗いてみましたが、入院になっていました。
マリファナはカンナビス系の植物の葉、花、幹を切って乾かしたものです。
主な精神活性物質はtetrahydrocannabinol(THC)と呼ばれています。
抽出物は水溶性ではないため、タバコやパイプによって吸うか、飲み物、食べ物に
混ぜて使用します。
マリファナの効果は多幸感、制御出来ない笑いを伴う軽薄さ、多弁、鎮静、感覚知覚が
増強された感じ。また短期記憶、注意や判断の障害。抽象的な思考が困難となり、
時間の歪みが生じます。不安、パニック、妄想、気分不快が出現する事もあります。
常用すると、慢性的な抑うつ、易刺激性、倦怠感が起こる場合があります。
また、眼球結膜の充血や心拍数の増加、食欲の増進、口渇もよくみられます。
THCは多くの例に耐性があり、同じ効果を得るために使用する量や頻度は増加する
と言われています。
さて、この患者さんは動悸と聴覚の過敏があり、ひどい不快感とそれに伴う
強い不安で暴れていたようです。このような急性の中毒症状は吸入10~30分で最大
となり、使用した量にもよりますが数時間続くそうです。普通は6時間~8時間程度。
入院後は…やはり隔離・拘束+鎮静させられていましたね。
使ったらタイホ?というのが疑問でしたが調べてみてもよくわかりません。
マリファナは麻薬や覚せい剤等とは違って、大麻取締法が適応されますが
少なくとも栽培、輸入、販売、所持していた場合はそれぞれ5年~7年以下の
懲役になるようです。ただ、警察官の話では、“使用しただけでは”即逮捕には
ならない、とのこと………本当?
でも、この患者さんは自宅で吸ってたから、所持していた、って事になりますよね。
大麻取り締まり法は、
http://kobe.cool.ne.jp/glin/cannabiscontrollaw.htm
追記:医師の届出義務について
訂正です。届出をしなくて良いのは覚せい剤でした。
ただ、覚せい剤も届け出て悪いことはなく、その事が守秘義務違反には
ならないようです。この事については以下を参照。
http://blog.medu.jp/2005/12/post_41.html
上記よりリンク出来るここも参考になります。↓
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/10/s1027-6b7.html
麻薬、大麻は届出の必要があるようです(医長の先生のお話)
大変失礼致しました。
精神科のリエゾンで、まだ若い進行大腸がんの患者さんを訪問しました。
主訴は腹痛と不眠、不安。
一昨年手術をしたのですが、去年の夏から腫瘍マーカーが上昇し、CTで肝転移
が明らかになりました。通常、大腸原発ではまず肝臓切除を考えます。切除後
再発が見られない事もあります。しかし、この患者さんのように切除出来なければ
現在の医学で根治させる事は出来ません。その状態を患者さんはまだ知らされて
いないとの事でした。
病歴を見ると、腫瘍マーカーの上昇が指摘された9月頃から腹痛、不眠や不安が出現し、
一時は抑うつ気分や希死念慮まで出現し、精神科にかかっています。
更に11月下旬から腹痛が増悪。12月からモルヒネ(カディアン)が処方されています。
今回はペインコントロールの目的での入院。不眠や不安で患者さんから精神科受診
の希望があったという事でした。
精神科から処方されている薬は、なんと抗うつ剤はなし。テグレトール(100)3T 3Xと
セルシン(2)3T 3X。これまたユニークな処方です…。
これで抑うつも痛みも良くなったそうなのですが。
さらに先日まで入院していた別の病院からカディアン120mg 4P 4X(計480mg/day)。
しかも疼痛時の処方が ①アンペック(10)1個 ②ダイアップ(6mg)1個。
色々言いたくなる処方ですね…。その病院の疼痛治療がどんなレベルか一目で分かります。
病棟に行くと、主治医とすれ違い、“あっ、今告知したから”との事。
“は!?”予想外の展開にちょっと驚きましたが、“あ、でも落ち着いているし、診察大丈夫
だと思いますよ”とのこと。とにかく行ってみました。
患者さんは家族と一緒に、穏やかな表情で座っていました。
お話をしましたが、告知でふっきれた部分が大きかったようで、仕事の悩みも考えなくて
良いようになったので、教えてもらって良かったです、とおっしゃっていました。
色々とお話しましたが、精神的な部分は、今は大丈夫だと思います、また困った時に
お願いします、とのこと。ハミルトンもスコアも6点です。
ただ、痛みと不眠はあるようなのでもう少し聞いてみました。
モルヒネを飲んでから、常に眠気はあるようです。ベッドでは1日ウトウトしてしまうので
夜寝れないのかもしれないと話していました。聞くと夕方とても眠くなるのですが、午前0時に
カディアンが処方されるため、それまで我慢して起きていると、眠気のピークが過ぎて
眠れなくなるパターンです、という事でした。
カディアンは効果が24時間持続するモルヒネ、というコンセプトで発売されていますので
1日4回はまったく無駄です。ただ、次の内服前に痛みが出現してしまう場合は1日2回
程度分ける事はあります。それによって睡眠が妨げられるなんてもっての他です。
痛みは皮膚の表面のピリピリする痛みという事でした。今まで試した痛み止めでは、
NSAIDsは全く効果がなく、モルヒネもあまり効いた感じはしなかった、ブスコパンも
無効。一番効果があったのはテグレトールとダイアップだったそうです。
痛みの部位にCTで見える腫瘍はありませんが、デルマトームに沿っているようで
神経因性疼痛と考えました。なるほど、痛みも考慮していたならテグレトールも悪い
選択ではないかもしれません…いや、副作用の面からやっぱり普通は抗うつ剤が
先のような気がしますが。
痛みの処方について言いたい事を言わせて頂くと、
①モルヒネがあまり有効でないのにカディアンを480mgまで増やしたのはどうなのか?
