オーケストラ・リベラ・クラシカ第33回定期演奏会:上野学園石橋メモリアルホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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梅雨前線が南下したのに オホーツク海高気圧が吹いてないので、気団のすき間に真上からの太陽がジリジリと暑い暑い。
世間はワールドカップ󾟔ですが、私はマイペース。今日は~

オーケストラ・リベラ・クラシカ第33回定期演奏会

上野学園石橋メモリアルホール
15時~

オーケストラ・リベラ・クラシカ
指揮とチェロ:鈴木 秀美


今日の席はいつものように2列目のど真ん中。
聴衆の入りがプログラムのために悪いのが 残念。
今日のオケの編成はヴァイオリンが各4でした。

まず最初の曲は
🎵モーツァルト:交響曲ニ長調 K.196+121
今朝、スコアを引っ張り出してみたら 聴いたことある曲じゃん!校訂のノートを読んだら、歌劇 偽の女庭師 の序曲ということ。そういえば昔、LDで このオペラを何度も観ていた記憶が!
急~緩~急の3楽章の前半2つが オペラの序曲の転用。鈴木さんも 楽章間を休まず一気に駆けました。
この曲では両翼に分けたヴァイオリンの鮮やかな音の広がりが映えました。また安定したオーボエとホルンは特筆もの!オリジナル楽器ってことを忘れて聴き入ることができました。
また両ヴァイオリンとも重音の音が雅で素敵でした。現代オケみたいに分奏にしちゃのは反対!
両ヴァイオリンのユニゾンと掛け合いが とっでも印象に残りました。

🎵ファン・マルデレ:交響曲変ロ長調 作品4-3
ハイドンより3歳年上のマルデレの交響曲はCDを1枚持っているだけ。リベラ・クラシカの最初の定期演奏会のアンコールで聴いたことはある。なにしろ珍しい曲。
快活で性格対比が鮮やかな作品でした。
ヴァイオリンの掛け合いが かなりあったように感じたのですが、この曲に関しては 第1ヴァイオリンの旋律を明確に描いていった感じで、ちょっぴり残念。
曲のスタイルは前古典派。一生に一度しか聴けないであろうレア物でした。

休憩をはさんで
🎵ハイドン:チェロ協奏曲第2番 ニ長調 Hob.VIIb-2
リベラ・クラシカでは2回目の演奏。
前回はチェロのソロのオケ伴奏をソリにするなど、アンサンブル的な緊密さが素敵だったのですが、今回はオケのパートを削ることなく、と言っても チェロとコントラバスはソロを別にして各1、みんなで伴奏をつけていました。
鈴木さんのチェロは細かい装飾音や短いカデンツァを積極的に加える、アグレッシヴさが見事。また、フレージングもあまり耳にしないパターンもあり、聴いていて新鮮でした。
唯一 鈴木さんのソロチェロの不安定さが残念でした。

そしてメインが
🎵ハイドン:交響曲第71番 変ロ長調 Hob.I-71
メインとは言えないですね。実演で聴くのは2回目。私は大好きで中学生の頃からたびたび聴いていた、良く知った曲。
今回は2回目のメヌエットまで反復を完全に実施しました。
テンポ設定と変化が心地よく、素敵な演奏に仕上がっていました。
第1楽章では第2主題のどこに飛んでいってしまうのか…という不安定な雰囲気が あまりに絶妙で、やられた って感じでした。
変奏曲の第2楽章では旋律の流れをスムースに感じられる美しい演奏。コーダのfのアクセントが よいスパイスとして活きました!
第3楽章の聴きどころはトリオの2つのヴァイオリンのソロ。反復後に表情を変える工夫はありましたが、旋律に手を加えるまではいかなかったのが 残念。ソロだからこそと期待していただけに…
第4楽章もどこかへ飛んでいってしまうのか と不安になる響きが、展開部冒頭にあるのですが、その響きの心地よいこと。
滅多に聴けないハイドンの交響曲を 絶妙な演奏で楽しむことができました。
今回の演奏は録音をしっかり録っていたので、次回の演奏会あたりに CDとして発売されそうです。

今日はアンコールで 先週のバリトン三重奏曲から第97番の第1楽章をやりました。今日はツィパーリンクさんがチェロを弾いていたからですね。
やっぱりバリトンはいい!
会場のあまりの静寂は、今日の一番集中した瞬間だったかも!
最後にバリトンを聴いたので、今日の本来の演奏会の印象が飛んでいってしまいました。

終演後はいつものように ワインを飲み、本日先行発売の リベラ・クラシカの昨年6月公演のライブCDに、鈴木秀美さんのサインをいただきました。
そして今日は リベラ・クラシカの演奏会には珍しくお友達が来たので 軽い夕食をしながらおしゃべり。のんびり帰宅は梅雨前線北側なので 本当に気持ち良い空気の中。

サッカー初戦は負けちゃったけど、私は楽しい1日になりました。