フェスタ サマーミューザ 東京フィルハーモニー交響楽団:ミューザ川崎シンフォニーホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~中華風スキー~

フェスタ サマーミューザ 東京フィルハーモニー交響楽団 

19時~
ミューザ川崎シンフォニーホール

東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:ダン・エッティンガー 
ソプラノ:三宅理恵
メゾソプラノ:清水華澄、富岡明子
バリトン:関雅彦

前半は楽しいオペラの名曲選。
🎵フンパーディンク:『ヘンゼルとグレーテル』序曲~第1幕第1場
ちょっぴり雑って感じられた序曲のあと、三宅さんと富岡さんで、楽しいドイツ民謡の散りばめられた最初の部分。
表情豊かで歌詞もはっきり。
そのまま全曲を聴きたくなってしまうほど。

🎵W.A.Mozart:『魔笛』~おいらは鳥刺し
🎵『フィガロの結婚』~溜め息をついている間に
関さんがパパゲーノの衣装で明るく楽しく。
対してフィガロは攻撃的な性格。ちょっぴり力みが感じられたのが残念。

🎵G.A.Rossini:『シンデレラ』~悲しみと涙のうちに生まれ
富岡さんが白いドレスで再登場。
花火の中を駆け抜けるジェットコースターのようなアリアを、多様な声色を駆使して、見事に。G.A.Rossiniは聴いていて幸せな気分になれます。

🎵G.Bizet:『カルメン』~ハバネラ、セギディーリャ
清水さんの地声までを駆使した、妖艶なハバネラは迫力満点。こんな誘惑をされたら絶対逃げちゃう。

🎵バーンスタイン:『キャンディード』~着飾って煌びやかに
三宅さんがくるくる表情を変えながら華麗に。

楽しい前半のあとは
🎵P.I.Tchaikovsky:交響曲第5番 ホ短調
最初からなんかユニーク。フレーズの語りは、ロシア風でもゲルマン風でもなく、アジアチック。
第1楽章の第1主題もポルタメントをしっかりかけて、背中がムズムズ。
フレーズの合間のブレスを削ぎ落とす箇所もあり、切迫感が増大。こうなるとワクワクドキドキMAXに。

それを増大するように第 1楽章のあと、続けて第2楽章。そしてそのまま第3楽章、そして第4楽章と一気に演奏。

意図的に音量を崩したりもしましたが、基本的にはステージで音を融合させて来るタイプ。私は1階4列ほぼ中央という席で、今回 私の好きな両翼配置だったにもかかわらず、ヴァイオリンの分離は不明瞭なくらい、音がまとまる。

第3楽章のワルツもちょっぴり不格好。
最後、第4楽章のコーダでは、あまりの速さにヴァイオリンが合わせられない。普通なら最低って言いそうなのに、最初から一貫してこのような『訛り』で聴いてくるので、もう熱狂の域。

本当に楽しめました。
でも 冷静に この訛りは…って考えたら、アジア風。まるで中国語でP.I.Tchaikovsky聴いたような感じでした。
ロシアだってアジア圏にあるし、違和感はないと 勝手に結論つけて、今日のレポートはおしまいにします。

最後に…
川崎の聴衆は演奏者が引っ込んでも 拍手の力が衰えないのがすごい。特に前半は全員、1回のカーテンコールを約束したかのよう。
後半もオケが立つまで 拍手の波が小さくならず、 席を立つ人がほとんどいない。
京都の聴衆に爪の垢を煎じて飲ませてあげたいって思いました。