患者さんが眠気で困っているなら、先に試す方法があったのでは?
②カディアン480mgも使っているのにレスキューがアンペック10mgって足りなくない?
③患者さん、口から薬飲がめるのに、何故座薬?
聞いてみたら前に気持ち悪い時、座薬を使った事があったのですが、
それがそのまま残っていたようです。
飲み薬で良いなら、そうして下さい、と。それはそうでしょう。
多くは前の病院の処方がまずいのですが、ペインコントロールで入院しているのだから
もっと患者さんが何を困っているのかもう少し興味をもって欲しいです。
これらの事は主治医にも伝えました。うるさい医者だな、とか思われているかもしれませんが
患者さんの事を考えたら当然です。
不眠に対してはまず導入にマイスリーで始めてみることにしました。
また、抑うつや不安等の症状は今後出現する可能性は十分にあるので、注意は必要です。
悩ましい患者さんが来ました。
担当は私ではないのですが、カルテを参考にすると、
60代の男性。詳細不明ですが、少なくとも15年以上前(恐らくそのずっと前)から、
統合失調症の診断にて内服治療をしていた方です。
尿閉があり、去年からバルーンが留置されていました。
前立腺肥大はなく、抗精神病薬による尿閉と考えられていたようです。
19日に、道端で倒れているところを通行人が発見し、救急車で当院のERを受診しました。
頭部に擦り傷を認めますが大したことはありません。
来院時、39.8℃の発熱がありました。意識はややボーッとしているようですが、不穏なし、
家族(母)の話ではいつも通り。上肢が軽く振戦しており、rigidity(固縮)もわずかにあり。
これらの振戦や固縮は本人の話では2週間くらい前から、と。
母親は全然わかっていません(90歳近いので無理はありません)。
髄膜刺激症状は認めません。異常発汗なし。
採血を採ったところ、WBC 11400、CRP 5.6、Hb 13.7、PLT 17.1、BUN 11.7、Crea 1.2、
AST 87、ALT 15、LDH 622、CK 14200!
内服薬を確認するとリスパダールが6mg、アキネトン3mg、バルネチール600mg、
テグレトール600mg。しかしこれは数年前から変わっていないようでした。
尿中より細菌(2+)
当然、悪性症候群ではないか、という疑問が湧きます。
しかし、私もみた事ないので、どんな病気だったか復習してみました。
【悪性症候群】Malignant syndrome
悪性とは、放置されると死に至る可能性のる副作用、という意味で付けられたそうです。
セレネース(ハロペリドール)、コントミン(クロルプロマジン)、レボトミン(レボメプロマジン)等を
使用中に生ずる。高熱に加え、意識障害、振戦、筋強剛等の錐体外路症状を呈します。
Labo dataでは、CPK↑↑、WBC↑↑、AST↑、LDH(筋由来)↑
抗精神病薬の治療開始、変更より数日~20日程度が多い。熱は40℃以上、強い筋固縮が特徴的。
パーキンソン病の治療薬の中止でも起こるので、勝手に中止しないように説明すること。
しかし、上級医の話では前から飲み続けている場合も、脱水等を契機に発症する事がある
との事でした。また、きちんと飲めているか不安な今回のケースも…。
治療は輸液に加え、ダントロレン、ブロモクリプチンが使われる。
さて。当院の内科、泌尿器科、精神科の医師が集い、協議した結果、
悪性症候群である可能性は低い。…が、無論否定は出来ない。
となったようです。当然過ぎる結論ですが。
ダントロレン、ブロモクリプチンは使用しない方向で。
尿路感染の可能性が高いと考え、ロセフィン2g/dayで治療開始となりました。
患者さんは比較的元気であり、本日は熱も37℃台に落ち着いています。食事も摂れています。
しかし、labo dataではWBCが8000と低下傾向、CPKは20000以上、AST、CRP14にも更に上昇…。
CRPはまぁ、さほど大切ではないでしょうが。
ロセフィン続行で週明けに再検となっていました。
上級医は、“ダントロレンは入れて悪いことないと思うけどなぁ”
と話していました。私はその辺の感覚はよくわかりませんが…。