第29回 成人の日コンサート 2018:サントリーホール 大ホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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午前中から
★プロジェクトQ・第15章~若いクァルテット、ハイドンに挑戦する【トライアル・コンサート】3日目~上野学園 石橋メモリアルホール
★『キンダーブックの90年』展~印刷博物館
の2つをハシゴして、急ぎ 飯田橋から南北線で溜池山王まで移動。


第29回 成人の日コンサート2018

15時~
サントリーホール 大ホール



成人の日コンサートなので、聴衆は若い人達が多いのかと思えば、平均年齢はかなり高め。振袖の華やかさを期待するも、同じブロックに10人くらいの新成人はいたものの、他には数えるほど。『新成人のための』という企画にはまったく乗れていない。
そういえば 今から20~40年くらい前の成人の日というと、横浜では 神奈川県民ホールでNHK交響楽団の公演が組まれていました。私も自分の成人の日の年にも行きました。成人式のあと 中学校のお友達との食事を振って 県民ホールに行ったその音楽会が、なんと今までのナンバー1の演奏会(マルケヴィッチさんの 悲愴と展覧会の絵)。
そんな成人の日の演奏会。サントリーホールの成人の日コンサートに初めて行きました。

座席はRB外側の5列目。サントリーホールのサイドブロックでは一番好きなところ。

舞台の後ろには金屏風が設え、舞台中央に能舞台の広さの方型の舞台を組んで布が掛けられた舞台。そこには上手、下手から花道が中央に作られていました。

そこでまず最初に
🎵パガニーニ:24のカプリス 作品1~第21番、第9番、第24番
ヴァイオリン:辻彩奈
有名な3曲を並べました。辻さんは名前は良く耳にするものの 実演を聴くのは初めて。今年20歳、今日が成人の日の代表という意味もある演奏。
端正でしっかりとした演奏スタイル。ひとつひとつの音まで丁寧に描いている印象を持ちました。短い3曲だけでは なんか消化不良。これからなのに終わってしまったって感じでしたが、20歳の…なら仕方ないかな。
 
続いて舞台の布を剥がして、私のこの公演の目的の場
🎵狂言『二人袴』
聟:茂山逸平
兄:茂山宗彦
舅:茂山七五三
太郎冠者:鈴木実
後見:島田洋海
大蔵流の公演で以前に観た記憶がある楽しい作品。
最初に島田さんがひとり舞台に出てきて、ご挨拶と狂言のイロハのお話があってからの開演。茂山狂言らしい初めて狂言を観る人にも温かい配慮がありました。
サントリーホールの舞台は、残響が多く演じにくい環境だったと思われますが、熱い楽しい舞台になりました。語りのテンポもいつもよりちょっぴり早めに感じたのは、狂言から離れているせい?
聴衆の反応もよく、最後の舞の場面では爆笑になりました。
逸平さんと宗彦さんの絶妙な(現代的な?)掛け合いのリズムが最高でした。

後半の舞台は 金屏風そのままに、オケを舞台中央に置いて
『フィガロの結婚式への招待』
🎵モーツァルト:オペラ『フィガロの結婚』から(演奏会形式/イタリア語・日本語字幕)
指揮:園田隆一郎
フィガロ:近藤圭
スザンナ:嘉目真木子
伯爵:小森輝彦
伯爵夫人:腰越満美
ケルビーノ:田代万里生
台本作者 ダ・ポンテ:池田直樹
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
 
こちらは『フィガロの結婚』の抜粋を聴くような構成。序曲と15曲のアリアや重唱が並べられました。
曲の繋ぎは池田さんの語りのみならず、すべて歌手が日本語での簡単な寸劇を交えてのわかりやすい舞台となりました。そして池田さんも語りだけでなく、第1幕のバルトロのアリアも歌ってくれたのが嬉しかったです(最後のフィナーレの重唱はもちろんさんが)。
私の座席からだと、歌手が上手を向くとちょっぴり聴こえにくくなることもありましたが、それは些細。舞台の前と後ろを使っての演技も良かったです。
園田さん率いる10型のオケも なかなか。ビブラートをかなり抑えた自然な音と、時にハッとさせられるオケに与えたお洒落な表情が生きていました。


ホールから出ると小雨。
まだ自宅のお風呂が不調なので、今日は蒲田の黒湯温泉の健康ランドに寄り道。昨日、蒲田に宿泊したお友達のおかげで利用券が安く入りました。
今日は帰らなきゃいけないのに、いまだにレストランでのんびり🍷

↑締めはトルコライス